コンドームって袋に裏表が書いていない製品も多いし、電気を落とした部屋などでは向きがややこしいことがありますよね。特にあまりセックスに慣れていない人だと、焦って逆向きに着けようとしてしまったことがある人も多いのでは?
もし逆向きに着けようとして、少しでも表面がペニスに触れていたら、そのコンドームを裏返して使ってはいけません。もったいない? 逆向きに着けようとしたコンドームを使う危険性って、想像よりずっと高いんですよ。
【性の雑学】逆向きに着けたコンドームを使っちゃダメな理由は?
精子がひとつ付着している時点で妊娠の条件は十分
まずペニスから精子が放出されるのは射精のタイミングだけだと思いがちですが、勃起時に分泌されるカウパーのなかにも精子は含まれていることがあり、コンドームを一度でも逆向きに着けると表面に微量に付着してしまうことがあります。
精子の大きさはひとつ0.06mmと非常に小さく、これを目で見分ける術はありません。そのままコンドームを装着してセックスをするということは、微量の精子を膣内に向かって押し込んでいるようなものなのです。
精子は一度の射精で数億個分泌され、そのうち卵管に辿り着くものが数十~数百。そのなかからひとつが受精し、受精卵が着床すると妊娠が成立します。
こう聞くと非常に低い確率のように思えますが、言い換えれば受精は精子がひとつあれば十分成立し得るということ。間違えて逆向きに着けたコンドームに付着した精子が、そのひとつになってもおかしくないですよね?
カウパーには性感染症ウイルスが潜んでいることがある
もうひとつ注意しなければいけないのが、性感染症の問題です。性感染症は一般的に性器同士が直接接触したり、コンドームを着けずに口での愛撫を行ったりした場合に感染します。
この「直接触れると感染する」というのは、性器からの分泌液に性感染症ウイルスが含まれているからです。つまり性器同士が直接触れていなくても、分泌液に触れた時点で性感染症は移り得るということ。
コンドームの表面に付着したカウパーにウイルスが潜んでいれば、パートナーに性感染症が移る可能性は十分にあります。
性感染症は初期には症状がわかりにくいものが多いので「自分に限って大丈夫」というのも言い切れるものではありません。まだ発症していないだけで、何年も前の恋人に移されていたというケースもありますからね。
ゴムが伸びてダメになっちゃう場合も
一度逆向きに着けようとすると、単純にゴムが伸びて使い物にならなくなる場合もあります。正規の方向とは逆に引き伸ばそうとしているわけですから、それを着け直しても形が変わっていてペニスにフィットしないのは当然です。
コンドームがペニスにしっかりフィットしていないと、脱落したり隙間から精液が漏れだしたりといった危険性があります。こうなってくると表面に精子が付着している場合よりずっと危ないですよね…。
一度逆向きに着けたコンドームを着け直して使うと、これだけ危険要素が増えるんです。
「妊娠してるかも…」不安な気持ちは彼に打ち明けて和らげよう
記事を読んでくれている人のなかにも、逆向きに着けたコンドームを使った心当たりがあり、「どうしよう…」と不安になった人がいるかもしれません。
妊娠しているかどうかを調べられるのは一般的に次の生理予定日の1週間後からとされているので、1ヶ月ほどは結果がわからない、もどかしい時期が続くことになりますよね…。
しかしあまり抱え込み過ぎると、ストレスによって生理不順を起こし、余計に妊娠しているかどうかややこしい事態を招いてしまいます。
不安な気持ちがあるなら、逆向きに着けようとしたコンドームを使うと避妊に失敗することがあることや、自分がすごく怖い思いをしているということをパートナーに正直に打ち明けましょう。
相手が真剣に向き合ってくれることで不安も和らぐでしょうし、なによりふたりで避妊に対する意識を高めていくいい機会になります。
雑学まとめ
逆向きに着けようとしたコンドームを着け直して使うと、表面に付着した精子や性感染症ウイルスによって、望まない妊娠や性病などの事態を招いてしまうことがあります。
コンドームは高い避妊率を誇りますが、これは使う人次第でいくらでも下がってしまう確率なのです。安全に使えるよう、正しい知識を身につけていきましょう。