夏にザーっと急に降り出す夕立。誰しも1度は夕立にあったことがあるのではないだろうか?
ここで夕立をよく思い出してほしい。はじめにポツポツと大粒の雨が落ち、そのあと一気にザーっと降ってくる。そう、夕立の降り始めはなぜか大粒の雨なのだ。普通の雨はそれほど大粒でないのに、夕立はなぜか大粒の雨から始まる。
今回はそんな、夕立が大粒なのはなぜ? という雑学に迫っていこうと思う。
【自然雑学】夕立の雨が大粒なのはなぜ?
【雑学解説】夕立の雨は通常の雨粒の5倍ほどの大きさで落ちてくる
そもそも、夕立はなぜ起きるんだろうか?
夕立は夏の強い日差しで地表が温められ、そこから上昇気流が発生・積乱雲ができることから始まる。この積乱雲の中でプラスとマイナスの電気が生まれ、雨粒にくっつく。プラスとマイナスがくっついた水滴が自然にひかれ合い、通常の雨よりも雨粒が大きくなっていき夕立として降り注ぐのだ。
試しに映像で夕立と普通の雨を比べてみよう。まずは夕立から。
次に普通の雨。
どうだろう? なんとなく雨粒の大きさが伝わっただろうか。
夕立が起こる条件は「高温多湿・空と地表との温度差・強い日差し」の3つがそろったときだ。この地表の空気が温まるのがだいたい、正午過ぎから夕方くらい。そのため夕方近くに夕立が起こりやすくなるというわけだ。
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【追加雑学①】夕立の前兆を知って事前に雨から避難を!
夏の風物詩ともいえる夕立だが、実際に遭遇するのはできれば避けたいところだ。そのためには夕立が起こる前兆を知っておこう。
夕立が起こる前兆なんて分かるの? と思った君。安心してくれ。実は分かりやすい特徴があるのだ。
夕立が起こる前兆。それは冷たい風が強く吹いてくることである。突然冷たい風が吹いてきたときは、天気が急変する前触れなので早めに雨宿りできる場所に避難することをおすすめするぞ。
雲の形がある程度分かる場合は、積雲・おぼろ雲が空にあるときは注意しよう。この二つの雲は積乱雲に発達する可能性があるので、もしも雲の形が分かり、発見した場合は注意して移動しよう。
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【追加雑学②】夕立とゲリラ豪雨は違う
近年ゲリラ豪雨が多発しており、どちらも激しい雨を伴うので夕立とゲリラ豪雨を一緒に考えてしまう人も少なくない。しかし、夕立とゲリラ豪雨には次のような違いがある。
- 夕立…暑い夏の日の午後から夕方にかけ激しい雨が降り、突然現象で雷を伴うことも多い。
- ゲリラ豪雨…季節や時間関係なく、とても狭い範囲で驚異的な量の雨が短時間で降る。
夕立は夏の終わりから秋にかけて起こることが多い、と覚えておこう。
雑学まとめ
夕立の雨粒は電気を帯びているから大粒という雑学、あなたは知っていただろうか?
ちなみに、「夕立」という言葉は気象用語ではないため、実は気象庁では使われていない。どちらかというと文学的な表現になり実際、俳句の夏の季語として使われている。
「夕立」は正確にはにわか雨や集中豪雨といった現象になるが、我々視聴者に分かりやすく伝えるためにあえて「夕立」という表現を使っているという。なにげなく天気予報を聞いていた人は、今度から注意深く聞いてみよう。
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