「大きな空を 眺めたら~♪」
日曜日が終わってしまう…と思ってしまいそうな、「サザエさん」のエンディングテーマ。
アニメの主題歌といえば、だいたい1番の歌詞が使われることが多いのだが、実はサザエさんはそうではないことを知っているだろうか?
今回は、そんな「サザエさん」のエンディングテーマにまつわる雑学を紹介しよう。
【サブカル雑学】「サザエさん」のエンディングテーマは2番の歌詞
「サザエさん」のエンディングテーマで使われているのは、2番の歌詞。ちなみに、後半の「ホラホラみんなの 声がする♪」の部分は3番の歌詞。
【雑学解説】都合によって1番ではなく2番に
「サザエさん」で使われているエンディングテーマは、実は1番ではなく2番の歌詞である。ちなみに1番は以下の通りだ。
2階の窓を 開けたらね
朝の光が 差し込んだ
とても素敵な とても素敵な 日曜日
ホラホラいつもの 声がする
サザエさん サザエさん サザエさんは愉快だな
「サザエさん一家」1番歌詞
ここで注目すべきなのは、最初の「2階の窓を開けたらね」の部分。サザエさんの家を思い出してほしい。サザエさんの家は平屋だ。つまり、2階がない。これでは設定と違ってしまうということに…!
そのため、2番の歌詞が採用されたのだ。ただ、「ホラホラみんなの 声がする」の部分は3番の歌詞である。2番のこの部分は、本来「ホラホラ明るい 声がする」となっている。
それにしても、なぜ1番の歌詞は原作にはない2階が出てきたのか。実は、この歌はアニメ化される前から歌詞が出来上がっていたのだ。そのため、矛盾に気がつくのが後となり、「サザエさん」のエンディングテーマは2番の歌詞が使われることとなったのだ。
都合により、2番の歌詞が使われることによって、1番の歌詞は知る人の少ない幻の歌詞となってしまった。1番の歌詞を知っている人は、なかなかのサザエさん通だろう。
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【追加雑学】次回予告のじゃんけんは当初食べ物を口でキャッチするものだった
「サザエさん」では、次回予告のあとにじゃんけんをするのが恒例となっている。しかし、最初からじゃんけんをしていたわけではない。
当初は、「サザエさんがお菓子を投げて口でキャッチする」という演出だった。お菓子を口でキャッチしたサザエさんが「うふふふふ、来週もまた見てくださいね~」と言って、「ん、が、ぐぐ」と頬張っていたお菓子を飲み込むというものだ。
この演出は、1991年10月13日の放送まで行われており、それ以降はじゃんけんの演出に変わっている。
なぜ、演出を変えたのだろうか?
その理由は、お菓子を口でキャッチする演出を見た医師から、「子供が真似したら気管に詰まらせて、呼吸困難になる」という指摘があったから。
たしかに子供は、アニメを見て真似をすることもある。もしかしたら、サザエさんの口キャッチも、面白がってマネするかもしれない。それが気管に詰まったら…。
そのため、「サザエさん」側は自主規制として、じゃんけんの演出に変えたのだという。
子供への影響を考えて変えた演出。こちらとしては、口でキャッチするお行儀の悪いサザエさんよりも、サザエさんとじゃんけんをして終わる方が楽しいものだ。
雑学まとめ
「サザエさん」のエンディングの歌詞は、サザエさんの家の設定との矛盾から、2番の歌詞が使われるようになった。もしも矛盾を正していれば、1番の歌詞が使われたのだろうか? 少々1番の歌詞が不憫に思える。
そして、エンディングと次回予告のあとのじゃんけんも、実は変更された演出だったということに驚きだ。しかし、視聴者も楽しめる「じゃんけん」という要素を取り入れたことによって、「サザエさん」は長年愛されるアニメになれたのだろう。
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