あなたは、インド料理を食べたことはあるだろうか? インド料理といえば当然カレーを思い浮かべるだろう。カレーが出れば、当然のようにセットで出てくるものがある。
何だっけ? そう、ナンだ。今回のお題は、このナンにまつわる雑学である。
アツアツモチモチでふわふわのナン。初めて対峙した人は誰もがこう思うだろう。でかい…そして不思議な形だと。
そもそも何であのような形をしているのだろう。インドに留学したことがある友人に聞いてみたところ、意外な答えが返ってきた。
「インドのナンは丸かったよ?」
【世界雑学】本場インドでは「ナン」の形は丸い
【雑学解説】インドのナンはなぜ丸いのか?
もちろん、インド全域で100%形が丸いわけでない。ただ、ほとんどが丸い形なのだ。じゃあなぜ丸い形ではないナンも生まれたのだろうか。
日本でおなじみのしずくのような細長いナン。その形の由来には複数の説がある。日本で最初に出来たインド料理屋のナンの形を継承しているから、神の使いである象の形を模しているから、タンドール(窯)に貼り付けやすいからなどなど。
実際にナンを焼くところを見てみると、生地の状態では丸いが、焼く直前に両手で生地を伸ばす際に、遠心力で一部が伸びていき、最後にちょっと引っ張るようだ。動画を見るに、細長い形のほうが焼きやすそうではある。
結局、なぜ丸いのか? それはわからないようだ。案外、日本初のインド料理屋のマネをしているだけだったりするのではないかと個人的には思っている。
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【追加雑学①】そもそもナンは主食じゃない
意外と知られていないが、インドの主食はナンではない。主食は「チャパティ」という、ナンを薄くしてパリパリに焼いたようなものだ。
ナンとチャパティでは材料が全然違う。ナンは小麦粉・砂糖・粉ミルクなどを使うのに対し、チャパティはアタとよばれる小麦の全粒粉と水・塩のみで作る。調理器具も、タンドール(釜)とフライパンで違う。
歴史的にはナンのほうが約8000年も前から作られているので先輩ではあるが、材料面・道具面・お手軽さからして、コスパが良いチャパティが庶民に選ばれたということだろう。
主食がチャパティとなると、誰もがやったことがあるあのやり取りがこうなってしまう。
「インド人の主食ってなーんだ?」
「ナンでしょー! (笑)」
「チャパティだし(真顔)」
せっかくのなぞなぞが台無しである。なんとも世知辛い。
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【追加雑学②】日本にある「インド・ネパール料理屋」は十中八九ネパール人
日本にあるインド料理屋の看板をよく見ると、「ネパール」の文字がある。出てくる料理はインド料理であるにも関わらずだ。
なぜ「インド料理」ではなく「インド・ネパール料理」としているのか。近所のお店に聞いてみたところ、次のようなことがわかった。
まずネパール人はインド料理の修業をする際、本場インドに出向いて行う。そして修行を終えたネパール人は日本へ来て「インド・ネパール料理」と名付けて、お店を開くという流れだそうだ。
堂々と「ネパール料理屋」いいのではと思ったので聞いてみると「ネパールよりインドの方が日本人の知名度が高い」という。たしかに、ネパール料理との記載だけでは、ナンどころかカレーすらも思い浮かばない人は多そうだ。
ちなみにインド人とネパール人はあまり仲が良くないらしい。にもかかわらずインド標記を使うあたり、彼らの涙ぐましい努力が垣間見える。
雑学まとめ
ナンについての雑学、いかがだっただろうか。形が丸かろうが不思議な形だろうが、ナンが美味いのに変わりはないだろう。お店によってはナンにも様々な種類が用意されている。チーズナンなど中に何かを入れている場合は、日本でも丸い形のようだ。
最後に、筆者オススメのインド・ネパール料理屋「サラムナマステ」を紹介して、この記事の締めとしよう。
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