みかんは手軽に手に入る甘酸っぱくておいしい、風邪対策にもなる果物だ。
食べ過ぎて手や体が黄色になってしまう…という話は有名だが、みかんを加熱調理することで風邪予防の効果が増す事実は、それほど知られていないだろう。
今回の記事では、みかんを焼くことによって、どのような効能が得られるかをご紹介するぞ!
【食べ物雑学】"焼きみかん"の効能と作り方とは?
【雑学解説】焼きみかんの効能
前提として、焼きみかんは「皮ごと」食べる。これにより、みかんの皮に含まれる栄養分までも摂取することが出来るのだ。
みかんの皮を細切れにして乾燥させた物は、漢方では陳皮(ちんぴ)として親しまれている。それほど栄養価が高い。みかんの効能を最大限に引き出すためにも、皮ごと食べることを推奨する。
以下に、焼きミカンに含まれる成分を解説しよう!
ビタミンC
水溶性ビタミンの1種。
細菌やウイルスを排除する働きをもつ「リンパ球」や免疫系および炎症の調節などをおこなう「インターフェロン」などを活性化することで、体の免疫力を高める。
また、脳内ホルモンの分泌量を調整することで、自律神経を整えてくれる。
βクリプトキサンチン
みかんに含まれる黄色の色素(β-カロテンの仲間)。
体内に吸収されると、必要に応じてビタミンAに変換され、体調維持の働きをなす。動物実験によると、βカロテンよりも強力な発がん抑制効果があることが分かっている。
ナリンギン
みかんの皮に含まれる成分。
腸のぜん動運動を活発にして、消化吸収を促進する効果がある。また、中枢神経の働きを抑制して、睡眠の質を向上させる効果もある。
スポンサーリンク
【追加雑学】焼きみかんの作り方
焼きみかんの作り方は、焼きりんごや焼き芋と一緒だ。何も難しいことはない。
その1:ぬるま湯で表面を洗う
まずは、みかんの表面についている汚れやワックス(蒸散防止剤)などを洗い流そう。水よりもぬるま湯で洗うことで、効率よくワックスを洗い流せる。
ワックスは農薬とは違うので、あまり神経質になる必要はない。ざっくりと洗うだけで充分だ。
その2:アルミホイルに包んで加熱
みかんの水気をふきんなどでぬぐい取ったら、次はアルミホイルに包んで、オーブントースター(魚焼き用のグリルでも可)に入れよう。
加熱時間は、5分~10分。表面が黒く焦げてきたら、上面の加熱は充分だ。
みかんをひっくり返して、今度は下面も加熱していこう。半ば火が通っている状態なので、5分も加熱すれば充分だ。
焼きみかんを食べるときは空腹時に
みかんは酸味の強い果物なので、甘い果物やデンプン質の多い食べ物(白米や芋など)とは、食べ合わせが悪いといわれている。
焼きみかんの効能を最大限に引き出したいなら、空腹時に食べることを心掛けた方が良いだろう。普段から朝食を食べない人であれば、冬場の朝食としてオススメだ。体が温まるので、一石二鳥である。
雑学まとめ
みかんを焼くメリットは、何より「皮ごと」食べられる点にあるだろう。
皮に含まれる栄養分も摂取できるので、より高い風邪予防効果が期待できる。果物の皮には抗酸化物質も豊富なので、老化や生活習慣病も遠ざけられる。
ちなみに、みかんを焼くことによって、みかんの糖度が上がる。いくらか水分が飛ぶことで、味が凝縮されるためであろう。
風邪予防だけでなく、より甘い状態のみかんを楽しむためにも、焼きみかんに挑戦してみてはどうだろうか。