タコは足を8本もつ軟体動物の一種だ。異様な外見の生物であり、全身の9割が筋肉でできていることがわかっている。ヨーロッパの一部では悪魔の魚として忌み嫌われているという。
日本では人を馬鹿にする際にタコと呼ぶこともあれば、タコを神として祀る神社も存在し、北欧神話に登場するクラーケンを巨大なタコと考える場合もある。
また、地球の生物ではなく、地球の外から来た生物だという意見まであるのだ。そんなタコだが、軟体動物の中では最も知能が高いと考えられている。今回の雑学記事では、タコの知能の高さについてご紹介しよう。
【動物雑学】タコは最も知能の高い軟体動物
【雑学解説】タコの知能は3歳児並み!
タコの知能を、人間の3歳児並みと考える研究者もいるという。何かに使うわけでなく、ガラクタを集めるのもタコの特徴だ。集めたものを動かしたりするのだが、何の意味もない行為は一種の遊びと考えられる。これも知能を高さを示していると考える専門家は多い。
ワールドカップの結果を当てると話題になったタコがいたが、タコはかなり高い知能をもつ生物として知られている。タコの脳はクルミほどの大きさしかない。しかし、タコは道具を使うことが判明している。
動物の知能についてはさまざまな考え方があるが、道具を用いることは知能の高い指標とされることが多い。以前は一部の霊長類しか道具は使えないと考えられていた。現在は、カラスなどの鳥類も道具を使うことが確認されている。
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下の動画はココナッツを持ち帰るタコの姿を撮影している。
タコが道具を使う例として、ココナッツや貝殻を利用して身を守ることがわかっている。驚くべきことに身を守るだけでなく、これらを武器のように使うこともあるという。
さらにタコは瓶の中に閉じ込められても、自分の力で開けることができる。また、餌になる生き物が瓶に入っているのを見ると、瓶を開けて捕食するという。
タコは2年ほど物体の形や色を記憶しておくことができるが、単に記憶力がいいだけではない。経験を積んで行動を変えることも分かっている。これは本能だけで行動している生物では考えられないことだ。
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【追加雑学①】タコは足にも脳がある?
タコは心臓が3つ・脳が9つあるといわれる。実際にはタコの脳は1つだけだが、タコは足の根元に神経が集まっている。これが脳のような働きをすることがわかっているのだ。
根本的な指令を出すのは脳と考えられているが、足は指令を受けて独自に動くことがわかっている。タコの足は足自身の判断で動いており、1本1本が全く別のことをすることが可能なのだ。
まるで、複数の生物が協力するように複雑な連携もこなすという。また、敵に襲われた際に自分の意思で足を切り離すことができるが、切れた足は意志をもつように行動する。
切れた足は近くにあるものに絡みついて攻撃しようとする。だが、切れた足がタコ本体を攻撃することはなく、吸盤もタコ本体には吸いつかない。
タコの足は自分の体とそれ以外の生物を見分けることができるのだ。タコの足に知能があるのかどうかはわからないが、たしかに足1本1本に脳があるかのような行動をとることがわかる。
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【追加雑学➁】タコの寿命は短い?
脊椎動物の耳の中には耳石と呼ばれる炭酸カルシウムの塊がある。魚類の耳石には年輪があり、年齢を推定することが可能だ。しかし、タコは無脊椎動物のため、年齢を見ることができない。
そのため、多くの種類のタコは正確な寿命がわからないといわれる。最も大型のミズダコは3年から5年の寿命であり、寿命が判明しているタコのほとんどは1年から2年程度だという。
飼育されたタコはすぐに死んでしまうため、タコの寿命は数年程度と考えられている。同じ無脊椎動物のイカよりは長生きという意見もあるが、タコの寿命は生物全体で考えるとかなり短いようだ。
タコの寿命が長ければ海の支配者になると考える学者もいるという。タコは経験を積むことで賢くなるらしいので、ありえない話ではなさそうだ。そのせいか、寿命が30年あればタコが文明を築くというとんでもない噂がネットで流れている。
どこまで本当なのかわからないが、タコの寿命ではどのみち無理な話のようだ。
雑学まとめ
タコは軟体動物で最も高い知能をもつという雑学をご紹介した。タコの知能がどのくらいのものなのかについて慎重な意見も多いが、人間の3才児並みという意見が一般的なようだ。
専門家の中にはさらに高度な知能をもっているという意見もある。切り離されても独自に動く足の神経が研究され、ロボットを開発する参考にされているという。
タコの遺伝子の研究も盛んであり、タコは研究対象として非常に注目されている。