皆さんは普段、どれくらい新聞を読んでいるだろうか。もしかしたら、大半の人はもう読んでいないかもしれない。筆者もニュースはネットで確認しているので、紙の新聞を読む機会はめっきり少なくなった。
そんな時代の変化と共に売り上げの減少が叫ばれている新聞だが、多くの人に買ってもらうためにはどんな方法が考えられるだろうか。やはり、新聞なのだから注目を集める内容を記事にするのが一番なのかもしれないが、昔は意外な方法で売り上げを伸ばしていたらしい。
なんと、江戸時代では新聞の内容を読み上げて客の気を引いていたというのだ。今でいう号外のような売り方なのだろうか? 気になったので、今回の雑学ではこれについて調べてみた!
【歴史雑学】江戸時代の新聞販売員は内容を読み上げて客の気を引いていた
【雑学解説】江戸時代の新聞「瓦版(かわらばん)」は内容を読み上げて売っていた
調べてみると、江戸時代には読売という新聞の売り子がいたことがわかった。字面の通り、読みながら売るので読売だ。日本の大手新聞には「読売新聞」というのがあるが、名前の由来はここからきている。
江戸時代では今のような自宅に配達してくれる新聞はなく、瓦版という庶民の関心を集める出来事が書かれたものを街頭で売っていた。それもただ瓦版を置いておくのではなく、歩きながら内容を読み上げてお客さんが集まるように仕向けたそうだ。
読み上げもただの棒読みではなく、抑揚のつけた大胆な言い回しでお客さんの興味を引いていた。イメージとしては通販番組や家電屋さんのセールストークのような感じだろうか。もしかしたら、時代劇などで見たことがある人もいるかもしれない。
ちなみに今の新聞では4コマ漫画やコラム記事など、娯楽性の高い内容もあるが、江戸時代の瓦版も「妖怪が出現!」のようなジョーク記事が書かれていたそうだ。ちょっと読んでみたい…。
この読売と瓦版は明治時代に入るころまでは存在したそうだが、今の新聞の元となるような出版物が出始めたことや郵便などの配達網が普及したことで次第に姿を消した。
うーむ、読売という言葉が新聞の売り子さんが由来だったとは驚きである。今の時代ではもう再登場することはないと思うが、もし学級新聞などを作っている人がいれば試しにマネしてみても面白いかもしれない。
スポンサーリンク
【追加雑学】世界最古の新聞は古代ローマにあった
今では世界で当たり前のように普及している新聞。その歴史もかなり古い。大衆に普及するようになったのは印刷技術が発達してからだが、それ以前から新聞の起源になったものがあったとされる。
そのなかでも最も古いのが古代ローマの「アクタ・ディウルナ」。
アクタ・ディウルナは古代ローマにあった官報の名前である。官報とは国の法律や重要な出来事を一般の人に知らせるためのもの。当事のローマの人々はこのアクタ・ディウルナを見て、世間の出来事を知っていたのである。
ただし、今の新聞のように紙に書いて配るといったものではなく、木の板に文字を書いた掲示板みたいなものだったそうだ。
その新聞の原型が紙へと姿を変えて、今ではネットという電子の世界に。情報の伝え方ひとつでも人類の進化の歴史を感じる。なんだか感慨深いものだ。
雑学まとめ
今回は新聞に関する雑学を紹介した。筆者は恥ずかしがり屋なので、向いてないかもしれないが、読売という仕事はとても面白そうだ。江戸時代に生まれていたら、やってみたかったと思う。
余談だが、筆者は新聞配達のアルバイトをしたことがあるのだが、自転車で配達していると半年でかなり痩せられる。ダイエットを考えている人はぜひやってみてほしい!
おすすめ記事
-
最速の通信手段!新聞社は伝書鳩を使って報道原稿を送っていた
続きを見る