ヨーロッパは日本人にとって人気の観光エリアだ。その中でもイタリアやスペインなどは有名な建造物が多く、映画にも使われた場所は実際に行ってみたいと感じる方も多いだろう。
イタリアで映画の舞台になったところといわれれば、ローマのスペイン広場が有名だ。オードーリー・ヘップバーンの「ローマの休日」である。
古い映画だが今もなお人気のある作品だ。この映画の中で主人公のオードリーがジェラートを食べるシーンがある。
しかし、現地で再現をすると罰金刑になってしまうのだ。今回はそんな、ローマのスペイン広場についての雑学に迫る!
【ルール雑学】イタリア・ローマのスペイン広場でジェラートを食べたら罰金
【雑学解説】「ローマの休日」で有名なスペイン広場ではジェラートを食べたら罰金を払わなければいけない
これにはショックを隠せない方も多いだろう。「ローマの休日」のオードリー、憧れの女性というイメージはいまだ根強い。
トゥース! とかいうボケをした方、正直に挙手願いたい。はい、私だ。
冗談はさておき、実際現時点でのスペイン広場ではジェラートに限らず、飲食が禁止されている。
「ローマの休日」の影響もあって、映画のシーンを再現したいというファンたちにスペイン広場でジェラートを売ったらものすごい経済効果が生まれそうなのに…。しかし、禁止とされているのにはきちんとした理由があるのだ。
現在、ローマでは歴史的・芸術的・文化的に価値があるとされる建物やエリアでの禁止事項が決められている。
その中に「立ち止まっての飲食」という項目があるのだ。これはゴミ問題など、景観を損ねてしまうことが度々あったため決められたそう。もちろんこれは歴史的な財産を大切に守っていくために必要な条例として定められた。
一人一人が気を付けてその場所を大事にしていれば、こんな条例は作られなかったかもしれないと思うとなんだか悲しい気持ちになる。
これは2008年の7月から施行されているので、それ以前に訪れてジェラートを食べた方はセーフ。運よくその再現ができた方にとっては宝物になった思い出だろう。
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憧れのシーンを生み出した「ローマの休日」
そもそもスペイン広場とジェラート? という方もいらっしゃるかもしれない。「ローマの休日」を知らない方のために簡単に説明しておこう。この映画は1953年にアメリカで制作された。
主演は当時まだ新人であったオードリー・ヘップバーン。そして、その相手役はグレゴリー・ペックが演じている。
この映画でオードリーはアカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞している。
ストーリーはこうだ。ヨーロッパのとある国の王女「アン」はヨーロッパ各国を訪問中、あまりの過密スケジュールに逃げ出してしまう。
逃げたものの、うっかり道端のベンチで寝てしまう。そこにグレゴリー・ペック演じるアメリカ人新聞記者の「ジョー」が通りかかり、彼女を見かねて介抱する。
彼女の正体に気がついたジョーは、ひそかにアン王女についてのスクープをものにしようとするが、徐々に彼女にひかれていき…といったストーリーだ。
まぁ、なかなかベタなストーリーではあるのだが、それでも今見ても色あせない映画となっている。ちなみにこちらが映画の一部分がみられる動画。
オードリーのかわいさが神がかっている。すっげーかわいい。
この映画の中で、ローマのスペイン広場でジェラートを買って食べるシーン。そしてトレヴィの泉や真実の口など、おなじみの観光エリアが登場するのだ。
イタリアにいったらぜひアン王女のようにジェラートを食べて、真実の口に手を入れようと旅行を計画したくなる気持ちもわかるだろう。
しかし、立ち止まっての飲食はダメなのだ。そんなことをうっかりしようものならば罰金である。どうか気を付けていただきたい。
ちなみに他にもトリルッサ広場やポポロ広場などなど、有名な観光名所も飲食禁止エリアに指定されているので、ガイドブックなどでしっかりと確認していただきたい。
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【追加雑学】うっかり禁止事項をしてしまわないために
実はそれ以外にも、歴史的な財産を守るための禁止事項は決められている。まずはゴミやお金などを投げ捨てること。
ようするにトレヴィの泉にコインを投げるのも禁止ということだ。お気をつけて…!
それから落書きや展示物を勝手に掲示すること・騒ぐ・叫ぶ・騒音を立てる・野営・仮住まいをする・排せつなども禁止だ。
まぁ正直、常識的な範囲内で観光すれば罰金刑にされることはない。しかし、映画であこがれとなったジェラートやトレヴィの泉は注意が必要だろう。
同時にこのようなことまでもきちんと禁止項目にしなければいけないというのも、ちょっぴり寂しい気持ちにもなる。
雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。今回はイタリア・ローマのスペイン広場での禁止事項についてご紹介した。
もしかしたらこれから旅行予定で、アン王女のマネをしようとひそかに楽しみにしていた方がいるかもしれない。がっかりだろうか…。
できないものは仕方ないので、そこは逆に現代の技術を活用して、写真にジェラートの加工などをして楽しんでみてはいかがだろうか。きっとそれも楽しい思い出の一つになると思う。