健康のためには野菜を食べる必要がある。そんなことは皆さんも理解されているだろう。
しかし、新鮮な野菜を毎日食べるのは、なかなか難しいものである。買ったはいいものの、使いきれずに腐らせてしまうこともあるだろう。特に忙しい人や一人暮らしの人に多いかもしれない。
そんな人におすすめなのが冷凍野菜である。えっ? 冷凍野菜って栄養が少ないんじゃないの? と思われる人もいるかもしれないが、実は必ずしもそうではないのである。
今回の雑学では、冷凍野菜の栄養についてご紹介しよう。忙しくてなかなか野菜を食事に取り入れられない人も、保存のきく冷凍野菜を試してみてはどうだろうか。
【食べ物雑学】冷凍野菜の栄養はどのくらい減る?
【雑学解説】冷凍野菜はビタミンが増えることがある
カリフォルニア大学の研究で冷凍野菜の栄養について調べたものがある。この実験では、ホウレン草・ブロッコリー・ニンジン・コーン・エンドウ豆・緑豆・イチゴ・ブルーベリーの8種類を対象として、新鮮な状態と冷凍状態の2パターンを比較した。
調査した栄養素は、ビタミンB2・ビタミンC・ビタミンE・ベータカロチンの4種類である。栄養素の種類が4つに限られているのは少し残念ではあるが、冷凍野菜の栄養について知るには参考になる研究ではないだろうか。
それらを調査した結果、ホウレン草に含まれるビタミンCの量は、冷凍ホウレン草の方が多く含まれていた。また、ビタミンEの量も、冷凍されたホウレン草とエンドウ豆の方が多く含まれていた。
その一方で、冷凍ホウレン草・冷凍ニンジン・冷凍エンドウ豆のベータカロチンは、含まれている量が減っていた。その他については、特に大きな違いはなかった。
なるほど、増える栄養素もあれば減ってしまう栄養素もあるようだ。理由は明らかになっていないが、今回の研究では、そうした栄養素の増減は野菜の一部の栄養素に限られている。
全体的に見てみると、新鮮な野菜も冷凍野菜も、栄養素に大きな違いはないといえるのかもしれない。そう考えると、忙しい人や一人暮らしの人は、積極的に冷凍野菜を利用していくのはアリだろう。
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【追加雑学①】冷凍野菜を解凍してから冷凍し直すと栄養素が大きく減る
栄養を摂るのに便利な冷凍野菜であるが、注意しなければいけない点もある。それは再冷凍だ。
冷凍野菜も新鮮な野菜と栄養素においては、大きな違いはないという話をしたが、再冷凍の場合は話が変わってくる。冷凍野菜を解凍してから、もう一度冷凍し直すと栄養素が大幅に減るのだ。
なので、一度解凍した野菜は全て使い切ってしまおう。逆にいうと、使う分以外は解凍しないように気をつける必要がある。
そう考えると、大きな野菜よりも、小さな野菜や細かく切ってある野菜の方が使い勝手の点から良いかもしれない。
【追加雑学②】おすすめの冷凍野菜
最近は冷凍野菜もいろいろな種類があるので、その中でおすすめの冷凍野菜をいくつか紹介しよう。
① 冷凍ブロッコリー
サラダの付け合わせや、お弁当の色合いなどに少し使う場合におすすめである。生のブロッコリーを一房買ってしまうと使い切れずに余らせてしまうので、カットしてある冷凍ブロッコリーが役立つ。
② 冷凍ホウレン草
葉物野菜は傷みやすく使い切れないことも多いので、冷凍ホウレン草もおすすめである。こちらもカットされたものがあるので、クリームシチューの具材にしたり、卵焼きに混ぜたりなど、必要量に応じて使えるのが便利である。
③ 冷凍ブルーベリー
アンチエイジング効果の高い食材で、心疾患のリスクを下げてくれる。その他にも、ダイエット効果・美肌効果・便秘解消効果などもある。解凍してそのまま食べるも良し、スムージーにするも良し、ヨーグルトに加えるも良しと、様々な食べ方があるので、非常におすすめである。
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おすすめの冷凍野菜を3つ紹介したが、この他にも種類は多くあるので、皆さんの好きな野菜や余らせがちな野菜を試してみてはどうだろうか。
スーパーだけでなく、コンビニでも買えるものがあるので、手軽に買えるのも冷凍野菜の良いところである。
雑学まとめ
今回は冷凍野菜の栄養についての雑学をご紹介した。
野菜は冷凍しても栄養があまり変わらないのは意外だった。ベータカロチンに関しては減ることもあるが、野菜によってはビタミンが増えることすらあるのだ。
そうであれば、便利な冷凍野菜を積極的に使っていく方が賢いといえるかもしれない。特に野菜が高騰する時期には、保存がきいて価格の安定している冷凍野菜に頼ることも増えるだろう。
私の場合、冷凍庫がブルーベリーでいっぱいなので、どうしようか困っている。新しく冷凍庫でも購入しようか………。