「たこ焼き」と聞いて筆者がいつも思い出すのは、高校のころ通っていた塾の恩師、T先生の話である。 T先生が苦学生だった大学のころ、冬のさむーい時期のデート中、なけなしのお金で温かい「たこ焼き」を買ったらしい。1パックしか買えなかったT先生は、彼女と半分こして2人で仲良く味わおうとした。 それなのに「たこ」が入っていなかったというのだ。たこ焼きに「たこ」が入っていなかったら、それはもうただの「焼き」である。 彼女へのプライドもあり、T先生が少し強面のたこ焼きやさんに「あのぅ、たこ焼きにたこが入ってないんですけ ...