2011年、ワールドカップ初優勝を果たして、東日本大震災で悲しみに包まれていた日本に明るい話題をもたらした、女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」。
その活躍はとてもインパクトがあり、「なでしこジャパン」は流行語大賞を獲得したほどだ。
そして、これをキッカケとして、各スポーツの日本代表に愛称がつけられるのが当たり前となっている。
男子サッカーの「サムライブルー」や男子野球の「侍ジャパン」は世間でもよく知られているが、ほかのスポーツの愛称はどれだけご存知だろうか?
今回の雑学では、各スポーツ日本代表の愛称を紹介していくので、これを機にぜひ覚えていただきたい。
【スポーツ雑学】日本代表チームの愛称ってどんなものがあるの?
【雑学解説】日本代表チームの愛称あれこれ
日本代表というだけあって、やはり「なでしこジャパン」や「侍ジャパン」のように愛称に「ジャパン(JAPAN)」がつくものが多いようだ。
しかしながら、日本由来のものと競技人数を組み合わせたものなど、各競技ごとに趣向を凝らした愛称がつけられている。ここでは、タイプ別に紹介していきたい。
ジャパン(JAPAN)がつくもの
日本を代表するチームとなれば、やはり愛称にもジャパン(JAPAN)がつくものが鉄板。ここでは、そんなスタンダードな愛称を紹介しよう。
マーメイドジャパン:アーティスティックスイミング(シンクロナイズドスイミング)
かつて「シンクロナイズドスイミング」と呼ばれ親しまれていた「アーティスティックスイミング」。
その日本代表の愛称「マーメイドジャパン」は、ワールドカップや世界選手権を放映したテレビ朝日がイメージアップのために使用した愛称だった。
当初はテレビ朝日の放送内でしか使われていなかったが、2010年から日本水泳連盟によって正式採用されている。
ポセイドンジャパン:水球
2011年から愛称としてつけられた「ポセイドン」とは、もちろんギリシア神話に出てくる海の神様のこと。強そうなイメージはわかるものの、日本代表なのかギリシア代表なのか…紛らわしいネーミングである。
その他の「○○ジャパン(JAPAN)」たち
細かい説明は省くが、「ジャパン(JAPAN)」や「ニッポン(NIPPON)」が愛称につく日本代表は下記の通りである。
- DANGANジャパン:ボブスレー
- マドンナジャパン:女子野球
- おりひめジャパン:女子ハンドボール
- 彗星ジャパン:男子ハンドボール
- トビウオジャパン:競泳
- 翼ジャパン:飛び込み
- 火の鳥NIPPON:女子バレーボール
- 龍神NIPPON:男子バレーボール
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競技人数と関連するもの
代表チームには、競技人数に関する愛称もいくつかある。
AKATSUKI FIVE:バスケットボール
バスケットボール日本代表は男女ともに「ハヤブサジャパン」だった。
しかし2016年に、当時の日本バスケットボール協会会長であった川淵三郎が「ハヤブサは女性向けではない」という意向を示し、「AKATSUKI FIVE」に変更されたという。
もちろん、「ハヤブサ」とは「速くて、ブサイク」という意味ではない。
さくらセブンズ・さくらフィフティーン:女子ラグビー
ラグビーには15人制と7人制があるが、女子ラグビー日本代表は「さくら」の部分は同一のまま、数字を変えて区別している。
ちなみに、男子ラグビー日本代表は、15人制はとくに愛称はなく、7人制は「セブンズジャパン」と呼ばれている。
【追加雑学①】まさかのパクリ!?「侍ジャパン」と「さむらいJAPAN」
冒頭でも触れたが、男子野球の日本代表は2009年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)から「侍ジャパン」の愛称で活躍している。
男子野球は各メディアで取り上げられる機会も多く、この愛称はかなり浸透していることは間違いない。
しかし、男子野球に先駆けて、男子ホッケーの日本代表が2008年から「さむらいJAPAN」の愛称を使用し、商標登録もしていたのだ!
男子野球の「侍ジャパン」使用を知った日本ホッケー協会は、日本野球機構(NPB)に対して「露出を考えると、こちらがパクリと思われる」と抗議したものの、NPB側は配慮を求めるコメントをしただけで愛称はそのまま継続。
結局のところ「知名度がないので仕方ない」と日本ホッケー協会側が引いたものの、後味悪い結果となった。
男子ホッケー代表としてはいろいろと思うところもあるかもしれないが、これをバネに世界で活躍し、「さむらいJAPAN」ここにあり! という姿を見せてほしいものである。
ちなみに、2013年には女子アイスホッケー代表が「スマイルジャパン」を愛称にしたが、2011年から「スマイルJAPAN」を使用している極真空手女子日本代表に事前相談していたため、トラブルにはならなかったそうだ。
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【追加雑学②】まさかのネーミング!柔道日本代表の愛称は…
2019年3月、全日本柔道連盟(全柔連)が柔道日本代表の愛称を「ゴジラジャパン」にすると発表した。
全柔連では、従来から試合分析システムを「Gold Judo Ippon Revolution Accordance(金・柔道・一本・革命・調和)」から「ゴジラ(GOJIRA)」と呼んでおり、それを耳にした東宝が全柔連に対して協力を提案。
愛称を「ゴジラジャパン」として、柔道日本代表を応援・サポートすることになったそうだ。
しかしながら、全柔連の内部では「破壊のイメージのあるゴジラと柔道のイメージは合わないのではないか?」「ゴジラは礼儀正しいのか?」などの疑問もあったそうで、すんなりと「ゴジラジャパン」が受けいれられたわけではない模様。
ちなみに、柔道日本代表は男子・女子ともに「ゴジラジャパン」が愛称になるので、女子選手からしたら「ゴジラ」呼ばわりされることに抵抗はありそうだが…。
雑学まとめ
今回は、日本代表チームの愛称の雑学をご紹介した。日本代表の愛称がこんなに数多くあるなんて、かなりの驚きだった。
とはいえ、今回紹介しきれていない愛称もあるので、アナタの好きなスポーツの愛称について、ぜひ調べてみてほしい。
どのような愛称であっても、日本を背負って国際的な舞台で戦うのは同じである。日本代表選手の皆さんには、ぜひとも世界を相手に活躍して「なでしこジャパン」のように、その愛称を日本全国・世界に轟かせてほしいものである。