皆さんは、日本の有名作家といったら誰を思い浮かべるだろうか?
夏目漱石・芥川龍之介・太宰治・川端康成…
こんな感じに、一人や二人は簡単に出てくるのではないだろうか。彼らに共通しているのは、現代でも読み継がれるような素晴らしい文学作品を遺しているということ。そしてもう一つ…それは全員ヤバいやつってことな気がする…
性格・行動・発言…どうして著名な作家は皆が皆ぶっ飛んでいるのだろうか? はっきりいってどの作家を取り上げても、面白い雑学やトリビアをいくらでも見つけることができる。
しかし、今日はその中でもとびっきりにヤバいやつ…そう、あの伝説のハラキリ男こと、三島由紀夫の雑学について語らせていただこう!
【歴史雑学】三島由紀夫は切腹の練習をして割腹自殺を行った
【雑学解説】三島由紀夫の最高傑作は自分→切腹?
さて、三島由紀夫がどんな文学作品を書いた作家かご存じだろうか?
「仮面の告白」・「金閣寺」などの著名作品や「命売ります」など、最近ドラマ化された作品もあるのだが、彼の作品は、三島由紀夫本人のネームバリューに比べて驚くほど知名度がない。
なぜならば、三島が語られるとき、決まって話題は「三島由紀夫? あぁ、あの割腹自殺した人でしょ?」となってしまうからである。
1970年11月、三島由紀夫は自身が結成した軍隊的集団「楯(たて)の会」のメンバーとともに、自衛隊市ヶ谷駐屯地を一時占拠し、憲法改正のために自衛隊の決起(クーデター)を呼びかけたあとに割腹自殺をした。これが世にいう三島事件である。
よく考えてほしい、1970年に切腹するということがどういうことか…
1970年の主な日本の出来事
- 皆川おさむ「黒猫のタンゴ」が空前の大ヒット
- あしたのジョーがテレビアニメで人気を博す
- 読売ジャイアンツ日本シリーズ6連覇達成
ほら、ヤバい人でしょ?(※筆者は三島由紀夫の大大ファンです)
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三島由紀夫が切腹自殺した理由とは?
では、三島はなぜ自殺したのか?
一般的には「日本の将来を憂えて、大義のために死を選んだ」といわれているが、いまだにその真相は明らかになっていない。しかし、どうやらその死の理由の一説に「自己美学の追求のため」というものがある。
現代に残る三島のエピソード、そして彼の作品を一つでも読めば分かること、それは三島は完璧主義者で、何より自身への美意識が半端ではなかったということだ。つまり、三島は文学作品以上に”三島由紀夫”を自分の作品と捉えて人生を送っていた。
その三島にとって自身の死は、人生の終焉とともに、作品”三島由紀夫”の最大のクライマックスであったに違いない。そこで彼が選んだのが割腹自殺だった。
そしてなんと三島は実際に割腹自殺を行う以前に、何度も切腹の練習を行い、切腹の演技を写真や映画の中でも公開していたというのだ。
そう、全ては完璧なフィナーレのために…
【追加雑学①】意外な事実?現存する三島由紀夫の英語インタビューが凄い!
日本を心から愛する三島由紀夫。そんな彼の意外な一面を紹介しよう。
下の動画は三島が海外メディアのインタビューを受けている姿だ。
見よ、この堪能な英語を!
ちなみに三島は東大法学部の超秀才、海外文学にも当然深い造詣があった。三島からしたら、この程度は朝飯前であったのだろう。
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【追加雑学②】三島由紀夫は日本最後の割腹自殺者?
割腹自殺という、壮絶な自死の方法を選んだ三島由紀夫。
筆者は、彼が著名人として日本最後の割腹自殺者だと思っていた。しかし、なんと21世紀に入ってから割腹自殺をした人がいた。
それは1964年の東京オリンピック柔道無差別級金メダリストの猪熊功(いのくま いさお)だ。
彼は柔道引退後に始めた事業に失敗。2001年、自責の念から割腹自殺をしている。どんなに立派な信念・責任感があろうとも、死を選ぶ必要はなかったのではないだろうか…。
雑学まとめ
今回は三島由紀夫の、リハーサルをするほどまでにこだわった割腹自殺についての雑学を紹介した。
割腹自殺により、最後まで己の美学を貫いた三島由紀夫に対する評価は、現代でも賛否両論である。
しかし、忘れてはいけないのは、三島の作品は日本最高水準の文学であることだ。まだ一度も読んだことがない方は、彼の思想とはひとまず一歩距離をおいて、三島文学を読んでみるといい。
きっとあなたにとって、素晴らしい読書体験になるはずだ。
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