となりのトトロは、スタジオジブリを代表する人気作品の1つだ。トトロに似た形の岩や木が話題になるなど、トトロに関連したスポットは日本各地に存在している。
スタジオジブリを設立した高畑勲は、トトロは日本全国の子供たちの心に住み着いていると表現し、「ぼくらがめざしたものの頂点」というコメントも残している。
そんなとなりのトトロには、恐ろしい原作があるという噂がある。その原作では、死後の世界を描いているというのだ。今回は、となりのトトロに関する雑学や、都市伝説の真相についてご紹介しよう。
【サブカル雑学】となりのトトロには恐ろしい原作がある?
【雑学解説】となりのトトロの原作は、死の世界を描いたものだという都市伝説がある
となりのトトロは、公開当初こそ興行収入が思わしくなかったが、テレビの金曜ロードショー放送を繰り返すたびに、視聴率20%オーバーを記録している。
キャラクターは可愛らしく、巨大なトトロも愛嬌のある存在になっている。そんな「となりのトトロ」の原作が恐ろしいものだったという話を聞くと、驚く人も多いだろう。
となりのトトロの原作は、「隣のととろ」というタイトルで、地獄に向かう子供の姿を描いたものになっているというのである。原作者はわからないらしい。
「隣のととろ」のトトロは、死期が近づいた人間にしか見えない死神のような存在で、愛嬌のあるキャラではなく不快な臭いを漂わせる巨大な獣だという。
ネコバスのモデルも基本的な体型は映画に近いが、細長い手足がランダムに生えていて、目も鼻も耳もない。また、巨大な口からは生臭い匂いが漂っている。
サツキとメイの母親は、話が始まって病気ですぐに亡くなり、そのショックから父親は暴力を振るうようになる。その暴力のせいで心を病んだメイは自殺し、サツキは地獄に向かったメイを助けるためにネコバスに乗るのだという。
サツキがネコバスに乗るシーンは、原作では胃の中で身体が溶かされてしまい、魂だけの存在になるという恐ろしい展開になっている。
しかし、こんな不気味な原作を楽しい映画に作り変える意味があるのだろうか?
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恐ろしい原作があるというのはデマ
実は、となりのトトロに原作が存在するというのはデマであり、となりのトトロは監督の宮崎駿が考えたオリジナル作品である。
本当に原作が存在するのならば、原作者と原作のタイトルが映画の中でクレジットされるはずだ。
しかし、原作者は宮崎駿となっている。となりのトトロの小説は存在するが、宮崎駿が書いたものであり、小説の内容も映画とほとんど変わらない。
となりのトトロに恐ろしい原作があるという都市伝説は、面白がった人が作り出した創作なのである。
恐ろしい都市伝説はほとんどがデマだが、となりのトトロには意外な裏話がある。
サツキとメイが引っ越した家は、母親が静養することも考えて日当たりの良い物件になっている。実は以前も病人が暮らしていた家で、前の住人は死んでいるのだという。
もちろん家のせいで死んだわけではなく、病人が静養するのに適した家だということなのだが、死の影が付きまとう不気味な話なのは事実だ。
トトロも可愛らしい生き物のように見えるが、作中でサツキとメイの父親が神様と語っているように、人間にとってはあくまで正体不明の畏怖すべき対象だという。
サツキとメイに好意的なように見えるが、トトロが何を考えているのかはわからないらしい。
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【追加雑学①】映画「となりのトトロ」でサツキとメイは死んでいる?
映画となりのトトロではサツキとメイが死んでいるという都市伝説がある。
映画の前半ではサツキとメイの二人の影が描かれていたのに、後半になると影が描かれなくなるのはすでに死んでいるからだというのだ。下の動画はこれらについて解説している。
メイは母親に会うために病院に行ったのに、結局母親に会わずに帰るのは不自然だともいわれている。
それだけではなく、木の上にいるメイとサツキが病室にいる両親を見ているのに、両親の方が気付かないのは、既に死んだ2人の姿が見えないからだと解釈されている。
また、サツキが乗ったネコバスの行き先は墓道と表示されているといわれているが、これは間違いない事実である。さらに、狭山事件と呼ばれる殺人事件がトトロのモデルになったという話まであるのだ。
曖昧な話が多いが、不気味であることは間違いない。しかし、影が描かれなくなったのは、演出上の都合として影を描かなくなっただけだという。
実は影がなくなった後のシーンでも2人の影は描かれているところもあり、影がなくなったのはワンシーンにすぎないのだ。
母親に会わずに帰ったのは、母親の恋しかった子供がちょっとした冒険を通して成長したことを表しているのだという。母親に会いたくて家を飛び出したメイが、母親の元気そうな姿を見て安心して帰ることができるようになった姿を描いているのだ。
木の上にいるメイとサツキが見えないといわれるシーンは、たしかに不自然に思える。しかし、暗くなって距離があるために、二人の姿に気づかないだけなのである。
暗がりから明るい病室は見えても、逆は見えづらいのは当然といえる。そもそも、高い木の上に子供たちがいるとは思わないから、気付かなくても無理はないのだ。
ネコバスの行き先はたしかに墓道と表示されるが、ネコバスは何ヶ所もの行き先を表示した後に行き先をメイにしている。
表示された様々な行き先は地名だとわかっており、墓道も単なる地名なのだ。もちろん、狭山事件とトトロには何の関連性もないという。
これらの都市伝説はかなり有名になったせいか、スタジオジブリが公式に否定するコメントを残している。となりのトトロでメイとサツキが死んでいるという都市伝説は、公式で完全に否定されているのだ。
ドラえもんやサザエさんにも、最終回で登場人物が死ぬという都市伝説があるが、全て根も葉もない噂である。有名な作品ほど、こういった不気味な都市伝説が流行るようだ。
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【追加雑学②】となりのトトロには続編がある
スタジオジブリの映画は人気があっても続編が描かれることは基本的にない。しかし、「めいとこねこバス」という名前の作品が制作されている。
これは15分ほどの短編作品で、三鷹市にあるジブリ美術館では、毎日1時間に1回上映してるという。内容はメイがネコバスの子供と仲良くなり、あちこちを回ってさまざまなキャラと触れ合うものだ。
トトロの続編らしいほのぼのとした内容だが、残念ながらジブリ美術館以外で見ることはできない。ジブリの短編が収録されたDVDなども販売されているが、このエピソードは未収録になっている。
ただし、この作品の絵本やパンフレット・CDなどは販売されている。CD以外はジブリ美術館限定のようだが、Amazonで購入可能なほか、ネットオークションに出品されていることもある。
トトロの声優は、映画となりのトトロでは高木均だが、めいとこねこバスではなんと宮崎駿が演じている。
雑学まとめ
となりのトトロの都市伝説についての雑学をご紹介した。恐ろしい原作があるというのは完全にデマだが、ジブリ作品には「ハウルの動く城」や「魔女の宅急便」などのように原作があるものも多い。
そのせいで、恐ろしい原作があるという都市伝説ができたのかもしれない。作中の描写を拡大解釈して、登場人物の死に結び付ける想像力もものすごいものがある。
公式に否定されたのだが、となりのトトロの都市伝説はこれからも語り継がれていきそうである。
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