日本の夏の風物詩「お化け屋敷」。みなさんも一度くらいは入って怖い思いをしたことがあるだろう。
私は小さい頃、幼稚園の裏のお寺の周りで開催されていた子供会行事「リアルお化け屋敷」を体験して以来、どうもお化け屋敷が苦手なのだが…。
なんと徳島県に「お寺の中にお化け屋敷がある」とのうわさを聞きつけた! これはもしかしてホンモノに出会えちゃう系!? 今回の雑学記事では、徳島県にある「正観寺」の中にある「お化け屋敷」をご紹介するね!
【生活雑学】徳島県の正観寺には、お寺の中にお化け屋敷がある
【雑学解説】お寺の中にお化け屋敷!?
徳島県にあるお寺「正観寺(しょうかんじ)」には、お化け屋敷のような施設がある。そのリアルさは、想像をはるかに超える代物らしい。いったいなんのために作ったのだろうか…。
※正観寺は撮影NGなので、本物の画像を掲載することはできない…!
正観寺のお化け屋敷は「八大地獄」と呼ばれるものだった(口コミあり)
正観寺のお化け屋敷は「八大地獄」と呼ばれるもので、正確にはお化け屋敷ではなく、地獄をフィギュアで表現したものなのだ。しかし、それがそんじょそこらのお化け屋敷よりも「怖い」と評判なのだ。そのあまりの怖さに口コミでは…
- 「血みどろ阿鼻叫喚!」
- 「生々しすぎて…(泣)これからまっすぐ生きようと思った…」
- 「徳島に来たらぜひ見にきてほしい! 子供がしばらくお利口さんになりますよ」
などなど、やばそうな口コミが目立つ。
八大地獄をかんたんに解説!
「八大地獄」とは次のような者が落ちる地獄である。
- 等活地獄(とうかつじごく):殺生(虫殺しも殺生に入る)
- 黒縄地獄(こくじょうじごく):殺生・盗み
- 衆合地獄(しゅごうじごく):殺生・盗み・邪淫(不倫など)
- 叫喚地獄(きょうかんじごく):殺生・盗み・邪淫・飲酒(普通に飲む酒は問題なし。酒を利用して悪事を働いたり、酒に毒を混ぜて殺害した者がこの地獄に落ちる)
- 大叫喚地獄(だいきょうかんじごく):叫喚地獄+嘘(妄語という)。叫喚地獄の10倍のさばきを受ける。
- 焦熱地獄(しょうねつじごく):殺生・盗み・邪淫・飲酒・嘘・邪見(道理を無視し、間違った見方をすること)
- 大焦熱地獄(だいしょうねつじごく):焦熱地獄+幼女などへの強姦。1~6までの地獄×10倍の苦しみ+死ぬ3日前から地獄と同じ苦しみを味わう。
- 阿鼻地獄(あびじごく)・無間地獄(むげんじごく):殺生・盗み・邪淫・飲酒・嘘・邪見・強姦・父母殺害をした者が落ちる。この地獄に落ちるまでに2000年かかり、1~7までの地獄×1000倍の苦しみを絶え間なく受け、舌を抜かれ釘を100本刺され、虫や蛇に追われ熱鉄の山を登り降りさせられる。
8の地獄を受けたものは、1~7の地獄のほうがまだ幸せだと思うらしい…。
それぞれの地獄にはさらに16の小地獄があるらしく、地獄は全部で128あるそうだ。どんな罪を犯せばどの地獄に行くのか、そのルートが事細かに並べられている。解説を読んだ観覧者たちは「地獄に行くルートしかない気がする…」という気持ちになり、絶望する人もいるそう。
極楽へいける道は極わずか…。
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八大地獄の内部とは?
正観寺の八大地獄の入口は実にシンプル。看板のイラスト(閻魔大王とふんどし姿の鬼?)もポップで愛嬌すら感じる。入口で僧侶(いないこともあるのでインターフォンで呼ぼう)に400円(大人料金)を支払い中に入る。
はじめは閻魔大王。歩みを進めていくと、悪事を働いた亡者たちが舌を抜かれ・鬼に臼でつぶされ・のこぎりで切断され・串刺しにされ・斬首され…もう景色全部が地獄絵図。
ああ怖い! めっちゃリアル…!
ほぼ全員血まみれで、亡者の顔もこの世の終わりのような表情ばかり。しかも中には電動で動くからくり人形まで仕込まれているから、心臓に悪い。
心臓の弱い方は遠慮したほうがよさそうだ。グロいのが苦手な方も、トラウマになってしまうかもしれないので、注意されたし!
そんな恐怖地獄ゾーンを抜けると、最後の最後に極楽ゾーンがおまけ程度にある。そもそも極楽にいける人なんているのだろうか? とすら思ってしまう。
死んでからもなおこんな地獄を味わなければならないのかと思うと、ぞっとする。正観寺の八大地獄を見学した後はみんな「現世では良い行いをしよう」と心から誓うことだろう。
【追加雑学】正観寺は取材も撮影も完全拒否なのはなぜ?
正観寺は取材も撮影も禁止である。理由は、メディアがこの八大地獄を面白おかしく書いたり、バカにしたような内容で放映したから。正観寺の意図していた内容とは異なっていたため、一切の取材やカメラを拒否することにしたそうだ。
どうしても中の写真が見たい! という方は、正観寺公式HPでご覧いただきたい。
正観寺の住職たちは、なにもみんなをいたずらに怖がらせようとして、この「八大地獄」を作ったわけではない。
仏教では現世での行いによって、死後地獄に落ちるのか、再び人間として生まれ変われるのかなど、6つの行き先がありそのどこかに所属が決まるので、八大地獄を見学したことで何かを感じ、人生を見つめなおすきっかけになればよいということなのだろう。ちょっとリアルすぎるが…。
雑学まとめ
今回は、徳島県にある正観寺のお化け屋敷「八大地獄」についての雑学をご紹介したが、いかがだったろうか。
軽い気持ちで「お化け屋敷らしーよ、行ってみようよ!」って足を踏み入れた人でも、出口を抜ける頃には、自分の人生を省みていることだろう。
しかし、虫を殺しても嘘をついても地獄行きとは、けっこう条件が厳しい。極楽に行ける人間はこの日本にいるのだろうか?
『生きている以上は殺生はさけて通れないですよね…』と。
なので徳を積むことが大切になります。
良い行いをすると周りも自分自身も幸せな気持ちになりますよね(^_^)
正観寺「季節だより」より抜粋
正観寺からの教えを心にしっかりとめて、今日からまたまっすぐに生きようと思う!