名は体を表す、などというが、企業名に関しては当てはまらないことが多い。
トリビアとしては「え、社名にこんな由来が!?」みたいな方が楽しいが、日常生活を過ごすうえでは、わかりやすい社名や店名の方がありがたいものだ。
とくに飲食店の場合、何を出すお店なのかパッと見でわかるのはとても大事な要素だと思う。
「鳥貴族」なら焼き鳥、「餃子の王将」なら餃子、そして「かっぱ寿司」ならかっぱ巻きなど…と、ここまで書いておいてなんだが、「かっぱ寿司」の「かっぱ」はかっぱ巻きと関係ないことがわかってしまった!
結局、よくある意外な名前の由来というパターンになって恐縮だが、今回の雑学では「かっぱ寿司」の名前の由来について説明したいと思う。
【生活雑学】「かっぱ寿司」の名前の由来は「かっぱ巻き」ではなかった!
そういえば、かっぱ寿司の店名の由来って、お寿司を運ぶ寿司桶がかっぱの頭の皿に見えたからって知ってたかい?
【雑学解説】かっぱ寿司は水流でお皿を回していた
かっぱ寿司の名前の由来は、1979年(昭和54年)に長野県で第1号店を開業した際の、とある特徴がキッカケ。
他の回転寿司店と同じように、コンベアに乗せて寿司を提供するのでは差別化が図れないと考えた創業者は、水流で動かして客に寿司を提供するという形をとっていたのだ。
その寿司が水に浮かんでいる様子が、かっぱの頭の皿のように見えたことから「かっぱ寿司」という名前になったという。ちなみに、普通の薄くて丸いお皿だと寿司が水上で安定しないため、寿司桶に入った状態で回っていたそうだ。
当時のかっぱ寿司のものではないが、水流で回る寿司のイメージは下記の動画のようなものだと考えられる。
かっぱ巻きではなく、提供している寿司桶の見た目がかっぱのようだったから「かっぱ寿司」とは、ちょっと意外な由来だった。逆にいえば、店の名前になるほどユニークな提供方法だったというわけで、創業者の目論見はズバリ当たったといえるだろう。
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【追加雑学①】「スシロー」の名前はイチローにあやかった
さて、大手の回転寿司チェーン「スシロー」も、少し変わった名前の由来がある。
もともとは「すし太郎」という名前の回転寿司店であったが、CMなどで有名な永谷園のちらし寿司の素「すし太郎」と名前が被っており、訴訟を起こされそうになっていたそうだ。
そのため、少し短く「すし太」に変更しようとするものの、今度は「すし田(でん)」という名前の寿司店があったため、これも断念。結局、「すし郎」という名前に落ち着いたという。
その後、プロ野球でイチローが活躍して人気になると、それにあやかって2000年に社名を「あきんどスシロー」と改名。2009年には全店舗の屋号を「スシロー」に統一した。
ちなみに、スシローの本社は大阪にあり、当時イチローが所属していたオリックス・ブルーウェーブは神戸の球団。関西の球団で活躍するイチローにあやかるのも自然な流れだったのかもしれない。
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【追加雑学②】かっぱはなぜキュウリが好物なのか?
かっぱ巻きの名前の由来は、かっぱの好物がキュウリだから…というのは有名だが、それでは、かっぱはなぜキュウリが好きなのだろうか?
かっぱといえば、頭に皿があり、亀の甲羅を背負って川や沼で暮らしている緑色の生物である。そして、ほとりに繋いでおいた馬や、近くで遊んでいる子どもなどを水中に引きずり込む…という伝説があるのはご存知の通りだ。
そんなかっぱの正体だが、水神が変化したという説があり、水神に対する供え物が初なりのキュウリだったため、かっぱもキュウリが好きなんだそうだ。
また、かっぱは引きずり込んだ子どもの「尻子玉」と呼ばれる架空の臓器を食べるが、その尻子玉とキュウリの味が似ていることから、かっぱの好物はキュウリとなったという説もある。
いずれにしろ、かっぱとキュウリは切り離せない関係なのは間違いない。
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雑学まとめ
かっぱ寿司とスシローの意外な名前の由来に、驚いた人も多いのではないだろうか?
そして、今回の雑学を書いていたら、私もお寿司を食べたくなってしまった。これから、かっぱ寿司かスシローにでも行って、安いかっぱ巻きをたらふく食べてこようかな…などと考えてしまう。
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