電子レンジを回した瞬間、「バチンっ!」と音がして停電してしまったことはないだろうか。電気を使いすぎてブレーカーが落ちたわけだが、実際どこまでがセーフで、どこからがアウトなのかの境界を知らない人は多いだろう。
この記事では、電気のブレーカーが落ちる仕組みを解説する。重要なのは理科の授業で聞いたことがある「アンペア」だぞ!
【生活雑学】電気のブレーカーはどうなると落ちる?アンペアの仕組みを解説
【雑学解説】ブレーカーが落ちる仕組みとは?
電気の使いすぎでブレーカーが落ちるのは、一度に使用する電力が契約アンペア数を超えてしまった場合だ。
マンションなどで一人暮らしを始める際、電気やガス、水道といったライフラインの申し込みを経験した人も多いだろう。そのとき電力に関しては、契約アンペア数を定めている。
よく分からず契約している人も多いが、この契約アンペアの数字は一度に利用できる電力量を示しているのだ。ブレーカーを落とさないためには、この契約アンペア数を把握しておけばいいのである。
とはいえ、普段使用している家電に何アンペアの電流が必要かなど、意識していなければ知らないはずだ。そういう場合は、説明書や本体に消費電力(ワット)数が記載されているので、それを参考にアンペア数を求めれば良い。
電力の計算は「電力消費量(ワット)=電圧(ボルト)×電流(アンペア)」の式で求められ、電圧に関しては家庭用なら「100V」と決まっている。
つまり使用している家電の消費電力が1000ワットであれば、1000÷100で10アンペアを使用していると求められるのである。
ちなみにマンションなどの一人暮らしの場合、30アンペアを選ぶのが一般的だ。30アンペアで契約していて10アンペアを必要とする家電を使用している状況なら、残り20アンペア分は同時に使用してもブレーカーは落ちない。
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ブレーカーの種類はひとつだけじゃない
ブレーカーには「アンペアブレーカー」・「漏電ブレーカー」・「安全ブレーカー」の3種類があることも知っておいたほうがいい。それぞれのブレーカーで役割が異なり、知っておけば何が原因でブレーカーが落ちたのか判別がつくからだ。
上記で説明したのはアンペアブレーカーのこと。漏電ブレーカーは漏電事故を防ぐための装置で、安全ブレーカーはそれぞれの部屋ごとに分けて設けられているものだ。
たとえば安全ブレーカーが落ちたのなら、そのブレーカーが割り当てられている部屋で電気を使いすぎたのが原因。家電を別の部屋に移せば、問題なく使用できることもある。
それぞれのブレーカーの位置については、以下の動画をご覧いただきたい。ACLというのがアンペアブレーカーのことだ。
【追加雑学】最も電気を使う家電は何?
前項で触れたように、ブレーカーを落とさないためには、それぞれの家電がどれくらいの電力を消費するのか知っておきたいところだ。そして気になるのは、最も電気を使う家電は何なのかということだろう。
ズバリ、最も消費電力が高い家電は「電子レンジ」で、ピーク時には15アンペアを一度に使用する。この他にもキッチン周りで使用する家電は消費電力が高いものが多く、オーブンは14アンペア、食器洗い洗浄機は13アンペアが必要といった具合だ。
またドライヤーも意外と消費電力が高い家電で、12アンペアを一度に使用する。
つまり30アンペアで契約しているなら、電子レンジとドライヤーを一度に利用し、このとき冷蔵庫やテレビがついていれば高確率でブレーカーが落ちることになるのだ。ドライヤーで髪を乾かしながら、冷凍したご飯を温めるなんて場面は意外と多いのでは…。
ブレーカーとアンペアの雑学まとめ
電気のブレーカーは、基本的には契約アンペア数を超える電力を一度に使用したときに落ちる。
もし頻繁にブレーカーが落ちるのであれば、電力の使用量と契約アンペア数が見合っていないということになるので、契約の見直しを検討するのも手だろう。
いずれにせよ、電気というのは生活する上で欠かせないものだ。正しい知識を身に付けて、ストレスなく利用できるようにしておこう。
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