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"シャイニング"にはわざとNGを連発したシーンがある【動画】

雑学カンパニー編集部

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ホラー映画「シャイニング」は、リアリティのためにわざとNGを連発させたシーンがあるという雑学

ホラー映画は、いかに観客に恐ろしさを感じさせるかがキモ。そのために、狂気的な演出がされることもある。

その代表的な作品が「シャイニング」だ。いわくつきのホテルに住み込んだ家族が、謎の怪異に遭遇し、次第に主人公が狂気に…といったストーリーの映画である。

この映画のあるシーンの撮影では、リアリティのために狂気的ともいえる演出が行われた。今回は、そんなちょっと怖い雑学を紹介しよう。

【面白い雑学】「シャイニング」にはわざとNGを連発したシーンがある

秀吉くん
『シャイニング』ってめちゃくちゃ怖いっすよね。すごくリアルに迫った恐怖感っていうか…。
信長さん
かの有名なキューブリック監督が『リアル感』を追及したのだから当然だろう。妻役のウェンディ・トランスの恐怖の表情をリアルに出すために、監督がわざとNGを出しまくったのだ。その数は、なんと127回にも及ぶという…。
秀吉くん
か…監督も俳優さんたちもお疲れ様っす…。

【雑学解説】「シャイニング」で"わざとNGが繰り返された"シーンとは?

リアルな恐怖を描きたくて…というトリビア

わざとNGをだしたシーンというのは、狂気に取りつかれた主人公のジャック・トランスが、バスルームの扉を斧でこじ開け、ウェンディが恐怖におびえるシーン

ホラーが苦手な方は閲覧注意! 大丈夫な方は、まずは動画を見てみよう。

秀吉くん
うぎゃああああ!!もうマジカンベンっすよ…!!

狂気的なジャックも怖いが、ガチでおびえるウェンディも怖いのが印象的。それもそのはず。この時、ウェンディを演じたシェリー・デュヴァルは、本気でパニックになっていたのだ。

というのも、「ウェンディがおびえる様子を、リアルに撮りたい…」

「シャイニング」を制作したスタンリー・キューブリック監督は完璧主義者。監督はより理想のシーンを撮るために、わざと何度もNGをだした。

その数は、なんと127回!

信長さん
このNG回数はギネス記録にも登録されているぞ。
秀吉くん
監督に一番の狂気を感じたっす…。

わけもわからず、ここまでNGを連発されてしまっては、さすがに精神的に参ってしまうというものだ。ウェンディを演じながらも、シェリーは段々とパニックになってきた。

その結果できたのが、あのシーンの演技である。鬼気迫るシェリーの演技は、ある意味演技ではなかったのだ…。

"リアル"すぎた「シャイニング」の演技

ちなみに、夫に追い詰められたウェンディが「頭が混乱して…」と言うシーンがあるのだが、これは台本になかったセリフである。しかも、アドリブでも何でもない。キューブリック監督に追い詰められて、パニックになったシェリーの本音だったのだ。

秀吉くん
この後の女優さんの精神状態が心配でならないっす…。

俳優が時に狂気的な演技や役作りをするという話はよく聞くが、監督がより狂気的なシーンにしようとNGを何度もだすとは…。この話を初めて聞いた時、キューブリック監督に対して色んな意味で怖さを覚えたものだ。

正直どうかと思う演出ではあるのだが、あの演出があったからこそ、「シャイニング」の名シーンとなったのかもしれない。

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【追加雑学】「シャイニング」原作者がキューブリック監督に激怒した理由とは?

「シャイニング」原作者は、映画版の監督にブチギレていた?!というトリビア

映画「シャイニング」は、興行的にも成功した作品だ。しかし、原作者は映画版に対して不満があった。

作品を映像化するにあたって、ある程度の改変はつきものだ。しかし、大幅に作品が改変されたことで、原作者であるスティーブン・キングは激怒した。

主に変更されていたのが、登場人物の性格だ。メインキャラのトランス一家だけでも、表にすると以下のとおりである。

人物 原作 映画版
ジャック・トランス(夫)
  • 善良な小市民
  • 誰も殺さない
  • 霊的な存在で狂気に落ちる
  • 家族(特に妻)と仲が悪い。
  • 殺人を犯してしまう。
  • 霊的な存在はきっかけ。創作活動やアルコール依存症による精神疲労から狂気に落ちる。
ウェンディ・トランス(妻)
  • 自立心が強い
  • 混乱の中でも平静さを保つ
  • 夫への依存心が高く、気弱。
  • 混乱の中でヒステリックな部分をあらわにする。
ダニー・トランス(子)
  • 超能力を使って父親や悪霊に立ち向かおうとする勇敢さがある
  • 自分の能力を隠さない天才児
  • 愛らしくて素直。結末は超能力ではなく、とっさの機転で切り抜ける。
  • 自分の能力を隠し、普通の子として振る舞う。
信長さん
大事な自分の小説の中心人物たちがここまで大幅に変えられていたら、原作者が怒るのも無理はないな…。

このほかにも、キーマンとなるキャラの改変や、エンディングの改変もされている。原作とは違う作りになってしまった映画版を原作者のキングは許せず、キューブリック監督を批判し続けた。

スティーブン・キングとキューブリック監督は仲直り…?

その怒りは激しく、しまいにはキング自身が脚本を書きおろして、ドラマ版の「シャイニング」を作ることになったほどだ。

本来なら、ドラマ版を撮るとなると、その権利はキューブリック監督にある。キューブリック監督は、キングに自身と映画版の批判を自重してもらうことを条件として、ドラマ版を作ることを承諾したのだ。

キングが脚本を務めたドラマ版「シャイニング」も高評価を集め、プライムタイム・エミー賞作品賞を受賞した。

秀吉くん
原作者と監督が仲直りして、両作とも世間的にも評価されて、めでたしめでたしって感じっすね!

これで何とか収まったと思ったが、キューブリック監督が亡くなった後、キングはまた映画版の批判を再開したらしい…。本当に気に入らなかったのか…。

ちなみに、キューブリック監督は原作者に嫌われる傾向があるようで、「時計仕掛けのオレンジ」でも原作者から「あの作品を執筆したことを後悔している」と言わせてしまったことがあったそうだ。

映画の尺の都合などで、作品が改変されることは少なくないことだ。しかし、キューブリック監督は、あまりにも自分流に作品を料理してしまったのだろう…。それはそれで、原作者にとっては耐え難いことなのかもしれない。

信長さん
キューブリック監督は、いまだに大きな影響を与える偉大な映画監督には変わりないのだがな…。

「シャイニング」の雑学まとめ

狂気のリアリティ!ホラー映画"シャイニング"にはNGを連発したシーンがあるという雑学まとめ

スタンリー・キューブリック監督

今回は「シャイニング」についての雑学を紹介した。

監督によっては、完璧を求めて狂気的な演出をする者もいる。その1人が、スタンリー・キューブリック監督だ。

ホラー映画「シャイニング」にて、リアルな恐怖を描写しようと、わざと127回というギネスレベルのNGを出した。

監督の狂気的な演出により、追い詰められたシェリー・デュヴァルの素と演技が同居したシーンは、一見の価値ありだと思う。ホラー映画に耐性があれば、ぜひ1度見てみてほしい。

秀吉くん
あの…信長さん…今夜一緒に『シャイニング』見ないっすか?僕、魔王が隣にいたら平気で見られると思うんっすよ…。
信長さん
お前と2人で映画なんて俺は絶対嫌だぞ。…というか、『魔王が隣にいたら平気』ってどういう意味だよ…。

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