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女・借金・サボり…石川啄木はゲスの極みだった。

歌人石川啄木、実はものすごいクズだった!という雑学

なかなかのゲスい男・石川啄木さん

石川啄木をご存知だろうか。日本人の勤勉と悲哀を体現したような、清らかなイメージをもたれがちな明治を代表する歌人だ。

彼が詠んだのはたとえばこんな歌。

  • 「はたらけど はたらけど猶わが生活(くらし)楽にならざり ぢつと手を見る」
  • 「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ」
  • 「ふるさとの訛(なまり)なつかし 停車場の人混みの中に そを聴きにゆく」

「清く正しく美しく!!」というスローガンを掲げたくなるようなこの三首。

質素ながらも家族と花を愛で、ときどき郷愁の想いに駆られながらも一所懸命働いて、日々の暮らしを丁寧に生きる。

こんな、まさに清貧とでもいうような生活を彷彿とさせる、きれいな短歌をたくさん詠んだ啄木。現代でも、彼にきれいなイメージを抱いている人も多くいることだろう。

ところが実際の彼はそんな世間の印象とは程遠い、とんでもない「クズ」だったのだ!! 今回はそんな石川啄木のクズエピソードの数々を、雑学としてご紹介しよう!

【面白い雑学】歌人・石川啄木、実はものすごいクズだった!

信長さん
石川啄木には、外道っぷりを表すとんでもエピソードが数多く残っているぞ。清貧とは程遠い…。
秀吉くん
写真だと好青年なのに…!

【雑学解説】借金と女遊びで常に奥さんを泣かせていた!?

冒頭で紹介した啄木の代表作でもある三首。一方で彼はこんな歌も詠んでいる。

  • 「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」
  • 「どんよりと くもれる空を見てゐしに 人を殺したくなりにけるかな」

あれ? イメージ違くない?

秀吉くん
人殺しすぎっすよ…

そう。勤勉で真面目なイメージのある啄木は、実は働くことが大嫌いで面倒臭がりの怠け者。

文才のあった彼は、早くから文学で生計を立てることを志し、各地を転々としながら活動した。

ところがなかなか芽が出ずに、やむなくアルバイト生活を送るのだが、どれも長続きせず職も転々。遅刻や無断欠勤当たり前の素晴らしい勤務態度だったようだ。

そんな啄木の奥さんは中学時代からの友人で初恋の相手でもある堀合節子。初恋の人と結婚するなんて、なんて一途でロマンチック…。

って思うでしょ?

波乱万丈な結婚生活

ところが啄木と節子の結婚生活は波乱万丈。

なんといっても最初から暗雲が立ち込めるのだ。なんと啄木は、結婚生活のスタートであり、女性にとって一生に一度の大切な日、結婚式をばっくれる。節子は一人で式に臨んだという。

秀吉くん
おおおおおおお!??

そしてその後の結婚生活も大変。

当の啄木は現代でいう「夢追いフリーター(しかも仕事は続かない)」。生活はすぐに困窮した。その上、彼は各地を転々とし、単身赴任のような形をとるが、そのあいだ仕送りはほとんどなし。

借金まみれの啄木

このあいだ啄木はどうしていたのかといえば、これまた中学時代からの親友で言語学者でもある金田一京介に、たびたび借金を重ねていたのだ。

ちなみに啄木が生涯で拵えた借金は、約60人から集めて今の価値で総額1500万円以上。死ぬまで返すことはなかったそう。

信長さん
これはゲスだ…

この金田一京介は啄木にお金を貸すだけでなく、彼の上京を手伝ったりたびたび世話を焼いている。献身的に彼を支え続けた金田一はまさに聖人。外道な啄木とは違い堅実で勤勉な偉い人だ。

金田一自身も決して裕福ではなかったが、親友のためにお金を工面し続けたのだ。

だが、啄木はこの恩人かつ友人のことも日記でけちょんけちょんにけなしているのだ。ゲスすぎる…。

秀吉くん
フォローのしようがないっす…

ところで啄木は仕事もサボり、妻子に仕送りもせず、友人には借金をしまくって、一体何をしていたのだろうか。

借りたお金で女遊び

遊郭通いである。

なんと、借りた金で女を買うという外道っぷり。

信長さん
こいつヤバいぞ…!

