「速さの単位」といえば、普通「時速」で表されるが、そんな常識にはとらわれない速さの単位である「マッハ」。
音の速さと同じなら「マッハ1」、音の速さの倍なら「マッハ2」と、音の速さを基準として表されるこの単位。とにかく「速い」ことを簡単に伝えることができる、ある意味便利な単位だが、少し疑問をもったことはないだろうか?
そもそも「マッハ」ってなんだ? なんか響きがかっこいいけど、なに語でどんな意味があるんだ? 今回の雑学ではこの「マッハ」の由来に関して調べてみた。
【生活雑学】音速の「マッハ」の由来は?
【雑学解説】エルンスト・マッハ教授はどんな人?
名称や単位の由来が人名からきているのは比較的よくあることだが、このエルンスト・マッハ教授はどんなことをした人物だろうか?
物理学者であり哲学者でもあったエルンスト・マッハ教授(1836-1916)は、超音速気流の研究で有名らしい。一応簡単に説明しておくと「物体が音速を超えると空気に衝撃波が起こる」という現象を証明したそうだ。
この業績にちなんで、航空技師のヤコブ・アッケレートにより、音速に「マッハ」の単位が名付けられた。そう、自分でつけたのではなく、他の人に名付けられたのだ。
「マッハ1」はどのくらいの速さ?
ところで音の速さである「マッハ1」とはどのくらいの速さなのか説明できるだろうか?
「学生時代に習った記憶があるけど…」という人も多いと思うので、せっかくだからちょっと思い出してみよう。音の速さは気温や気圧によっても変わるが、「マッハ1」は気温15℃、1気圧(1013hPa)のときの音のスピードである。
さっそく答えをいってしまうが、「マッハ1」は「秒速約340m」である。あ、なんかこの数字に見覚えあるな。
たしか授業でも「秒速」で習った記憶があるけど、秒速だとどのくらいの速さなのかわかりにくくないか? 時速に直してみよう。
340m × 60秒 × 60分 = 1,224,000m
えっ、時速1,224km!?
こんなに速かったんだ…
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【追加雑学】世界最速の乗り物は?
めちゃめちゃ速いことがわかった「マッハ1」だが、この「マッハ1」を超える乗り物ってあるのだろうか? 部門別に世界最速の乗り物を紹介しよう。
4輪車部門 スラストSSC(時速1,227km)
まさか車にも音速を超えるものがあるとは思わなかった。戦闘機のジェットエンジンを2基搭載しているらしい。すごい…
飛行機部門 ノース・アメリカンX-15A-2(時速7,270km)
7,270…えっと、マッハ5.9!? 車と比較すると、かなり速いのは予想していたけど、すごい速さだな。
番外編 アポロ10号(時速39,897km)
最後に人類が乗った一番早い乗り物の記録を紹介しよう。それは月探査船であるアポロ10号が月からの帰還時にマークした時速39,897kmだ。
もう一度言おう。時速39,897km、マッハ32!
おそろしい記録だ…ちなみに秒速に直すと11km。1秒で11kmも進むなんて、乗っている人はどんな感じだったのだろうか?
雑学まとめ
以上、今回の雑学では速度の単位であるマッハの由来から世界最速の乗り物まで紹介した。
それにしても、追加雑学で紹介した世界最速の飛行機だが、この飛行機を開発したボーイング社はマッハ5の旅客機も開発中らしい。
旅客機ってことは、お金さえ払えば普通に乗れるってことだよね? いつかマッハを超える飛行機が普通に飛び回る時代がくるのだろうか…。
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