近年、話題になっている炭酸水ダイエット。炭酸水を飲むだけでいいなんて、まるで魔法のようなダイエット法に思えるが、実態はやっぱりそんなに甘くない。
正しい方法でやるとけっこうキツイし、方法が間違っていると逆に太ってしまうこともあるという、なかなか厳しい現実を突きつけてくる方法なのだ。
でも…現実的だからこそ、信用できるってもんじゃないか? ものは試し。今回の雑学では、そんな炭酸水ダイエットについて徹底的に解説していく。痩せる理屈や具体的なやり方をきっちり理解して、ぜひ挑戦を検討してみてほしい!
【生活雑学】常温の炭酸はダイエットになる?
【雑学解説】炭酸水がダイエットになる理由
常温の炭酸水をうまく活用すると、たしかにダイエット効果を得ることができる。理由は炭酸が身体にもたらす3つの作用からだ。
- 胃が炭酸ガスで膨らみ、満腹中枢を刺激して食欲を抑えられる
- 炭酸には血行促進の効果があるので、代謝が上がって太りにくくなる
- 炭酸の刺激で消化器官の動きが活発になり、便秘の解消につながる
このなかでもっとも重要なのが、炭酸ガスで満腹中枢を刺激する効果。食べものが入っていなくても、胃が膨らんでいると、脳は「お腹いっぱいだ~」と錯覚を起こす。この仕組みを利用して、自然に食事制限をしてしまおうというのが炭酸水ダイエットなのだ!
脳はお腹いっぱいだと感じていても、炭酸水はカロリーゼロ。食前に取り入れるのはもちろん、間食を炭酸水に置き換えるなども効果的だ。
血行促進・便秘解消の効果もダイエットのサポートに
炭酸水が血行促進につながるのは、炭酸ガスの正体が二酸化炭素だからだ。
二酸化炭素が血中に溶けだすと、身体は酸素を急速に取り入れようと働く。また二酸化炭素そのものにも、血管を拡張する性質があるため、総じて血流がよくなるのだ。
炭酸水を飲むことを習慣にしていると、この血行促進の効果から基礎代謝が高くなり、老廃物が身体に溜まりにくくなる。つまり太りにくい身体が作れるということだ。
便秘解消の効果に関しては、ダイエットはもちろん、肌のコンディションなどにも影響してくる問題なので、総じて美容のサポートになる。
このように炭酸水は魔法の痩せ薬などではないが、正しく取り入れれば十分なダイエット効果が期待できるのだ。そう、重要なのは正しく取り入れること。続いて、具体的な方法も解説していこう!
【追加雑学①】正しい炭酸水ダイエットの方法
炭酸水ダイエットは、正しいやり方で行わないと効果が得られない。それどころか、逆に太ってしまう危険性すらある。単に炭酸水を取り入れればいいというものではなく、ダイエットと名が付くからにはそれなりの努力を要するのだ。
具体的には以下のルールに気を付けて取り組むようにしよう。
- 必ず常温で飲む
- 一度に飲む量は300~500ml
- 食前15~20分前に飲む
- 無糖の炭酸水を選ぶ
以下より、それぞれの理由を詳しく解説していこう。
必ず常温で飲む
「常温の炭酸水なんておいしくないじゃん…」と思うかもしれないが、ダイエットのために飲むのなら、冷やした炭酸水は逆効果になってしまう。
炭酸水の刺激が消化器官の働きを活性化させるのは前述の通り。これに加えて冷やしているとさらに刺激が強くなるので、胃の働きが活性化しすぎて、食欲増進につながってしまうのだ。
さらに冷たい飲み物で体温が下がると、代謝向上の効果も薄れてしまう。こういった理由から、ダイエットを目指すなら炭酸水は常温に限るのだ。
一度に飲む量は300~500ml
ダイエットが目的の場合、炭酸水を一度に飲む量は300~500ml。500mlのペットボトルを3分の2以上と考えるとわかりやすい。
一度に飲む量としては「ちょっと多い…」と感じてしまうこもしれないが、満腹中枢を刺激するにはこのぐらいの量が必要。200mlぐらいの量だと少なすぎるため、胃腸の働きを活性化させるだけで、逆に食欲が増えてしまう。
飲むときは一気に飲まず、ゆっくり時間をかけて飲むのも鉄則。これも胃に刺激を与えすぎないためだ。
食前15~20分前に飲む
食事の15~20分前に飲むのは、満腹中枢が刺激されるまでにそのぐらいの時間がかかるからだ。量的にキツイ場合は、30分前ぐらいからチビチビ飲み始めるのもいいぞ。
食事の直前や食事中に飲むと、胃酸が薄まって消化を阻害してしまう点でも逆効果だ。やはりダイエットと銘打っているだけあり、飲む量や時間の制限はシビアなのである。
無糖の炭酸水を選ぶ
ダイエットを目的に炭酸水を飲んでいるのに、糖分の入っているものを飲んでいては元も子もない。カロリーゼロなのは無糖の炭酸水だけだ。必ず無糖のものを選ぶようにしよう。
コーラなどの炭酸ジュースには角砂糖が10個分以上含まれているなんて話を、聞いたことがないだろうか。角砂糖1個は3~4g。つまり500mlのペットボトルに入っている炭酸ジュースの砂糖の量は、30~40gということになる。
けっこうとんでもない量だよね…。
こういったジュースはもってのほかだが、フレーバー付きのものや、炭酸水をジュースやお酒で割って飲むのもダイエットとしてはNGだ。そのままだとどうしても飽きてしまうという場合も、レモンをしぼるぐらいに留めておこう。
【追加雑学②】炭酸水ダイエットの注意点
炭酸水ダイエットは基本的に健康的な手法だが、正しい方法でやっても体調を崩してしまったり、なかなか成果が上がらない場合がある。ここではそういった状況に備えて、いくつか注意点を紹介しておこう。
炭酸ガスで気持ち悪くなってしまう
一度に300~500mlの量がどうしてもキツく、炭酸ガスでお腹が張り過ぎて気持ち悪くなってしまう人もなかにはいるだろう。どんなダイエットにもいえることで、炭酸水ダイエットにも向き不向きがあるのだ。
体調を崩してまでダイエットを続けたとして、それはいい痩せ方とはいえない。自分に合っていないと感じる場合は、炭酸水ダイエット以外の手法も考えてみよう。きっとあなたに合った方法があるはずだ。
関連雑学
-
食欲を抑えられる!食べる前に健康について考えるとダイエットできる?
