ビタミンといえば、人間に必要な成分で健康に良いものと思うかもしれないが、このビタミンが原因で病気発症リスクが上昇しているという報告が上がっているそうだ。
「仕事や日常で忙しく栄養素が偏りがちな日本人は、特にビタミンが不足している」とメディアや新聞などで専門家が提唱し続けていたことが裏目に出て、昨今ではビタミンの摂りすぎによる副作用が問題視されているのだ。
というわけで今回は、ビタミンについての雑学をご紹介しよう!
【人体雑学】ビタミンを摂りすぎると健康に悪い?
【雑学解説】ビタミンは一度に摂りすぎてはダメ!
一般的にビタミンには副作用がないといわれきた。そのために一度に大量に摂取する人も少なくない。
しかし、たとえばビタミンCを大量摂取すると、その後軟便になったり下痢を起こしたりしてしまう。すると水分が必要以上に体内から出てしまい、体が水分不足の状態になる。これによりお肌の乾燥もまねくので、「お肌のため!」と思ってビタミンCを取ったのに、全く逆の結果になるのだ。
さらに、ビタミンが体内から出る前に肝臓で処理されることから、一度の摂取量が多いと肝臓に負担をかけてしまうことにもなる。肝臓に負担がかかると疲れやすくなるという症状が出るのだ。
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ビタミンの種類にもよる!
ビタミンには大きく分けて、水に溶けるタイプ(水溶性ビタミン)のビタミンC・ビタミンB群と、油に溶けるタイプ(脂溶性ビタミン)のビタミンA・D・E・Kがある。
この中で最も気をつけないといけないのは、脂溶性のビタミンAだ。尿と一緒に体内から出てしまう水溶性ビタミンと違い、脂溶性ビタミンの場合は、体内の脂肪分に溶けて蓄積されてしまう。
一度に大量摂取でなくても、長期にわたり慢性的に多く摂ることで、頭痛や吐き気、物が二重に見えるなどの症状が出る。また酷くなると、手足が腫れてむくみが出たり、発疹が出たりすることも。いわゆる「過剰症」になるのだ。
同じく脂溶性のビタミンDやKの場合も、薬として摂り続けた場合にのみ、この「過剰症」が起こるので気を付けてほしい。
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【追加雑学】薬やサプリメントでのビタミン過剰摂取は控えること
ビタミンをほどほどに取ろうと思っても、忙しい現代人には調理する時間もなかなかない。それなら薬やサプリメントでビタミンを取ろう! と思うのも無理はないが、食事とは効果が全く違う。また過剰摂取でさまざまな副作用が誘発されることも頭に置いてほしい。
つまり、ミカンを食べてビタミンを摂ることと、ビタミン配合の薬やサプリメントを飲むことでは、効果が全く違うのだ。
薬やサプリメントのビタミンは合成アスコルビ酸で、天然のビタミンに比べると吸収率はかなり低くなる。そのうえ、ミカンを食べてビタミンを摂ることは、ミカンに含まれている他の栄養素も同時に摂ることができるため、ビタミンの働きをより高めることができるのだ。
さらにいうと、合成アスコルビ酸のように、薬やサプリメントに含まれているものはほとんどが化学物質である。つまり石油からできたもので、人間が作ったもの。自然界にはないものを毎日大量に体内に入れることで、健康を害するかもしれないことは自ずと分かるのではないだろうか。
雑学まとめ
今回はビタミンについての驚きの雑学をご紹介した。他の国と比べて、メディアや新聞の情報を信じやすいとされる日本人。ビタミンの過剰摂取も、その日本人の性質が影響されているといえよう。
「風邪にはビタミン!」という定説が浸透しすぎたために、健康のためにビタミンを摂りすぎている人がなんと多いことか。
何事にも適量というのがある。その適量は、その人の年齢や体重、体質によっても変わることを知り、ビタミンはもちろんのこと、それ以外の栄養素の摂りすぎにも充分注意してもらいたい。
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