遊郭にはまっていた啄木は、もちろん女遊びでのあれこれもたくさん短歌に残した。たとえば、まさにぴったりなこんな歌。

  • 「その膝に枕しつつも 我がこころ 思ひしはみな我のことなり」

ちなみに彼は借金をしに行く歌も作っている。

  • 「何故かうかとなさけなくなり 弱い心を何度も叱り 金かりに行く。」

…借金と女遊びがライフワークだった啄木。

秀吉くん
ツッコむのに疲れてきたっすね…

それでも節子は、彼の才能に惚れ込み、愛し、精力的に支え続ける。裕福な家庭で育った彼女。啄木との結婚生活はさぞかし大変だっただろう。恋は盲目とはいうが、ここまでいくとすごい絆だ…。

啄木も、浮気をしながらも、節子のことは生涯愛していたようだ。

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【追加トリビア①】奥さんにバレないように記した「ローマ字日記」

そんなどうしようもないクズ、啄木が家族と離れて暮らした期間につけていた日記がある。その日記は奥さんに読まれることがないよう、なんとローマ字でつけられていた。

この時点で嫌な予感しかしないが、いったいどんなことが記されていたのだろうか…。

ずばり、「浮気日記」である!

信長さん
コイツには良心がないのか…?

もう驚きもしないよ…。

もちろん浮気のことばかりでなく、啄木の不安や不満がふんだんに込められた日記なのだが、とりわけ浮気の描写にはえぐいものがある。

妻子をほっぽり出して、プロの女性と遊びまくっていた啄木は、関係をもった女性の名や彼女たちとの行為の最中のことまで事細かに記しているのだ。

ローマ字で書かれたこの日記、きっと啄木は「ナイスアイデア!」とほくそ笑んでいたことだろう。

事実、奥さんは彼の死後にこの日記を保存していたのだが(啄木は燃やすように指示を出していた)、内容を読んだかは定かでない。

しかし現在の研究では、啄木の奥さんは結構なお嬢様かつ才女であることが知られ、この「ローマ字日記」も難なく読まれていた可能性が高いとされているのだ。

啄木…どんまい!

秀吉くん
ざまあ、って感じっす…

この「ローマ字日記」は日記文学として高い評価を得られており、現在でも岩波文庫に並んでいるので、ぜひ手にとって啄木のゲスさに触れてみるのも良いだろう。

信長さん
ゲスなのに才能は一流…!

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【追加トリビア②】カンニングがばれて中学を退学に!

  • 「不来方のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心」

これもまた、啄木の代表作。15歳という大人でも子供でもない少年の、のびのびとした豊かな心を感じる爽やかな歌だ。

しかし騙されてはいけない。この歌の一つ前の歌がこれである。

  • 「教室の窓より 遁(に)げてただ一人 かの城址(しろあと)に寝に行きしかな」

つまり、爽やかなあの一首は「学校を抜け出してさぼった」ときに詠んだ歌なのだ。まあそれも、少年っぽいと言ったら少年っぽいが…。

そして彼はそのあと、なんとテストでカンニングをする! それも2回! そのカンニングがバレて中学をクビになってしまったのだ。

信長さん
もう破天荒ってことでいいね…

ちなみに啄木、小学校までは1年早い5歳で小学校に入り、主席で卒業するという秀才っぷりを発揮している。

振り幅がでかすぎる…。恐ろしや、石川啄木…。

トリビアまとめ

石川啄木についての雑学、いかがだっただろうか。すがすがしいほどのクズっぷりを発揮しながら素晴らしい作品を次々と生んだ啄木。

その行動はゲスすぎてまるで擁護できないが、愛すべきダメ男のように思えてくるから不思議だ。

現実逃避を重ね、悩み苦しみながらも創作をし続けたその姿はどこまでも人間臭く、そんな彼だからこそ多くの人の共感を得ることができ、人々の心に寄り添える短歌を生み出せたのかもしれない。

秀吉くん
一周回ってスゴい歌人って思えてきたっす…!
信長さん
短く太く生きたんだな…!

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