スーパーやコンビニ、自動販売機などで目にしたことがない人はいないであろう、ジュース。というか、飲んだことがない人がいるだろうか。缶やペットボトルに、リンゴやミカン・ブドウなど様々なテイストを楽しむことができる。
そのパッケージにも注目して見てみると面白い。みずみずしい果物がはじけているようなパッケージのジュースは美味しそうでつい買っちゃう。
かわいらしいイラストチックな果物が描かれていても、手に取ってしまうこともある。パッケージはそれぞれで違った魅力がある。
ところで、果物の断面をパッケージに使ってはいけないジュースがあるって、気づいてた? 知ってた?
【食べ物雑学】ジュースのパッケージに果物の断面を使えるのは果汁何%から?
【雑学解説】ジュースのパッケージを決めている厳しいルールとは?
むろん果汁が99.9%であっても、果物の断面写真・イラストは使ってはいけない。まあ99.9%まで使ったなら頑張って100%にしようよって話だ。
「果汁飲料等の表示に関する公正競争規約」というものがある。これは業界の団体が、消費者庁や公正取引委員会などにきちんと認めてもらった"自主ルール"とされているもの。
この規約に、ジュースのパッケージの果物断面使用のルールが定められているのだ。
商品のパッケージというのは、消費者がモノを購入する際に大きな判断材料となる。食欲をそそられるようなパッケージは目にとまりやすい。果物は特に、美味しそうで、中身の見えている断面の写真・イラストは購買意欲が高まる大きな要素となる。
それほどに果汁100%のジュースには特権があるといえる。「自信をもって断面を載せていいよ、ちゃんと売れるよ」ということだ。多分。
この規約は国が決めたものではなく、あくまで団体が申請して国に認証してもらったものなので、「果物断面使ったね、アウト!違法!」とはならないそう。ただ厳しいルールとされているので、各企業もしっかり守っているようではある。
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【追加雑学】果汁が何%かによって変わるパッケージルール
パッケージにリアルな果物の断面を使っていいのは100%果汁ジュースのみ。ではそれ以下ではどんな決まりがあるのか。
- 果汁5~99.9%:断面のイラストはアウト! 果物の表面のリアルなイラストはOK!
- 果汁5%未満:もう果物のリアルなイラスト載せたらアウト!
果汁5%未満の扱いはちょっとかわいそう。イラストでも「リアルだなこれ」と判断されたら規約違反となるわけだ。なるべく果物っぽくなく、イラストチックに描かなければならない。
ただ、私たちジュースを飲む側にとっては、パッケージに惹かれて商品を手に取ることも多々ある。おいしそうな果物のイラストがあれば気になってしまう。
そこで選んだジュースの果汁含量が自然と判断できているとすれば、便利で嬉しい規約だろう。判断できているのかは分からないが、おそらく個人差がある。
お酒・乳飲料・紅茶はパッケージ自由!
「公正競争規約」によると、パッケージの果物断面使用について「紅茶飲料・乳酸菌飲料・お酒・野菜汁は除く」のだそう。
そう、紅茶やお酒・乳酸菌飲料や野菜汁のパッケージには、リアルな果物の断面を掲載しても全く違法ではないのである。…判断しにくい!
店頭で判断しにくい。「断面が描かれてる! 果汁…100%じゃないよ、あれ? あ、お酒だからか」となる。混乱しかねない、少し紛らわしい規約でもある。
お酒は実際に、パッケージで果物を強調させたものが多く感じるし、美味しそうに見える。どんなに果汁含量が少なくても、お酒はパッケージに果物の断面を掲載できるのである。パッケージの大切さを実感する。
「ジュースのパッケージ」の雑学まとめ
ジュースのパッケージには、ほぼ公式に定められたルールがあった。果物の断面写真・イラストを掲載していいのは果汁100%ジュースのみというもの。
普段何気なく目にしていて、特に気にせず買っているかもしれないジュースにも、企業それぞれにこだわりがあったり、規制があったりしている。
味にかかわらずなぜか売れているジュースには、パッケージに秘密があるのかもしれない。気づいたら果汁100%を買っている人は、ハッとなっている…かもしれない。