地図を見ていると、日本には変わった地名や読み方のわからない難しい地名など、いろいろな地名がある。難読地名は、クイズの問題としても人気だ。
日本だけでなく、海外の街の名前も調べてみるとおもしろい。漢字でも日本とは読み方が異なったり、カタカナの場合には舌をかみそうな難しい発音だったりする。
海外の変わった地名として有名なのが、オランダのスケベニンゲンである。スケベな人間とは、本当にそんな名前の街が存在するのか? そこで今回は、オランダのスケベニンゲンについての雑学を調べてみた。一風変わった行事もある、おもしろい街だったぞ!
【面白い雑学】オランダには「スケベニンゲン」という街がある
【雑学解説】「スケベニンゲン」はオランダで人気のリゾート地
スケベニンゲンという街は、オランダの南西部の北海に面した地域にあった。オランダ語では「Scheveningen」と表記されている。たしかに、スケベニンゲンと読める。
だが、本当にスケベニンゲンと読んでいいのだろうか? 実は、スケベニンゲンではなく「スヘーヴェニンゲン」と発音するのが、オランダ語の発音に近いようだ。地図によっては「スヘフェニンゲン」という表記もみられた。
なぜ日本では実際と違う発音で地名が定着してしまったのか。その理由は発音の難しさにあった。スヘーヴェニンゲンとスヘフェニンゲンはどちらも発音が難しいため、Scheveningenを日本語読みして、スケベニンゲンとしたとする説が有力だ。
また、日本語だとスケベな人を連想させる地名であるが、オランダ語では「斜面の村」という意味だった。スケベな意味は込められていないのか…。海に面しているので夏には海水浴で訪れる人も多く、オランダで人気の海辺のリゾート地でもあった。
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【追加雑学①】スケベニンゲンの恒例行事は1月1日の寒中水泳大会
夏は海水浴客でにぎわうリゾート地でも、冬は訪れる人が少なく閑散としてしまう場所が多い。しかしスケベニンゲンは、真冬でも人が大勢訪れる特別な日があるのだ! その様子を動画でごらんいただこう。
水着姿の人々が、続々と海に入っていく。よく見ると、人だけでなく犬も海へとダッシュしているではないか! 海に入っていない人は厚着をしているので、気温の低い寒い日だと予想される。
楽しそうにしているが、すごく寒そうだ…。
スケベニンゲンでは、1月1日に寒中水泳大会を行うのが恒例となっている。この動画は寒中水泳大会の様子を撮影しており、参加者の被っているおそろいの帽子は大会のスポンサー企業のものである。
1月1日の寒中水泳大会は、スケベニンゲン以外にもオランダ各地で行われているようだ。新年をオランダで迎える機会があれば、寒中水泳大会に参加してみるのもいいかもしれない。
【追加雑学②】フローニンゲンという地名もある
オランダにはスケベニンゲンのような、名前にニンゲンと名のつく地名がいくつか存在する。有名なのが、オランダ北東部の「フローニンゲン」という街だ。サッカーチームの名前でこの街の名を知っている人もいるかと思う。
フローに不老や浮浪といった漢字をあてると、まるで不老不死の人間や浮浪者という意味にもみえてくる。だが、フローニンゲンはオランダ語で書くと「Groningen」となり、そのまま読むとグロニンゲン。グロテスクな人間を連想してしまう地名だ。
ニンゲンという地名の多い理由として、「ingen」で終わる地名が多いことがあげられる。ingenには「~へ」といった意味があり、「場所へ」という形で街の名前をつけたときに、「場所」を示す言葉がnで終わると「ningen」でニンゲンと読めるのである。
フローニンゲンでは緑を意味する「groen」に、ingenがついたと推測されている。スケベニンゲンの場合は、昔のオランダ語で斜面を意味した「scheve」とingenを組み合わせた形だと考えられる。街の名前からどんな土地かわかるとはおもしろい。
雑学まとめ
今回はオランダのスケベニンゲンという、変わった名前の街についての雑学を解説した。名前が変わっているだけでなく、あれほど陽気に寒中水泳を楽しんでいるとは驚きだ。
外国にはスケベニンゲン以外にも、おもしろい名前の街がたくさんある。世界地図を見ながら変わった地名を探してみるのも、楽しいのでおすすめだぞ!
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