夏になると飲みたくなるラムネ。ビー玉の入った独特のビンのラムネは、なんだか特別で美味しく感じられる。
飲むたびにコロコロ音を立てるのがおもしろく、また、飲み終わったらなんとかしてビー玉を取り出そうと、頑張った人も多いのではないだろうか。私も取り出したビー玉で遊んだりした。
今回は、そんなラムネのビー玉にまつわる雑学をご紹介しよう! ラムネ飲料とラムネ菓子の意外な関係もご紹介するぞ!
【食べ物雑学】ラムネにビー玉が入っている理由
【雑学解説】なぜラムネのビンにはビー玉が入っているの?
ラムネの炭酸が抜けないように、ビー玉で内側から栓をするという画期的なアイデアは1872年にイギリスで生まれた。詳しく説明していこう。
炭酸が抜けにくい
当初、ラムネの入ったビンはコルクで栓をしていたため、炭酸が抜けてしまうのが欠点だった。王冠で栓をする炭酸飲料もあったが、ラムネは充填方法が違ったため、それでは栓ができなかった。
試行錯誤の結果、ビンの内側から栓をするという方法が考えだされた。
ラムネをビンに入れたらビンを逆さまにする。ラムネから出る炭酸ガスにより、ビー玉が口部分に押し付けられる。ビンの中は密閉されているので、その向きを元に戻してもビー玉は押し付けられたまま落ちてこない。
原理としては簡単だが、考えた人すごい!
日本では、ビー玉入りのビンはイギリスから輸入していた。しかし、1887年から大阪でビンの製造ができるようになり、その後、全国各地でラムネが飲めるようになっていった。
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ラムネといったらビー玉というイメージ
今でもビンのラムネはコストがかかること。また缶やペットボトルでも炭酸が販売できるようになったために、ラムネ最盛期と比べるとビンのラムネは1/5まで生産量が減ったそうだ。
しかし、未だにコスパの悪いビー玉入りのビンラムネを製造しているのは、「ラムネといったらビー玉」「ラムネといったら夏の風物詩!」というイメージがあり、今でも日本人に親しまれているということがある。
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【追加雑学①】一度はやったことがある!?ビー玉は取り出せないのか?
子どもの頃、どうにかしてビー玉を取ろうとしたことはないだろうか? 私はある。
しかし、子どもの力ではなかなか開けることができず、最終的にとんかちで割って取り出した。親にめちゃくちゃ怒られたのはいうまでもない。(よい子はまねしないでね)
最近のラムネ瓶の飲み口はねじ式なので、回せば簡単に開けられるようになっているが、打ち込み式のものは手では開けられない。
開け方をかんたんに説明した動画をご紹介するね。
字幕をオンにすると解説が出てくるぞ。意外と力が必要でニッパーなども使用するので、お子さんは保護者と一緒にやろう! 最近は栓抜きや缶切りを使ったことがない子どもたちも多いようなので、この機会に使い方を覚えちゃおう!
【追加雑学②】ビー玉はB玉?A玉もあるらしいが真相は?
当時、ガラス玉を作る時に「ラムネ用」として作り、規格に準じたものを「A玉」といっていた。ラムネ玉を作った時に規格からはずれたものを「B玉」といった。
そして規格外の「B玉」はどうしたのかというと、子どもたちのおもちゃのガラス玉として販売していたそうだ。
子どもの頃遊んだビー玉が「B玉」で、ラムネに入っているのは「A玉」ということらしい。
しかし、いろいろ調べていくと「ビードロ」(ポルトガル語でガラスのこと)でできた玉「ビードロ玉」を略して、「ビー玉」と呼ばれるようになったという説のほうが有力のようだ。語源由来辞典や広辞苑などでは、こちらの説を採っている。
諸説あるようだが、語源の真相は現在でも不明のようである。
【追加雑学③】ラムネ菓子とラムネ飲料どっちが先?
小さい頃食べたことがある人も多いであろう「ラムネ菓子」。同じ名前だがなにか関係あるのだろうか? どっちが先に誕生したのだろうか?
ちなみにラムネの名前の由来と歴史は、次の通りである。
ちなみに日本では、1865年(慶応元年)長崎の藤瀬半兵衛という人物が「レモン水」の名で売り出したと伝えられています。しかし「レモン水」という名は広まらず、その後に“レモネード”がなまった『ラムネ』の呼び名が一般化しました。
1853年にペリーが来航したときに、初めて日本に炭酸飲料が入ってきたそうだ。160年以上も前からあるなんて驚きだ。
そして、ラムネ菓子の誕生は1881年(明治14年)。ラムネ飲料が誕生してから16年後のことである。当時ラムネ飲料は高価だったため、子どもたちに安価でラムネを味あわせてあげようと、ラムネ菓子を製造したといわれている。
ちなみにラムネの製造許可が出た5月4日は「ラムネの日」である。
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雑学まとめ
ラムネにビー玉が入っている理由などの雑学、いかがだったろうか。
ラムネの炭酸が抜けるのを防止するために、ビー玉をビンの中に入れてみよう! と思った発想力に驚いた。未だに採用されているのも、理にかなった原理だからなのだろう。
透き通るような青いビンにビー玉のコロコロという音が、なんとも風情があって夏らしい。こういった音で風情を感じられるのは日本人だけの感覚らしいので、今後ともビンのラムネの生産を続けてほしいものだ。