動物は時として、人間の常識を超える行動をするものだ。子育ての仕方だって、人間から見れば驚くようなやり方をしている動物はいる。
特に私が驚いたのは、コアラの子育て方法だ。オーストラリアを代表する動物の1匹であるコアラは、赤ちゃんに驚くべきものを食べさせる。それがなんと、お母さんのうんちなのだ!
なぜ赤ちゃんにうんちを食べさせるのか…。そこには、お母さんの赤ちゃんに対する愛情が関係している。今回は、そんな雑学を紹介しよう。
ちなみに、今回はうんちについての話題なので、食事中の閲覧は控えておくように…!
【動物雑学】コアラの赤ちゃんはお母さんのうんちを食べて育つ
【雑学解説】母コアラのうんちは免疫力を高めるための大事なごはん
うんちを食べさせる…私たち人間から見れば「どうしてそんなものを食べさせる必要があるんだ?!」と困惑せざるを得ない。しかし、実際にコアラの赤ちゃんはお母さんのうんちを食べて育つのだ。
コアラのお母さんのうんちを食べることで、ユーカリの葉への免疫力や、ユーカリの葉を分解するための酵素を得ることができるようになっている。
実は、ユーカリの葉には毒性があり、コアラ以外の動物は食べることができない。しかし、コアラの赤ちゃんにはまだユーカリの葉の毒に対抗する免疫力がないので、お母さんのうんちを食べる必要があるのだ。
「うんち」というと臭くて汚いものだと連想してしまうが、お母さんが赤ちゃんに与えるうんちは無味無臭。さらに、赤ちゃんが食べやすいようにペースト状になっている。このうんちは、赤ちゃんを育てる期間にしか出ない特別なものなのだ。
ユーカリの葉以外のものを食べることができない
ちなみに、コアラはユーカリの葉以外の物を食べることができず、仮に果物を与えると翌日にはお腹を壊してしまう。赤ちゃんがお母さんのうんちを食べるのは、生きていくうえで必要なことなのだ。
私たち人間にとっては衝撃的な子育てだが、そこにはコアラとして生きていくための深い愛情があるというわけだ。
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【追加雑学】食糞をする動物は結構いる
実は、うんちを食べる「食糞(しょくふん)」をする動物は、結構いる。
象
コアラのように母親のうんちを食べる動物としては、象がそうだ。小象がお母さん象のうんちを食べることで、かたい葉っぱや木の幹を消化するための微生物を得ることができるのだ。
犬
子育て以外でうんちを食べる動物なら、犬がそうだ。犬は、自分のうんちのニオイを敵に知られないために、うんちを食べることがある。自分のうんちの他にも、子供のうんちを食べることも。
ただ、飼い犬の場合は必ずしもいい行動ではなく、ストレスから来る場合もある。愛犬が食糞をしている場合は、獣医師に相談してみよう。
ウサギ
他にも日常的にうんちを食べる動物として挙げられるのが、ウサギだ。ウサギは普通のうんちの他にも、食べるためのうんちを出すことができる。
ウサギはうんちを食べることで、植物だけでは得られないタンパク質やビタミンを摂取しているのだ。
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このように、動物がうんちを食べるのは、生きていくために必要なこととなっている。
「うんちを食べてる! 汚い!」と思ってしまう気持ちは分かるが、どうしてうんちを食べるのか、その理由を知り、理解する努力をしてみよう。
ただ、犬の場合は健康のために食べているわけではないので、しつけることで食糞の癖を付けないようにする必要はある。
雑学まとめ
私たちにとって、うんちは汚いものだ。しかし、動物によっては栄養を得るために、うんちを食べる必要があることもあるのだ。
今回の雑学で紹介したコアラは、コアラがコアラとして生きていくために大切な過程なのだ。ある意味自然界の究極の離乳食と言えるだろう。
今回の雑学を通して、自然界には人間が驚く愛の形があることを感じられたと思う。
いつもこうやって背中にひっついて暮らしているのだろうか? とてもかわいらしい親子の姿だ。コアラのお母さんはいつも子供を見守りながら育てているのだろうな。