執筆活動をしていると、「このまま死んだら、この原稿はどうなるのだろう?」とふと思うことがある。 書き始めたばかりの原稿ならまだしも、おおむね書き終えていたなら「もっと早く書いておけばよかった」と、悔しがる光景が目に浮かぶ。 これは作曲家も同じことで、何らかの理由で最後まで作り終えることができず、未完成のままで世にでて、人気を博している曲がある。 その中でも最も馴染みのある曲は、シューベルトの曲であろう。曲の名前がそのまま「未完成」とつけられているので、音楽に精通していない人でも、この曲が未完成であることは ...