日本人が好きなパスタ料理といえば、上位にナポリタンが入るのではないだろうか? ケチャップの甘味のあるパスタは、我々にノスタルジーを感じさせてくれる1品である。
しかし、パスタ発祥の地・イタリアでは、パスタにケチャップを使わない。
ケチャップ入りパスタをイタリア人に振る舞ったら、相手を困らせてしまうかもしれない。今回は、そんなイタリアのケチャップ事情についての雑学をご紹介しよう!
【面白い雑学】イタリアではパスタやピザにケチャップを使わない
【雑学解説】イタリアにはナポリタンは存在しない
日本人にとってなじみの深いパスタ・ナポリタン。「昔ながらの喫茶店のナポリタンが大好物!」という方も多いのではないだろうか?
ナポリタンという名前からイタリア発祥と思われがちなこの料理、これは横浜のホテルニューグランドで誕生した、れっきとした日本のパスタなのである。
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「日本には、ナポリタンとか名乗るクレイジーなパスタ料理が存在する」というのは、一部のイタリア人の間で有名である。「パスタにケチャップだって…?! ふざけんな!」イタリア人は口をそろえてこう言うのだ。
さらにいうと、喫茶店のナポリタンといえば、ゆで麺タイプのスパゲッティを使うことが多い。しかし、そもそもこの時点で、ナポリタンはすでに邪道である。ゆで置きの、アルデンテでないパスタなんて、パスタではないのだ。
さらに、ピザにケチャップをかけるのもNG。「パスタもピザも、トマトソースを使うんじゃい!」というのが、彼らの意見である。
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【追加雑学】イタリア人にケチャップを使ったパスタやピザについての意見を聞いてみた
筆者は現在、イタリアに住んでいる。そこで、イタリア人にケチャップを使ったパスタやピザについてどう思うか、尋ねてみることにした。今回は、筆者が通っている語学学校の教師・フランチェスカにインタビューを試みた。
筆者「ねぇ、日本にはさ、『ナポリタン』っていうケチャップを使ったスパゲッティがあるんだけど、どう思う?」
フランチェスカ「マンマ・ミーア! ケチャップ?!!! そりぁないわ~! 信じられな~い!!」
筆者「あと、ピザにケチャップ使ったりすることもあるんだけど…」
フランチェスカ「はぁ?! 無理無理無理!」
筆者「じゃあ、ケチャップの存在意義って何さ?」
フランチェスカ「フライドポテトにつけて食べるためのモノに決まっとろうが!」
イタリア人、アメリカンスタイルのピザに怒る
さらにフランチェスカは続けて言う。
「あ~。ピザといえばさ、あれ、最近見かけるアメリカンなパイナップルのってるピザ、あれってなんなの? あり得ないんだけど!」
イタリア人は自分の国の文化に誇りを持っており、わりと保守的な人も多い。筆者の周りでも、アメリカンスタイルなピザに疑問を持っている人は少なくない。
筆者の友人・マルコは、イタリアにできたアメリカ発のドミノピザやスターバックスに対してよく文句を言っている。マクドナルドやケンタッキーフライドチキンをはじめとしたファストフード対しても、彼は怒っている。
「ピザもコーヒーもイタリアのものなのに、どうしてクソまずいアメリカのチェーン店をイタリアで展開するんだよ!!」と、アメリカンスタイルのカフェで、ニューヨークチーズケーキを食べながら言っていたのが、とても印象的だった。
雑学まとめ
イタリア人と食事をするとき、ケチャップ入りのパスタやピザがある場所は、避けた方がいいかもしれない…という雑学をご紹介した。彼らにとっては「ありえない食べ物」なのである。
また、パイナップル入りのピザも嫌いなイタリア人は多い。日本の宅配ピザはアメリカンタイプが多いので、イタリア人とホームパーティをする際は、気を付けておいた方がよいであろう。保守的なイタリア人だと、不快感を表す人もいるかもしれない。
さて、上記のマルコだが、最後にこう言っていた。「まぁでも、最近の若いイタリア人ならアメリカナイズされた食べ物が好きなのかもしれないね。おしゃれってイメージもあるしね。僕も古い人間になっちゃったのかな…」マルコ、37歳のつぶやきである。
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