遊園地は子供はもちろん、大人でもワクワクさせられる楽しさが詰まった場所であると思う。ジェットコースターや観覧車など、おなじみの乗り物から、その遊園地独特なアトラクションまであり、今のレジャー事情には欠かせない場所である。
ところで、そんな当たり前のように存在する遊園地は、一体いつからあったのか? 一体何という遊園地なのか? あなたは気になったことはないだろうか。
日本最古の遊園地は皆様も知っている、あの場所だ…。しかも、開園日に驚くこと間違いなし。今回は、日本最古の遊園地についての雑学を紹介していこう。
【生活雑学】日本で一番古い遊園地は「浅草花やしき」
【雑学解説】江戸時代後期に開園した花やしきは、当初は植物園だった
この花やしき、江戸時代後期の嘉永6年(1853年)、徳川家11代将軍の家慶の時代に開園した、正真正銘の日本最古の遊園地なのだ。
まさか江戸時代にジェットコースターがあったわけもなく、最初は造園師の森田六三郎という人物が、菊の花や牡丹を主とした、フラワーパークとして造ったものであった。
「花やしき」という不思議な名前の由来は、この花を主体としたテーマパークにちなんで、命名されたものだったのだ。遊園地のような遊具が置かれるようになるのは、明治時代以降のことで、なんと動物の飼育がされていた時期もあったという。
動物たちは見世物などのアトラクションで使用され、虎の5つ子の誕生や、チリからペンギンがやってくるなど、当時としては時代を先取りしすぎたことを行っていた遊園地だったのだろう、と想像ができる。
遊園地としてはその当時からとても人気があり、市民にも愛されていたが、戦争などの理由で昭和19年に営業停止。その後。昭和22年に、現在の遊園地の元祖となる「花やしき」として復活したのだ。
これらの詳しい年表や、当時の貴重な写真などを、花やしきの公式ホームページ「花やしきの歴史」から見ることができる。特に、当時の植物園の古い写真はあまりに今と違うので、ぜひ見てもらいたい。
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【追加雑学】花やしきのローラーコースターも日本最古!
遊園地といえば絶叫系、ジェットコースターは欠かせないだろう。この乗り物、花やしきにもローラーコースターという名前で設置されているが、なんとこの花やしきの乗り物、日本最古のジェットコースターなのである!
生まれは昭和28年、既に60年以上も経過したこの年季の入ったローラーコースター、ひとまず、乗車風景を体験してみよう。
歴史を感じる町並みを突っ切る雰囲気が、いかにもレトロな遊園地に似合っている気がする。このローラーコースターの時速は40km弱。
遅いように感じるかもしれないが、本当に怖く感じるのは乗り物そのもののスリルではなく、狭い道を縫って進むぶつかりそうになる恐怖感と、何よりも曲がったりするときのガタツキや動きである。
公式ページでも「落としたボルトは数知れず(ウソ)」と、冗談を飛ばすくらいにガタガタするのだ。それが違う意味で恐怖を感じる…。実際に筆者も乗ったことがあるが、カーブで突然ガクッと方向転換する感じはかなり不安に感じた。
この大雑把な感じがまた、古い時代の乗り物特有の味が出ていて面白いのだ。実際にはしっかりとメンテナンスされているので、安心して不安な気持ちになりながら(?)昭和生まれのローラーコースターに乗って頂いただきたい。
おなじみ「パンダカー」の導入も花やしきが最初だった
今はあちこちで見かけることがあるかは定かではないが、動物型の乗り物で、お金を入れると動き出す乗り物をご存知だろうか。
デパートや、地方の遊園地にも当たり前のように置かれていたあの乗り物…なんと、こちらも花やしきが初めて。「パンダカー」という名前で導入したのが、最初なのである。
花やしきの目玉ともいえるこのパンダカーは、花やしきが商標登録もしている。グッズやお土産用のお菓子などの商品化がされるなど、花やしきにとってはなくてはならない、マスコット的存在なのだ。
流石に乗るには年齢的に抵抗がある方もいるだろうが、行った際には写真に納めればSNS映え間違いなしだろう。
雑学まとめ
江戸時代に開園した「花やしき」に関する雑学を紹介した。日本最古の遊園地どころか、ローラーコースターやパンダカーの始まりも花やしきが最初というのだから、驚くばかりだ!
こんなに長く続いたのは、その時代ごとに、お客さんに注目されるアトラクションを造っていったためだと、歴史の年表を見ながら感じた。最新の人気遊園地も楽しいが、こういった古い味のある遊園地も、実際に行ってみれば遊園地本来の楽しさを再認識できるかもしれない…。
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