続きを見る
食事のバランスを意識する
炭酸水ダイエットは食事制限がメインのダイエットなので、そのぶん栄養バランスをしっかり考えた食事を摂る必要がある。食事の量が減って、バランスも偏食気味…みたいな状態だと、健康的に痩せることはできない。
少ない量でもバランスよく、ゆっくりと噛んで、食事を味わうことを心がけよう。
適度な運動も必須
炭酸水は結果的にダイエット効果をもたらすが、決してそのものが痩せ薬なんて話ではない。体脂肪を減らすためには、食事制限だけでなく、もともと身体についている脂肪を燃焼させることも必須だ。
そのための手段はやはり運動しかない。ジョギング・ウォーキング・筋トレ、なんだっていい。炭酸水を飲むのと同時に、自分にあった方法で適度な運動を取り入れよう。
関連雑学
-
筋肉の"遅筋"と"速筋"の違いは?鍛え方と必要なエネルギーも違います
続きを見る
【追加雑学③】まだまだある!炭酸水の美容・健康効果
ダイエット以外にも、炭酸水は美容や健康面において効果的な活用法がある。ここではダイエットより気軽に取り入れられるものをいくつか紹介するぞ!
便秘解消だけが目的なら朝一で冷たい炭酸水を
炭酸水に便秘解消の効果があることは先にも説明したが、実はこれだけを目的にするなら、常温ではなく、冷たい炭酸水を飲むのが効果的だ。
前述のように、冷たい炭酸水は消化器官を強く刺激する。朝起きて一番にコップ一杯(150mlぐらい)の冷たい炭酸水を飲むことで消化器官が活性化し、便通の改善につながるぞ!
炭酸水パックで美肌に
入浴時、洗髪や洗顔などを済ませた最後の仕上げに、フェイスパックと炭酸水を使う方法がある。炭酸水には毛穴を引き締める効果・汚れを洗い流す効果もあり、血行促進の効果と合わせて高い美肌効果が期待できるのだ。
手順は以下の通り。
- 洗髪や洗顔を済ませたあと、頭にタオルを巻き、顔にフェイスパックをする
- 500mlペットボトル1本ぶんの炭酸水を頭からまんべんなくかける
- 5~10分放置したらフェイスパックとタオルを外し、浮き出た汚れをシャワーで洗い流す
炭酸を頭からかけ、放置している時間は湯舟に浸かって待っているといい。かなりダイナミックなやり方にも思えるが、美容室の炭酸を使ったヘアケアや、炭酸の温泉があることからも肌にいいことは明らかだ!
頭から被るまでしなくても、以下の動画のようなちょっとした炭酸水の活用法もある。うん、これぐらいなら取り入れやすい!
【追加雑学④】砂糖依存症の恐怖
甘い炭酸ジュースを大量に飲んでいると、そのもののカロリーもそうだが、砂糖中毒になってしまう危険性がある。
甘いものを食べずにはいられなくなり、ひどくなると集中力の低下・記憶障害・うつ・糖尿病・心臓病・多動などさまざまな症状が出てくる。
私も砂糖依存になったことがあるのだが、仕事中でも作業中でも常にそわそわして、10分も座っていられなくなる。チョコなどを冷やしてある冷蔵庫を10分おきに開けたり、大袋の飴一袋をあっという間に食べつくしてしまったり…本当に甘いものを食べることを止められなくなるのだ。
こういった中毒性を考えても、ダイエットに甘いものは天敵なのである。
おすすめ記事
-
"甘いものを食べると元気が出る"理由とは?1日にどのくらい食べていい…?
続きを見る
スポンサーリンク
雑学まとめ
今回の雑学では、炭酸水ダイエットのあれこれを解説した。
炭酸水を取り入れるだけの簡単な手法かと思いきや、時間や量などに細かい制限があって、決して楽とはいえない炭酸水ダイエット。食事制限につながらなくては意味がないし、食事制限だけでもいけない。
しかし、ちょっとハードルが高いからこそ、ダイエットはやりがいがあるのだ。理想の体型を手に入れたときの喜びはきっとひとしお。共に励もうではないか!
おすすめ記事
-
ペットボトルの炭酸を抜けにくくする方法は?抜けた炭酸の活用術もご紹介!
続きを見る