動物の足の裏というと、何を想像するだろうか? きっと「肉球がある」というイメージをもっている人が多いだろう。もちろん哺乳類なら肉球のある動物は多いが、なかには足の裏に肉球がない動物もいる。
ウサギもそんな肉球のない動物の一種である。犬や猫のように頻繁に触れる機会はないので、イマイチ想像できないが…。肉球がないなら、ウサギの足の裏は一体どうなっているのだろうか?
今回は、そんな意外と知らない人の多い、ウサギの足の裏の雑学を紹介しよう。
【動物雑学】ウサギには肉球がない
【雑学解説】肉球の代わりに毛がフッサフサ!
ウサギのイラストを見ていると、ときおり足の裏に肉球が描かれていることがある。あのディズニーさえも、ウサギのキャラクターに肉球を付けているほどだ。しかし、これは間違いである!
ウサギの足の裏を見てみると、そこには肉球ではなく、ふさふさの毛がある。この毛があるおかげでウサギは足を守り、外敵から素早く逃げることができるのだ。
そもそも肉球というのは、肉食動物が草食動物に気配を悟られないように、足音を消すために付いているもの。また、高いところから着地する際のクッション代わりにもなる。
ウサギは気配を消して獲物を狩ることもなければ、基本的に平地や草原に住んでいるので、高いところから飛び降りることもない。よって肉球は必要ないのだ。
私もキャラクターなどのイラストの印象で、ウサギに肉球があるイメージを持っていたのだが…いわれてみると、実際に飼っていたウサギの足の裏はふさふさの毛だった。
【追加雑学①】肉球があるウサギもいる!
前項で触れたように、ウサギには基本的に肉球はない。しかし、例外的に肉球があるウサギもいる。
肉球のあるウサギは、以下の通り。
- ミニレッキス
- ホーランドロップ
- エゾナキウサギ
これらのウサギには肉球がある。一見すると他のウサギのように毛におおわれているが、その毛をかきわけると肉球が確認できるのだ。
このなかでいえば、北海道に生息するエゾナキウサギは、基本的に岩場で暮らしているため、肉球が滑り止めの役割をしている。同じウサギでも、暮らしている環境によって生態が変わってくるということだろう。
もしかすると、肉球のあるウサギのイラストを描いた人は、こういった肉球のあるウサギの存在を知っていて描いていたのかもしれない…。
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【追加雑学②】ウサギには声帯もない
肉球のほかにも、ウサギにはもう1つないものがある。それが声帯だ。(※ナキウサギは例外)
よく「ぷぅぷぅ」や「ぴっぴっ」、「ぶー」といった音を出すが、これは鳴き声ではなく鼻息である。声帯をもたない理由としては、ウサギは食べられる側の動物なので、肉食動物に見つからないために鳴かないように声帯がないと考えられている。
鳴き声には、周囲の仲間に危険を知らせる働きもあるが、声帯のないウサギは鳴き声の代わりに足を踏み鳴らすことで危険を知らせるようになった。いわゆる足ダンである。
以下に、足ダンをするウサギの動画も紹介しておこう。飼われていれば危険が迫ることはないだろうし…ストレスが溜まっていることを知らせているのだろうか?
それにしても、鳴き声だと思っていた音が鼻息というのは驚きだ。声帯から出ているものではないにしても、あそこまで様々な音を出せるのなら、もう鳴き声でも良いと思うのは私だけだろうか?
雑学まとめ
肉球はクッションや足音を消すためのものなので、平地の草食動物であるウサギには必要がない。素早く逃げるために、足の裏を体毛で保護されているほうが、ウサギにとって都合が良いのだ。
この雑学を知っていると、肉球のあるウサギの絵を見ると、何とも言えない気持ちになる。
特にディズニーは肉球のあるウサギのキャラをよく出す。ディズニーランドなどで徹底した夢の国っぷりを見ているので、肉球のないウサギを見ると「そこは徹底しないのか…」と思ってしまうのだ。…まあ、キャラクターは足を保護する必要もないか…。
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