こんもりした毛並みにくるっとしたしっぽ。がっしりした体格に対してつぶらな目のギャップ。ご主人にはとことん忠実。そんな魅力たっぷりの秋田犬は、天然記念物としても指定される、日本を代表する犬種だ。
秋田犬の魅力は世界の愛犬家にも注目されている。最近ではフィギアスケートのザキトワ選手や元横綱の朝青龍にも秋田犬が贈呈されたことが話題になった。日本の犬がこんなにも世界の人々に愛されているのは嬉しい限りである。
でも実は、秋田犬に魅了されて、「欲しい!」と言った有名人は意外なほど前からいたのだ。それはなんと、ヘレン・ケラーである。ヘレン・ケラーといえば目も耳も見えないという障害をもちながら、社会福祉・障害者教育の発展に貢献した偉大な女性だ。
今回はそんなヘレン・ケラーと秋田犬の意外なつながりについての雑学をご紹介するぞ!
【歴史雑学】ヘレン・ケラーは初めて秋田犬をプレゼントされた外国人
【雑学解説】ヘレン・ケラーに秋田犬が贈られた経緯
有名人が秋田犬愛好家であることを公表して、実際に日本から秋田犬が贈呈されるという話題をときどき耳にする。日本の犬が世界で人気になるなんて、すごいぞ秋田犬! が、しかし! 秋田犬の人気沸騰は今に始まったことではないのだ。
それは遡ること、1937年。「奇跡の人」と呼ばれたヘレン・ケラーが初めて日本を訪れた。幼少の頃に熱病にかかり、聴力と視力を同時に失ったヘレン・ケラー。しかし、並外れた感覚を持ち合わせ、本人の努力や恩師との出会いにより勉学に励み、福祉や教育に携わる活動家となった歴史的偉人である。
当時から自宅で何頭か大型犬を飼い、愛犬家としても知られていた彼女だが、来日して秋田犬の存在を知り、どうしても欲しくなったようだ。目も見えず、耳も聞こえないヘレン・ケラーまでを魅了するとは、秋田犬の魅力…恐るべし!
ヘレン・ケラーによると、誰もが「第六感」をもち、それは心の感覚で、見る・聴く・感じることがいっぺんにできるという。秋田犬は人の第六感に訴える特殊能力を備えていたのだろうか。あの素朴なモフモフからはとても信じられないが…。
いずれにしても、ヘレン・ケラーの熱いラブコールに応えるべく、日本で初めて秋田犬が海外(アメリカ)へ贈呈されることになったのだ。その記念すべき第一号の名は「神風号」。悲しいことに神風号は渡米後2ヶ月で病死。しかし2年後にその兄弟犬である「剣山号」が贈呈された。
ヘレン・ケラーは剣山号をとても可愛がり、日本の好意のシンボルだとして大変喜んだそうだ。秋田犬はその時代にすでに、日米の友好大使としての務めを果たしていたのである。可愛い顔して、なんとご立派なんだ!
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【追加雑学①】ヘレン・ケラーは忠犬ハチ公のファンだった
ヘレン・ケラーが秋田犬にハマったのは、忠犬ハチ公の存在について知ったことがきっかけのようだ。秋田犬・ハチ公の健気な忠実さに深く感動して、来日の際に渋谷のハチ公の像に触れるのをたいそう楽しみにしていたという。
その願いが実現したときの写真がこれだ。
聖女と呼ばれた人が、ハチ公像にタッチしてテンション爆上がりしている。なんてステキな写真だろう。
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【追加雑学②】他にもいる!世界の秋田犬愛好家たち
実は、秋田犬の愛好家である世界の著名人は他にもいる。冒頭でも述べたフィギアスケートのザキトワ選手/元横綱の朝青龍/ロシアのプーチン大統領/盲目の歌手スティービー・ワンダー/フランスの映画俳優アラン・ドロンと、そうそうたるメンバーである。
秋田犬の不思議な魅力に世界のセレブ達も夢中だ! これからも日本の犬を代表して、世界中の人をそのモフモフで癒してほしい。
雑学まとめ
今回は、奇跡の人と呼ばれたヘレン・ケラーと秋田犬の知られざる関係についての雑学をご紹介した。忠犬ハチ公のような忠実性、そしてモフモフ。これこそ秋田犬の魅力だろう。
たとえ目が見えなくても耳が聞こえなくても伝わるその魅力。これからも秋田犬は世界中の人に愛され、人々を幸せにしてくれるだろう。
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