我々の生活…いや、命そのものにとって欠かせないもの…それは水。「飲んだことない!」なんていう人は絶対にいないだろう。いないよな…?
だから水は、ありとあらゆるときに欠かせない。運動中やちょっとした散歩のときだってそうだ。ハイキング中、歩き疲れてノドがカラカラ…。水筒に水はあるけど出すのが面倒だ…。そんなときに、川を発見! マスなんかも泳いでいて、澄みきった水質をしている!
こんなとき、「せっかくなのでいただきます!」と川の水を飲んでしまうこと…あるよな。しかしちょっと待ってほしい! その行為、絶対にやってはいけないぞ!
ということで今回は、水に関する雑学を紹介していこう!
【自然雑学】川や池の水は「煮沸」してから飲むべし!
【雑学解説】煮沸は消毒のため
「煮沸ってなんだ…。」と思う人もいるだろう。煮沸とは水を熱して煮立たせることをいう。お湯を沸かすことに近いと思ってくれてかまわないぞ。そのためキャンプなどのアウトドアをするときは、必ずマッチや携帯用バーナーなどの火をおこせるものをもっていこう!
家で水を飲むときは基本的にそんなことしないのだから、これも当然の意見だろう。しかし、川の水と家庭で飲む水には決定的な違いがある。それは、消毒されているかどうか。
水道水は消毒されて家庭まで届くが、川の水は当然そうはいかない。消毒されていないということは、危険な細菌がたくさんいるということだ。そのまま飲んでしまうと、お腹を下してしまう危険性が高い。最悪、命を落とすようなことにもつながりかねない。
だからその細菌を殺す必要がある。その手段として最も効果的で簡単な方法の一つが、煮沸なのだ。ほとんどの細菌は熱に弱いため、具体的にいえば、90℃前後でほとんどが死滅してしまうため、川の水を煮沸して冷まして飲めば安全ということだな。
「澄みきった水質の川でもダメなの?」と疑問をもたれた方…よくぞ聞いてくれた!
これもやっぱりダメだ! 川はどんなにキレイに見えたとしても、動物の糞尿などが混じっていることが多い! それに…動物のだけではなく…人間のものも混じっていることが多いので…絶対に煮沸はしよう!
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【追加雑学①】煮沸だけではもの足りない!
「さぁ! 煮沸もしたし、水を飲もう!」と思っていざ容器に移してみると、何かがおかしい。
「あれ…何か浮いている…。」
そう、川の水には細菌以外にも不純物が多い。人が捨てたゴミや川底の岩石が砕けていたり、様々である。
そういった不純物を取り除かないと、口の中やノドを怪我してしまったり、煮沸の効率が悪くなったりするので、注意が必要だ。そのための手順が、「ろ過」である。
ろ過はハンカチやタオルなど、水は通ることができるけれどゴミなどは通ることができないものを使って、水の中の不純物をこしとることをいう。
上に挙げたもの以外にも、衣服やコーヒーフィルターなどでもできるぞ!
ろ過をするときは目の粗いものから順番に、3種類くらいを重ねて水を通せばほとんど不純物を取り除けるので、試してみてほしい。
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【追加雑学②】水道水でも煮沸したほうがいい場合がある
水道水は消毒されているといったが、あれは日本での場合に限る。そう、海外旅行に行った際に水道水を飲む場合も、やはりろ過と煮沸をしたほうがいい。
実は、日本のように上下水道がしっかり整備されている国はほとんどない。安全に水道水を飲める国は20ヵ国に満たないとさえいわれているのだ。
理由は上下水道などのインフラを整備して維持するよりも、ミネラルウォーターを販売する方がはるかにコストが安いから。世界的には水は買って飲むということだな。
日本のように蛇口をひねれば出てくるというのは本当に恵まれているのだ。
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雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。あんなにキレイに見えていた川の水でも、細菌が多いとは…。キャンプやハイキングなどで川に立ち寄って水を飲む場合は、絶対にろ過と煮沸をしてほしい。もしものときでもなかなか救助に来られないケースもあるからな…。
また、海外に行ったときは飲み水だけでなくシャワーや氷などにもしっかり注意してほしい! とくに氷は、消毒されていない水を使って作られていることが多いため、知らず知らずのうちに細菌などがしみだしてくるので要注意だ!