海外からの観光客の多くは、日本に訪れた際、紙幣の綺麗さに特に驚くという。思えば、海外に行ってみるとクシャクシャになった紙幣を受け取ることが多い。
クレジットカード決済が一般的な国は多く、他国に比べて日本は紙幣の流通量も多いぐらいだ。なのにどうして、海外のほうがボロボロの紙幣が多いのだろう…。
真相を辿ってみると、文化の違いによって、お金の扱い方が大きく異なることが浮き彫りになってきた! 今回は、なぜ海外の紙幣はボロボロのものが多いのか…この雑学に迫っていく!
【世界雑学】海外の紙幣にはボロボロなのが多い理由
【雑学解説】チップ文化などの影響で、海外には財布を使わない人が多い
記事をご覧のあなたもきっと、お金は財布にしまっているだろう。駄菓子屋に駆け込む小学生のように、500円玉を握りしめて買い物に出かけるという人も、中にはいるかもしれないが…。
海外の紙幣がボロボロな理由は、ズバリ財布を使わないからだ。いや、正確にいえば使う人は使うのだが、日本と比べると少数派なのだ。
財布を使わないなら、どうやってお金を持ち歩いているのかというと、裸でポケットに突っ込んでいるか、マネークリップでまとめていることが多い。どちらにしても剥き出しの状態で持ち歩くのだから、クシャクシャになるのも道理だ。
どうしてこういった持ち歩き方をするのかというと、クレジットカード決済が一般的な国では、現金を多く持ち歩く必要がない。ただチップ文化があると、まったく手持ちがないというわけにもいかない。
よって少量の現金が必要になるが、少量ならポケットで事足りるし、チップを支払うのにわざわざ財布から取り出す手間もかからないということだ。もっとも、チップ文化のない中国などは、単純にそういう国民性なのだろう。
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【追加雑学】日本のお金は世界一綺麗!物を大切に扱う日本人の精神
それにしても日本のお金の綺麗さは、単に「財布の使用率が高い」だけでは済まないほどのものである。なんと世界一綺麗とさえいわれるほどだ。これには日本人の物を大切にする精神が深く関係している。
「お金そのものを丁寧に扱っていれば、お金の巡りが良くなる」というジンクスが、日本には古くからの慣習で染み付いているのだ。だから海外のように、紙幣に落書きがされているなどということは滅多にない。
またその慣習も相まってだろうか、日本では紙幣の回収も頻繁に行われている。日本銀行は1万円を4~5年、1000円や5000円を1~2年と寿命を定め、戻ってきたものが使えないと判断すると回収する体制をとっている。
つまり丁寧に扱うことが常識となっているうえ、数年周期で新しいものに入れ替わることが、日本の紙幣が著しく綺麗な理由なのだ。
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雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。海外の人は少量しか現金を持ち歩かないことや、チップ文化の影響でお金を裸のまま持ち歩くということがわかった。現金を使わずに済むクレジットカードの仕組みが、かえって紙幣をボロボロにしているというのは、なんだか皮肉な話だ。
同時に紙幣の綺麗さを通して、物を大切にするという日本人の奥ゆかしさも垣間見えた。扱い方でお金の価値が減るわけではないが、やはり綺麗なほうが受け取る側も気持ちがいいものだ。
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