「天才とは、暗い闇夜を乗り越えていく力の異名です。」
めちゃくちゃかっこいい…。これはフランスの哲学者であるシモーヌ・ヴェイユの言葉である。彼女は「生きること」を闇夜にたとえ、「人生の谷の時期を乗り越える力がある人が天才だよ」といったのだ。本当に好きな名言だ…。
しかし! 現実は悲しい…。シモーヌ・ヴェイユのいうように、「生きているだけで天才」ならどれだけよかったか…。
芸能界にも、スポーツ界にも、様々な業界には一般人が嫉妬に狂いそうな天才ともいえる才能をもった人物ばかりである…。イケメンも才能だからな…。オリンピックに出場するような人物はすべからく天才といえるだろう。もちろん、並々ならない努力をする天才だ。
実はそんなオリンピアの中に…他に類を見ないほどマルチな才能をもった選手がいたことをみなさんはご存じだろうか…。彼の名は…ビクトル・ボワン!
ということで今回はそんなビクトル・ボワンに関する雑学を紹介していこう!
【オリンピック雑学】五輪初の選手宣誓をしたビクトル・ボワンの恐ろしい才能とは?
【雑学解説】ビクトル・ボワンは異なる3つの競技でオリンピックに出場した
ビクトル・ボワン(1886~1974)はオリンピックで初めて選手宣誓を行った人物である。それだけでもそこはかとないエリート感があるな…。そして同時に、複数種目でオリンピックに出場した選手でもある。
「陸上や水泳ならよく見るぞ!」と思うかもしれない。たしかに、カール・ルイスだってボルトだってフェルプスだって、複数種目に出場して金メダルまで獲得している。しかし、彼は同一競技に出場したのではない! 異なる3つのオリンピック競技に出場したのだ!
しかもメダルまで獲得しているのだから…恐ろしい才能…。
ビクトル・ボワンが出場した種目は水球・競泳・フェンシングの3つ。そのうち水球で銀メダルと銅メダル、フェンシングで個人4位と団体銀メダルと、輝かしすぎる記録を残している。競泳は惜しくも1回戦敗退だったが、出場するだけでも素晴らしい!
彼がオリンピックに出場した1908年・1912年・1920年のころといえば、第一次世界大戦が発生していた時期でもある。そんな情勢の中、今のような十分なトレーニング理論もないにもかかわらず、異なる種目でオリンピックに出場できるなんてとんでもないことだ…。
競泳の選手などは1日中泳いで、泳ぎ終わったら陸トレをするわけで…一体いつ水球とフェンシングの練習をしたというのだ…。寝てなかったのか…。水球の練習と競泳の練習を兼ねていたとしても、それはそれで天才すぎるだろ! しっかり練習していた人がかわいそうだ!
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【追加雑学①】他にもマルチな才能を発揮したビクトル・ボワン
ビクトル・ボワンは他にもオートバイレースやアイスホッケーでも活躍! しかもアイスホッケーではベルギー初のアイスホッケークラブを設立。そのとき…わずか17歳…。私が17歳のときなんて…いや…思い出したくもない…。
しかし…彼の才能は…スポーツだけにはとどまらない…。演劇評論家やジャーナリストとしても活動しており、特にジャーナリストとしては国際スポーツジャーナリスト協会を立ち上げ、初代副会長になるなど、スポーツの発展に尽力していたのだ!
スポーツの才能も芸術的な才能も、そして国際的な組織を立ち上げる行動力と求心力をもっているなんて…ずるいだろ…。同じ人間なのか…。
【追加雑学②】ビクトル・ボワンは戦争でも大活躍した
彼がアスリートとして生きた時代は、第一次世界大戦と重なる。当然彼も参加していたのだが…彼はそこでも活躍する! ちょっとやりすぎではないだろうか…。
ベルギー空軍に入隊したビクトル・ボワンは、なんと…最終的にベルギー女王の個人パイロットとなる。女王はもちろん、国王の妃様。ベルギーで一番偉い人の奥さんの護衛というわけだ。そんな要職に、操縦が下手な人がつけるわけがない!
スポーツもできて・人脈もあって・王族との繋がりもある…。主人公だとしても設定を盛りすぎだ!
…なによりもすごいところは、しっかり戦争に参加していたにもかかわらず、終戦2年後のオリンピックで銀メダルを獲得してしまうところだけどな…。本当にいつ、どこで練習していたんだ! ベルギーも激戦地だったのだが…。それとも練習などは必要ないというのか…。
雑学まとめ
ビクトル・ボワンについての雑学、いかがだっただろうか。ビクトル・ボワン…すごい男…。当時の世界情勢などでこれだけの活躍ができるのだから、もっと科学が進んで、より平和な現代なら彼はどれだけの活躍をしていたのだろうか…。
オリンピック出場・アカデミー賞受賞・トミー賞受賞とかになっても驚かないぞ…。本当にうらやましい…。
私にも何か1つでも誇れるものがあれば…天は二物を与えずといった人がいたが…ビクトル・ボワンに才能がまわりすぎて、私には何も与えられなかったのか…。
せめて…せめて…イケメンに生まれたかった…。