「鬼は~外~、福は~内~」というかけ声とともに豆をまく節分。2月の恒例行事となっているが、実は2月を含め年に4回も節分があるのを知っているだろうか?
そう、あと3回の節分があるのだ。あと3回もあるならどうして、2月の節分だけこんなに有名なんだろう?
そこで今回は、そんな節分の疑問を解消していこう。意外と知らないこの雑学、知ったあかつきには周りに自慢してみるのもおすすめだ。
【生活雑学】節分は年に4回ある
【雑学解説】節分はもともと季節の変わり目に行われていた
そもそも「節分」には「季節の分かれ目」という意味がある。日本にはご存知の通り、春・夏・秋・冬といった季節、つまり立春・立夏・立秋・立冬の4つの季節の分かれ目がある。
では、どうして2月の立春の節分だけ残ったのか?
その答えは、旧暦にある。昔は旧暦で春が新年とされていた。つまり、現代でいう1月1日の元旦が立春、12月31日の大晦日が節分の日ということになる。
旧暦が使われていた頃は季節の分かれ目には邪気が入りやすい、と考えられていた。特に年の変わり目は要注意といわれ、旧暦の新年である立春の節分が重要視され、その名残で現代に立春の節分のみが残ったというわけだ。
この年4回ある節分に目をつけた業者が立夏の前に、節分で食べる恵方巻を販売したことがあるが、全く売れなかったという悲しい話がある。立春以外の節分は認知度が低いため、仕方がないが少し気の毒に感じる。
【追加雑学①】節分の豆まきは厄除けと無病息災を願うため
節分=豆まきが定着しているが、中国の「追儺(ついな)」という風習が元になっているのを、知っているだろうか? 追儺は、鬼に扮した役人大舎人(おおとねり)を中国の上級貴族が桃弓(桃の木で作った弓)をもって追うといった毎年行われている文化である。
時は奈良時代へさかのぼり、706年。当時の日本は疫病が大流行しており、多くの人がその犠牲になっていた。この状況をなんとかしようと、厄除けの意味を込めて豆まきが行われるようになったとか。
また、鞍馬山(くらまやま)に住んでいた鬼が人里に悪さをするために出てきていた。困った人々は鬼を退治するため大豆を投げつけ、その豆が鬼の目に当たり見事鬼退治に成功した、という昔ばなしもある。この2つの話から、厄除けや無病息災の意味を込めて、節分で豆まきが行われるようになったという。
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【追加雑学②】豆まきは、ただ豆をまけばいいというものではない
豆まき。好きにまけばいいというものではなく、実はきちんとしたやり方がある。ではその正しい方法を紹介しよう。
- 豆まきは鬼がやってくる夜に行う
- 豆まきは家の奥から玄関(出口)に向かって行う→鬼を外に追い出すため
- 鬼が外に出て、福が入ってこれるように窓や玄関を開けて行う
- 豆まきは、その家の家長が基本的に行う
これが正しい豆まきの方法だ。ちなみに、家族に厄年の人がいる場合は、厄払いの意味も込めてその人が豆まきをするのもOK。
これが正しい豆まきの方法である。きちんとできていた人は厄除けと招福バッチリだ。
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【追加雑学③】鬼のパンツがトラ柄のわけ
節分といえば鬼がつきもの。鬼といえばトラ柄のパンツがお約束だ。
ちびっこはもちろん、大人でも1度は聞いたことがあるだろう。でもどうしてトラ柄なのか?
これにもきちんと理由がある。実は古くから鬼が出入りする方角は鬼門といわれ、陰陽道では鬼門が北東に当たると考えられていた。で、北東に十二支を当てたところ鬼門である北東が丑寅(うしとら)の位置。
このことから、鬼はトラのパンツをはいているとなったのだ。ちなみに、この十二支の表から、鬼の頭に生えているのは牛の角ともいわれている。
雑学まとめ
実は奥が深い節分。この雑学、知っていただろうか?
ちなみに節分の豆まきでは炒り豆がまかれるのが通常だが、北海道や東北では落花生が使われている。落花生はまいても片づけが簡単で、その後無駄なく食べることができるという理由らしい。
このトリビアを取り入れて、今度の節分では厄除けの意味も込めて、豆まきを行ってはいかがだろうか。
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