雨上がりに見つけると、なんだか嬉しくなる虹。虹色・レインボーカラーといえば「7色」と当たり前のように思っているが、虹を見つけたとき、果たして本当に7色きちんと見たことがあるだろうか?
そもそも、なぜ虹は7色なんだろう。そして、その7色とは、どんな色なのだろうか。
美しくも不思議な虹の雑学を紹介してみよう!
【自然雑学】虹は7色きちんとあるとは限らない
【雑学解説】虹は7色と決めたのは誰?
虹が7色と言い出した人は、全ての物体はお互いに引き合っているという「万有引力の法則」をみつけたイギリスの科学者アイザック・ニュートンである。ニュートンが18世紀初頭に出した本『光学』のなかで虹は7色と書いているのだ。
ニュートンの時代は「7」が神聖な意味をもつ数字と考えられていた。当時、自然科学の権威ある存在だった音楽においても音階が「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」と7音であることに結びつけて、実際には無限にある光の色を「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の7色としたのである。
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そのことが明治以降日本に伝わり、学校教育にも取り入れられたことで、日本人にとって虹は「7色」ということが常識となっているのだ。
【追加雑学①】虹の色の数は国や文化で変わる
日本では7色とされている虹だが、国や地域が違うと色の数が変わってくるのだ。
6色:アメリカ・イギリス
5色:フランス・ドイツ・中国
4色:ロシア・東南アジア諸国
3色:台湾(ブヌン族)・アフリカ(ショナ語族)
2色:南アジア(バイガ族)
日本でも、古くから沖縄では2色(赤・青もしくは赤・黒)と認識されていたという。
なぜ虹の色の数が違うのか?
このように虹の色の数が違う理由は、
- それぞれの人種の目の色によって色の見え方に違いがでるから
- 色を表す言葉が違うから(明るい色は全て赤、暗い色は全て黒と表現するなど)
- 赤道に近い地域では赤みが強く見え、逆に赤道から離れると青みが強く感じられるから
といったことが考えられている。
国や文化が変わると見え方や表現の仕方が変わるため、同じ虹でも色の数の認識が変わるのだ。
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【追加雑学②】白い虹・ピンクの虹が現れた
とても珍しい虹で「白虹(しろにじ・はっこう)」という、その名のとおり白い虹がかかることもある。
虹は、空気中の水滴に太陽の光が反射し、屈折していることで色がわかれて見えるのだ。しかし、この空気中の水滴が霧のように小さくなると光が屈折する角度が広くなり、色が混ざり合ってしまうため虹の色が白くなるのである。
そのため、白虹のことを「霧虹(きりにじ)」とも呼び、この動画のように晴れているときに霧が出ている状況が重ならないと見ることができないのだ。
ほかにも夕焼け空に、これもまた珍しいピンク色の虹が出現することがある。
ピンクの虹が発生する理由は、日没に近い状況であることがポイントである。太陽の位置が低くなることで、波長の短い青系の色が見えにくくなり、逆に波長の長い赤系の色が強くなることで虹がピンクに見えることがあるのだ。
こちらはピンクの虹が見れる動画である。
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雑学まとめ
虹についての雑学を紹介してきたが、いかがだっただろうか。自然が作りだす美しい芸術作品の虹。その色の数は学術的には7色とされているが、見る人・見る国・地域や文化、はたまた時間や条件によって様々な色に変化するのであった。
虹の色を7色といったニュートンの母国でもあるイギリスが、まさかの6色と認識しているのにもビックリだ!
虹が何色だろうと、どんな色に見えようとも、見つけたらちょっとハッピーな気持ちになれたり、夢や希望を与えてくれたりする存在なのは世界共通だろう。