「建国記念の日」に「こどもの日」など、あったら嬉しい日…あなたはこういった日をなんと呼ぶだろうか?
「祝日」と呼ぶ人が多いと思うが、もしかしたら、「祭日」と呼ぶ人もいると思う。だが、現在は「祭日」はなく、すべて「祝日」になっているのだ!
いったいなぜ「祭日」がなくなってしまったのだろうか? そもそも「祭日」ってどういう日なのだろうか? 知っているようで知らない雑学を紹介しよう。
【生活雑学】現在「祭日」はなく、すべて「祝日」
【雑学解説】「祭日」がなくなってしまったワケ
「祭日」というものがなくなったのは、戦後になる。そもそも「祭日」というのは、皇室祭祀令(こうしつさいしれい)という法令で定められた日で、皇室や神道の祭典を行う日だった。
それが1947年に廃止され、翌年の1948年に「国民の祝日に関する法律」が作られ、法律的に「祭日」がなくなり「祝日」になったのだ。
廃止されるまで「祭日」とされていた日は、一部名前を変えて「祝日」になっている。現在も残っているかつての「祭日」は7つある。それぞれどんな「祝日」に当てはまり、かつてどんな日だったのかを、表にまとめたので見てみよう。
日付 | 祝日 | 祭日の時の呼び方 | どんな祭日だった? |
1月1日 | 元日 | 四方節(しほうせつ) | 東西南北に拝して、日本の平穏無事をお祈りする祭事。 |
2月11日 | 建国記念の日 | 紀元節(きげんせつ) | 初代天皇・神武天皇の即位日。 |
3月20日前後 | 春分の日 | 春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい) | 五穀豊穣を祈る祭事。 |
4月29日 | 昭和の日 | 天長節(てんちょうせつ) | 昭和天皇の誕生日。 |
9月23日前後 | 秋分の日 | 秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい) | 収穫に感謝する祭事。 |
11月3日 | 文化の日 | 明治節(めいじせつ) | 明治天皇の誕生日。 |
11月23日 | 勤労感謝の日 | 新嘗祭(にいなめさい) | 天皇が収穫した五穀を神様に奉納し、食べる祭事。 |
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【追加雑学】そのほか昔あった「祭日」
昔は上記の7種類に加え、さらに「祭日」があった。関連トリビアとして、代表的なものを紹介していこう。
日付 | 祭日 | どんな日だった? |
1月3日 | 元始祭(げんしさい) | 皇位の元始をお祝いする日。 |
1月5日 | 新年宴会 | 皇族や親任官、外国の公大使などが宮中で新年をお祝いする日。現在の「新年祝賀の儀」。 |
2月17日 | 祈年祭(きねんさい) | 1年の五穀豊穣を祈る日。かつては新嘗祭の対になる祭日だった。 |
4月3日 | 神武(じんむ)天皇祭 | 初代天皇の神武天皇が崩御(ほうぎょ=亡くなること)した日。 |
10月17日 | 神嘗祭(かんなめさい) | 五穀豊穣を感謝する日。宮中の他、伊勢神宮でも神事が行われる。 |
12月25日 | 大正天皇祭 | 大正天皇が崩御した日。 |
この他、さまざまな式年祭や例祭がある。もしも「祭日」が現在も残っていたら、日本の休日はもっとあったかもしれない。
ちなみに法改正によってなくなってしまった「祭日」だが、現在でも宮中祭祀や神社の祭事として残っている。
「祭日」の雑学まとめ
現在は「祭日」というのはなく、「祝日」だけとなっている。とはいえ、「祭日」だったものがすべてなくなってしまったわけではない。現在でも名前を変えて「祝日」として残っているものもあれば、宮中祭祀や神社の祭事として残っているものもある。
今の私たちにとっては単なる休日かもしれないが、この雑学を知ると、かつて「祭日」だった「祝日」が特別な日に思えてくるかもしれない。
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