音楽室に飾られている肖像画の中で、「眼鏡をかけている作曲家は?」と聞かれると、「シューベルト!」と、ほとんどの人が答えるだろう。 そのぐらい有名であり、シューベルトの曲は知らなくても彼の肖像画は、一度は見たことがあると思う。眼鏡がよく似合う端正な顔立ち。「歌曲の王」と呼ばれていて、ベートーベンからも「彼の音楽にはまさに神々しいほどのひらめきが宿っている」と賞賛されたほどの天才作曲家である。 だが、その当時のニックネームは、なんとも可愛らしい「きのこちゃん」だったというのだ。 このニックネームを聞いただけで ...