ノーベル賞といえば、科学者や文学者などにとって最大の名誉である。もちろん、ノーベル賞で重要なのは名誉であり、受賞者にとって賞金のことなんか二の次だろう。
ちなみに、ノーベル賞の賞金額は時代によって変わるが、だいたい数百万スウェーデン・クローナであり、日本円に直すと1億円程度になることが多いようだ。
ゲスな話ではあるが、ノーベル賞には縁のない一般人としては、受賞者が賞金を何に使ったかを知りたくないだろうか? そこで調べてみたところ、ノーベル賞受賞者のなかでも有名な、アルベルト・アインシュタインの賞金の使い道がかなり異色だったことが判明したのだ!
アインシュタインは、どんな賞金の使い方をしたのだろうか? 今回はその雑学をお伝えしたい。
【面白い雑学】アインシュタインの"ノーベル賞の賞金の使い方"とは?
【雑学解説】アインシュタインはノーベル賞の賞金を慰謝料に使った…
アインシュタインといえば、実は数学が苦手だった? などというエピソードはあるものの、幼少の頃から独学で数学や物理学を学んでおり、かなり優秀な人物だったようだ。
そんなガリ勉くんだから、女性関係にはまったくもって疎かった…かというと、全然そんなことはなかったらしい。アインシュタインは大学時代に知り合ったミレーバ・マリッチという女性と恋に落ち、彼女は1902年にアインシュタインの子どもを身ごもり出産したそうだ。
そして、アインシュタインとミレーバは1903年に正式に結婚…って、順番が逆じゃないか!? それはさておき、結婚後もミレーバとのあいだには2人の男児を授かっている。
結婚後は数多くの重要な論文を発表し、母校のチューリッヒ連邦工科大学の教授に就任するなど、公私ともに順風満帆…なはずのアインシュタインだったが、1913年にエルザという女性と浮気していることがバレてしまう。
このアインシュタインの浮気が原因で、ミレーバは子どもたちを連れて出ていき別居状態に。その後ドロドロの離婚闘争を経て、別居開始から5年ほど経った1919年に正式に離婚が成立したのである。
そして、離婚の際の条件が「ノーベル賞の賞金を慰謝料としてミレーバに譲る」というものだったのだ! 当時のアインシュタインは金銭的に余裕がなかったものの、それまでの実績からノーベル賞を受賞することは確実といわれていたのが、この条件の背景らしい。
その後、エルザと再婚したアインシュタインは1921年に日本へ向かう途中の船のなかでノーベル物理学賞受賞の知らせを受けることになる。もちろん、ノーベル賞の賞金は無事に(?)賞金をミレーバへと渡ったそうだ。
ちなみに、アインシュタインがノーベル賞を受賞したのは有名な「相対性理論」ではなく、「光電効果の発見」である。
なお、ほかのノーベル賞受賞者の賞金の使い道としては、大学などの学術機関や慈善団体へと寄付する例が多いようだ。これを知ると、アインシュタインの慰謝料という使い道がことさら際立っているのがおわかりいただけるだろう。
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【追加雑学】アインシュタインの「ベロ出し写真」はどうやって生まれた?
アインシュタインといえば、ベロを出している写真を思い浮かべる人が多いだろう。それでは、なぜこの写真が有名なのだろうか?
この「ベロ出し写真」が撮影されたのは、アインシュタインの72歳の誕生日である1951年3月14日。
いつも写真を撮られるときに、「笑ってください」といわれることに嫌気が差していたアインシュタインは、この日カメラマンから笑顔を要求されたときにベロを出し、写真が使い物にならないようにしたそうだ。
しかし、その姿を撮影したINS通信社カメラマンのアーサー・サスは、新聞にこのベロ出し写真を掲載することを主張。この写真を見た読者などからは「バカにしている」などと批判があったらしい。
だが、当のアインシュタイン本人はこの写真をかなり気に入っており、新聞社に何枚も焼き増しをお願いしたそうだ。
そして、この写真はニューヨーク新聞写真家賞のグランプリを受賞しており、現在ではアインシュタインの代表的なイメージとして定着したのである。
【追加雑学②】アインシュタインの髪がボサボサな理由は?
アインシュタインといえば、ベロ出しのほかにもボサボサの髪が特徴だ。
これは幼少の頃から勉学に打ち込んだため髪型には気を使っていなかったから…というわけではなく、若い頃のアインシュタインの写真をみると髪はしっかりと整えられている。
アインシュタインの髪がボサボサになったのは、最初の結婚後に就いた仕事が忙しくて床屋に行く余裕がなかったのが原因らしい。そして、この髪型に慣れてしまったアインシュタインは、その後もボサボサ頭で過ごしていたという。
なお、この「白髪のボサボサ頭の科学者」というイメージは、フィクションに登場する「博士」と呼ばれるキャラクターのステレオタイプとなっている。マンガ「鉄腕アトム」のお茶の水博士や、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のエメット・ブラウン博士などは、この典型例だ。
アインシュタインの雑学まとめ
今回は、アインシュタインについての雑学を紹介した。
天才物理学者のアインシュタインが、女性関係では意外とだらしなかったとは…。天才とは常識にとらわれない人物なのは周知の事実だが、やはり女性関係においても常識にとらわれない自由人だったのだろうか?
それにしても、「できちゃった婚」に「不倫」なんて、もしアインシュタインが現代日本に生きていたら、「あのノーベル賞学者の乱れた女性関係」などという記事になっていること間違いない!?
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