秋になると続々とスーパーに並びだすきのこ。食べると美味しいのだが、中には毒のあるきのこなどもあって、常に危険が付いて回る食べ物でもある。
そんなきのこの胞子を吸い込むと、「肺にきのこが生える」という、不思議な病気が存在するのを聞いたことがあるだろうか。聞いただけでも怖いが、たしかに考えてみればきのこは菌類なので感染しないとは言い切れないのだ!
今回の雑学では、そんなきのこと病気の関係について詳しく紹介するぞ。
【食べ物雑学】きのこに感染する「スエヒロタケ感染症」とは?
【雑学解説】きのこが肺に生えるわけではないが胞子で感染する
結論からいえば、肺にきのこが生えることはない。しかし、実際にきのこに感染したという症例が報告されているのだ。
きのこの胞子が気管や肺に入り込み、炎症を起こしてしまう。きのこに感染すると、咳や痰が続いて苦しんでしまうのだ!
きのこに感染するなんて…と思う人も多いと思うが、国内ではこれまでに30人ほどの感染が確認されている。いつかは自分も感染するかもしれないと思うと、ちょっとゾッとするのは私だけだろうか。日本国内ではないが、死亡例もあるので注意が必要だ。
とはいえ、スエヒロタケ・ヒトヨタケはスーパーでは販売されていないため、通常売られているきのこで感染するわけではないので安心してほしい。
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肺にきのこが生えた女性がいた!?
感染症とは違うが、中国で生のきのこを大量に食べていた女性が腹痛を訴えて病院に運ばれた。その女性の体内には、なんときのこが生えていたというのだ。
よく噛まずに大量に食べたことで、体内で繁殖してしまったと考えられているそうである…。複数の海外メディアで報じられたが、事実がどうかはわかっていない。
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【追加雑学①】実際に「スエヒロタケ感染症」に感染した女優がいる
日本国内では30例ほどが報告されているきのこの感染症だが、実際に感染した女優がいた。その女優というのが「栗原アヤ子さん」で、肺に胞子が入り込んでスエヒロタケ感染症を引き起こしてしまったそう。
1993年に感染し、その後の闘病を綴った本も出版している。当時は世界で7例しか報告されていなかった病気で、治療は大変だったと推測される。症例が少ないと治療法も確立されていないだろうし、きっと怖い思いをしたのだろう。
【追加雑学②】「スエヒロタケ」には抗ガン作用がある!?
感染症を引き起こすと紹介した「スエヒロタケ」だが、実は悪いことばかりではない。スエヒロタケには抗ガン作用があるといわれていて、研究が進んでいるのだ!
きのこに抗ガン作用があるなんて、かなり驚きだ。関係ないとは思うが、この話を聞くと毎日きのこを食べたくなってしまう。
「きのこと感染」の雑学まとめ
今回は、きのこについての雑学を紹介してきた。
きのこにはいろいろな種類があり、美味しいきのこもあれば感染症を引き起こすきのこもあるということが伝わっただろうか。きのこは幅広い料理に使うことができ、かなり便利な食材だ。しかし、意外な危険が潜んでいるのである。
体調がすぐれないときは、むやみにスエヒロタケに近づかないことをおすすめする。スエヒロタケは国内にも自生しているので、山登りやキャンプをするときは注意しよう!