この記事では、「博士の愛した数式」の名言・格言を集めてみた。
なんだか少し難しい言葉もあるけれど、美しく儚く、ほんの少し胸が温かくなる。そんな名言の数々をぜひ見ていってもらいたい!
"博士の愛した数式"とは?
#読了
博士の愛した数式/小川洋子80分しか記憶がもたない博士と、家政婦の私、そしてその息子ルートの話。
友愛数や√の話で不器用なりに場を繋ごうとする博士。何度だってそれに応える私とルート。
3人の間には、数字という架け橋によって紡がれた絆が確かにあった。
優しい涙が流せる作品。 pic.twitter.com/CqESvLpb8c
— クロすけ@読書 (@kuro_suke7465) March 4, 2020
- 題名:博士の愛した数式
- 著者:小川洋子
- イラスト:戸田ノブコ
- 発行日:2003年8月29日
- 発行元:新潮社
スポンサーリンク
"博士の愛した数式"の名言・格言
博士の愛した数式の名言その1
目に見えない世界が、目に見える世界を支えているという実感が必要だった。
数字自体は目に見えるけど、数字の世界って目には見えない。
そんな世界があって、この世界が回っているのだ。
博士の愛した数式の名言その2
それは数学の目的ではない。真実を見出すことのみが目的なのだ。
なんとなくじゃなくて、見えている部分だけじゃない全体の部分で真実を見出すこと。
これは、数も、心も、とっても大事なことだ。
博士の愛した数式の名言その3
君はルートだよ。どんな数字でも嫌がらず自分の中にかくまってやる、実に寛大な記号、ルートだ。
君はルートだよ。どんな数字でも嫌がらず自分の中にかくまってやる、実に寛大な記号、ルートだ。 小川洋子『博士の愛した数式』
— 後世に残る名言 (@palitdinov3) March 11, 2020
家政婦である「私」の10歳の息子に博士がかけた言葉。
√(ルート)という数式がなんだかとても温かいものに思えてくる。
博士の愛した数式の名言その4
直感は大事だ。カワセミが一瞬光る背びれに反応して、川面へ急降下するように、直感で数字をつかむんだ。
直感が大事なのはなにも数学だけではないはずだ。
ずっと、一番自分といっしょにいた自分の直感って、案外信頼できるものだ。
博士の愛した数式の名言その5
数の誕生の過程を目にした者は一人もいない。気が付いた時には、もう既にそこにあったんだ
数字の誕生はあっても、たしかに"数"自体の存在ってもとからあるものだ。
なにかあったらそれは"1"以上だし、何もなくても"0"なのだから。
スポンサーリンク
博士の愛した数式の名言その6
僕は今考えているんだ。考えているのを邪魔されるのは、首を絞められるより苦しいんだ。
集中しているときに、悪意がなくても邪魔をするのは野暮なことである。
博士の愛した数式の名言その7
神は存在する。なぜなら数学は無矛盾だから。そして悪魔も存在する。なぜならそれを証明することはできないから。
博士の愛した数式の「神は存在する。なぜなら数学は無矛盾だから。そして悪魔も存在する。なぜならそれを証明することはできないから。」って名言すこ
— Sジェネレータ (@Dioscler12) November 6, 2017
証明することができないということは、同時に否定もできないということ。
物事を決めつけてないものにすることは簡単だが、それは少しもったいないことなのかもしれない。
博士の愛した数式の名言その8
本当に正しい証明は、一分の隙もない完全な強固さとしなやかさが、矛盾せず調和しているものなのだ。
矛盾が少しでもあると正しい証明とはいえない。
なぁなぁにせず、こだわりを持って生きていきたいと思った。
博士の愛した数式の名言その9
必ず答えがあると保証された問題を解くのは、そこに見えている頂上へ向かって、ガイド付きの登山道をハイキングするようなものだよ。
だから、きっとたどり着ける。
だから、数学はおもしろいのかもしれない。
博士の愛した数式の名言その10
彼はこの世に背広以外の洋服があるのを知らなかったのかもしれない。
他人がどんな装いをしているかなど興味はなく、まして自分の見かけにこだわって無駄な時間を消費するなど考えられなかったのだろう。
人にはそれぞれ好きなものに、興味のあるもの、大事なものがあって、ときにはその違いにズレを感じることもあるかもしれない。
でも、それは絶対に悪いことじゃないのだろう。
スポンサーリンク
博士の愛した数式の名言その11
実生活の役に立たないからこそ、数学の秩序は美しいのだ。
見えない場所にあるからこそ、正しく美しいのかもしれない。
博士の愛した数式の名言その12
物質にも自然現象にも感情にも左右されない、永遠の真実は目には見えないのだ。数字はその姿を解明し、表現することができる。なにものもそれを邪魔できない。
博士の愛した数式にも同じような名言があったな…
「物質にも自然現象にも感情にも左右されない、永遠の真実は目には見えないのだ。数字はその姿を解明し、表現することができる。なにものもそれを邪魔できない。」— ディズ { 映画 } (@DIZfilms) October 24, 2017
永遠の真実は目に見えない。
そんな数の世界を、数字は表現してくれているのだな。
博士の愛した数式の名言その13
いつどんな場合でも、博士が私たちに求めるのは正解だけではなかった。
正解よりも大事なことがこの世界にはきっとたくさんあるはずだ。
過程も、背景も、全部大切にしていきたい。
博士の愛した数式の名言その14
そう、まさに発見だ。発明じゃない。
"あるもの、あったもの"に気づけたときの喜びは、もしかしたら生み出す喜びよりも大きいのかもしれない。
博士の愛した数式の名言その15
子供は大人よりずっと難しい問題で悩んでいると信じていた。
子供も大人もそれぞれ悩んで必死に生きている。
子どもの頃わからなかったことが大人になったら簡単にわかったり、逆に大人になると途端に理解できなくなることもある。
人生ってとっても深くて難しい。
"博士の愛した数式"の名言・格言まとめ
この記事では、「博士の愛した数式」の名言・格言を紹介した。
なんだか難しい言葉も多かったが、そのぶん十人十色、いろいろな考え方ができるのではないだろうか。
個人的には、
「実生活の役に立たないからこそ、数学の秩序は美しいのだ。」
「子供は大人よりずっと難しい問題で悩んでいると信じていた。」
という名言がとくに印象に残っている。
これからも博士の愛した数式の名言・格言を大事に胸にしまって生きていきたい。