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スペードのAだけデザインが大きい理由とは?トランプのトリビア!

雑学カンパニー編集部

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トランプのスペードのAが大きいことに関する雑学

幅広い年代で一緒に楽しめるゲームといえばトランプだ。大人数でも遊べるし、数の並び順や簡単な計算を覚えることも出来る。トランプはなにかと親しむ機会の多いゲームだと思う。

ところで、誰でも一度は「どうしてスペードのAだけ、大きくて派手なデザインなんだろう?」という疑問をもったことがあるんじゃないだろうか? ジョーカーのようにあからさまなラスボス感はないが、いかにも意味ありげなデザインをしているあたり、スペードのAには裏ボス感が漂っている。

というわけで今回の雑学では、スペードのAのデザインが大きい理由をご紹介する。

【生活雑学】トランプのスペードのAだけデザインが大きい理由とは?

おばあちゃん
トランプのスペードのA、なんでこれだけ描かれてるデザインが大きいか知ってるかい?
孫ちゃん
いわれてみると、どのトランプもスペードのAっておっきいね。う~ん、なんでだろ。
おばあちゃん
偽造防止のための複雑な装飾と、製造業者の印字を施す必要があったからってことらしいよ。

【雑学解説】スペードのAが大きくて派手なのは納税証明印の名残り

スペードのAが大きくて派手なのは納税証明印の名残りというトリビア

17世紀のイギリスでは、貴族や聖職者の間でトランプを使ったギャンブルが流行していた。そのため、イギリス政府はトランプの輸入を禁止したり、輸入関税を設けるなどの対策を講じた。しかし、うまくいかなかった。

そこで、イギリス政府はギャンブルの抑止力、また戦争資金の調達の一環として、トランプに印紙税を課すことにしたのである。

トランプの製造業者は納税した後、デッキ(1セット)の一番上にくるカードに納税証明印を捺印してもらわないと販売できなかった。この一番上にくるカードというのが、ちょうどスペードのAだった。

しかし、印章では偽造されることがあったため、1765年からは納税証明用としてスペードのAだけ政府の印刷所で別に製造されるようになった。

トランプの製造業者はスペードのAを政府から買い取り、自分のところで製造した残りのカードに加えることで、ようやく1デッキとして販売することが出来たのだ。

孫ちゃん
へぇ~。隠れてこっそり売るってのができなかったんだね。

この納税証明用のスペードのAには、偽造防止の複雑な装飾と製造業者の印字を施す必要があったため、必然的にデザインが大きく派手になった。これがスペードのAが大きくなった理由である。

課税は1862年に廃止され、スペードのAのデザインも自由になった。しかし、各製造業者は商標として引き続きスペードのAのデザインに意匠を凝らした。これが現在も引き継がれているというわけだ。

おばあちゃん
大きく絵が描かれたデザインに慣れてるから、もしシンプルにAだけってなるとちょっと物足りないかもしれないねぇ。

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【追加雑学①】トランプのマークが意味するものとは?

トランプのマークが意味するものについてのトリビア

トランプといえば、ハート・ダイヤ・スペード・クラブの4種類のマークが特徴的だ。

でも、「ハートとダイヤは分かるけど、クローバーはなぜクラブなの?」とか「そもそもスペードってなにを表しているの?」という疑問をもった人も多いんじゃないだろうか?

実は、トランプのマークが現在の形になったのは、15世紀後半のフランス式から。それまでのラテン式では、今と異なるマークが使われていたのだ。

おばあちゃん
ちなみにラテン式のトランプには、剣・棍棒・ 硬貨・カップが描かれてたんだけど、色は決まってなかったらしいね。

スペードが象徴するもの

スペードという言葉は「剣」という意味のイタリア語spada(スパーダ)からきており、スペードのマークは剣を扱うような騎士・貴族を表している。

ハートが象徴するもの

愛や情緒の象徴であるハートには、もともとは聖杯(カップ)の絵柄が使われていた。そのためハートのマークは聖職者の象徴でもある。

ダイヤが象徴するもの

ダイヤはそのイメージ通りお金や財産の象徴で、もともとはコインの絵柄が使われていた。ダイヤのマークが表すのはお金を扱う商人である。

クラブが象徴するもの

クラブはクローバーとも呼ばれるが、意味するのは三つ葉のクローバーではなく、club(棍棒)である。棍棒を持つ者ということで農民を表すといわれている。

おばあちゃん
クラブは、棍棒の形が崩れてクローバーみたいになったって説と、棍棒のマークがドイツでどんぐりに変わって、そのどんぐりの形が崩れて今のマークになったって説があるみたいだよ。

【追加雑学②】絵札の人物がスペードを見ない理由とは?

絵札の人物がスペードを見ないのは死の象徴だからというトリビア

トランプの11・12・13は、それぞれジャック・クイーン・キングという人物の絵柄になっている。彼らの顔の向きはてんでんばらばら。好き勝手な方を向いているように見えるが、実は法則があることをご存じだろうか?

人物の顔の角度には4種類あって、それぞれマークの意味に対する関心度を表しているのだ。

  • 横を向いてマークだけを見つめているのは「大好き」
  • マークを斜めに見ているのは「好き」
  • マークと反対側を斜めに見ているのは「嫌い」
  • 横を向いてマークを見ないようにしているのは「大嫌い」

4種類のマークの絵札を並べてみると、ジャック・クイーン・キング全員がスペードのマークから顔を背けている。ジャックは完全にそっぽを向いて「大嫌い」、クイーンとキングは反対側の斜め方向に顔を背けていて「嫌い」を表している。

これはスペードが剣を表すとともに死の象徴でもあるため、絵札の人物たちから嫌がられているというわけなのだ。

孫ちゃん
へぇ~!向きにもちゃんと意味があるんだ!?おもしろ~い!

トランプの雑学まとめ

トランプのトリビア!"スペードのA"だけデザインが大きいのはなぜかという雑学まとめ

今回はスペードのAのデザインからはじまり、トランプについてのいろいろな雑学をご紹介してきた。

やたら派手だったり大きかったりと裏ボス感満載のスペードのA。

そのデザインにはとても真面目な理由があって、きちんと税を納めていますよ、という堅実さの証だったのだ。そして、後には商標を掲げる役目を担っていたのだから、スペードのAはデッキの立派な顔である。

トランプを買うときは値段や裏面の模様で選ぶことが多いと思うが、もし見ることが可能であれば、スペードのAのデザインで選んでみるのも楽しそうだ。

孫ちゃん
トランプっておもしろい!って思っちゃった!デザインの意味とか考えたこともなかったもんな~。
おばあちゃん
トランプにまつわる話はほかにもたくさんあるから見てみるといいよ。

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