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走れメロスの真実。太宰治の"クズ体験"をもとにした実話だった

太宰治と走れメロスに関する雑学

太宰治

太宰治の代表作の一つである「走れメロス」。舞台化されたり教科書に載ったりと、この美しい友情物語は世界に広がっていった。

しかし、芥川賞を欲するあまり審査員に受賞を懇願する長い手紙を送ったり、妻ではない女性と心中を図ったりと、太宰治本人はなかなか破天荒な人物であったといわれている。

芥川賞がめちゃめちゃ欲しかった太宰治
太宰治は芥川賞が欲しすぎて超長文の手紙を書いた。その長さ4m。

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実は「走れメロス」という美しい物語の裏にも、そんな破天荒な太宰治のかなり残念な実体験が隠されていたことを、太宰の友人が暴露しているのだ。

太宰治を知る人からすれば、太宰らしいと言わざるを得ないこの裏話を、雑学としてご紹介しよう。

【面白い雑学】「走れメロス」は、太宰に巻き込まれた友人の実体験

信長さん
「走れメロス」は、太宰の借金の支払いを待ってもらうために、身代わりとしてその場に残った友人の実体験だ。
秀吉くん
なんつークズエピソードっすか…

【雑学解説】友人のもとに戻った「メロス」と戻らなかった「太宰治」

走れメロスの真実に関する雑学

前述のとおり、太宰治は破天荒な人物であった。事の発端も、太宰が熱海の宿屋に入り浸って帰ってこないことを、太宰の妻が心配したことから始まっている。

それに巻き込まれたのが、太宰の友人である作家「檀一雄」だった。心配した太宰の妻が、宿賃やら交通費やらを託し、太宰を迎えに行ってもらったのだ。しかしそこはあの太宰治。

檀をも巻き込み、預かってきてくれたお金もすべて豪遊して使い切ってしまい、借金までしてしまうことに。その後、さすがにまずいと気づいた太宰治は、東京の恩師にお金を借りるべく檀さんを身代わりとして宿に残し、ひとり恩師のもとへ。

しかし数日経っても戻らない太宰。結局、太宰を探しに、東京の恩師のもとへ向かう檀であるが、そこで彼が見た光景は、想像しただけでも絶句ものだ。

なんと、太宰は恩師と将棋をしていたのだ。

秀吉くん
おおおおおおおおおおおい!!!!

これにはさすがに腹を立てた檀に向かって太宰治はこう言ったという。

「待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね。」

簡単に言えば、待つ方も辛いけれど待たせる方も辛いんだよ、というなんともふざけた返答である。これをまじめに言い放つ太宰の破天荒さは、まさにあっぱれ!

信長さん
戦国時代の俺もここまでひどくなかったぞ…

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【追加トリビア①】借金返済のため、太宰以外が頑張る羽目に

借金の額は、現在の価格で約20万円ほどだが、当時にしてはきっと高額であったことだろう。この借金を返済するため、檀一雄・東京の恩師である井伏鱒二・佐藤春夫らに支払ってもらうことになる。

それでも足りず、太宰の妻が着物を質に入れ、残りのお金を用意したという。…あれ? 太宰治本人は? となるのだが、これぞ太宰治なのである。特になにもしていない。

秀吉くん
もはや驚かないっすね…

【追加トリビア②】檀一雄は太宰治に甘かった?

走れメロスの犠牲者ともいえる檀一雄

檀一雄

太宰治がハチャメチャなのはわかっていただけたことだろう。しかし、太宰を迎えに行った檀一雄に興味が沸かないだろうか? 檀…太宰に甘くないか…? という問題点に気づいた人もいるかもしれない。

太宰の妻に託されたお金を、破天荒だときっとわかっているのに太宰に全て渡し、身代わりにされる檀。迎えに来てもらえず、自分から迎えに行く檀結局その借金返済の手助けをする檀。

うん、甘い! 甘すぎる! と思って檀について少し調べたら、なかなか興味深いことが。太宰とは盟友というほどの仲だったといわれており、ふたりで酔いつぶれた際に太宰に自殺を持ちかけられ、ガスを使って実行しかけたこともあるというのだ。

信長さん
檀一雄もそうとうクレイジーだな…

破天荒な人の盟友も破天荒、ということでまとめておこう。

トリビアまとめ

太宰治と走れメロスについての雑学をご紹介したが、いかがだっただろうか。友人の身代わりとなり、信じて待ち続けた親友セリヌンティウスと檀。自分の身代わりとなり、信じてくれた友のもとに急いで戻るメロスと将棋をしていて戻らない太宰治。

「走れメロス」が発表されたとき、「この体験談が、その重要な心情の発展になってはしないかと考えた」と檀一雄が書き残したということから、裏話として有名になったのである。

この話を知ったうえで読む「走れメロス」は、よりいっそう味わい深い作品になっていることだろう。

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