みなさんは、デジャブというものを感じたことがあるだろうか?
実際は一度も経験したことがないのに、すでに体験したことがある気がする。過去に訪れたことのない場所なのに、一度来たことがあるように感じる。そういった感覚を、デジャブというのだ。
そしてデジャブの逆の現象、ジャメブというものも存在するという。ジャメブとは一体どういった現象なのか、なぜそのようなことが起こるのか。今回の雑学記事では、ジャメブについて詳しく解説していこう!
【人体雑学】デジャブの逆の現象「ジャメブ」とは?
【雑学解説】ジャメブ=未視感
見たことのないものを見たことがあるように感じるデジャブは、既視感(きしかん)と呼ばれる。それに対し、見慣れたはずのものを初めて見るように感じるジャメブは、未視感(みしかん)と呼ばれている。
すでに知っているはずの人の名前や物の名前、場所などが一時的に認識できなくなることがあるという。
通学や通勤で毎日使っている道が、初めて通る道のようにとても新鮮な風景に感じられる。ずっと前から自宅に飾ってある絵が、初めて見たもののように感じる。そういった実例が報告されている。
デジャブとは違い、自分が知っているものがわからなくなることは、とても怖いことだ。ではなぜそういったことが起こるのか。原因を探ってみよう。
ジャメブが起こる原因とは?
デジャブ・ジャメブは同様に、脳のトラブルだと考えられている。しかしデジャブと比べジャメブのほうが、脳のトラブルとしての警戒は強いようである。
ジャメブが起こる要因として、側頭葉てんかん・離人症(りじんしょう)・統合失調症といったものが考えられている。この三つの要因のそれぞれの症状について説明しよう。
側頭葉てんかんは、本人の自覚なしに無意識に行動したり、身振り手振りなどの動作をしていたりするとともに、記憶障害を伴うことが多いという。
離人症は、精神障害のひとつとして症状が出る場合があり、自分の体が自分のものだと感じられない・見ている風景がまるで絵のようで現実のものと思えない、といったことが起こるそうだ。
統合失調症は、周囲の人が自分の悪口を言っているなどという負の幻覚や幻聴、誰かに操られているといった感覚をもったりするのが一つのパターンだという。
こういった精神的な要因、または記憶喪失の一部として、ジャメブが起こるのではないかといわれているが、人間の脳の秘密を解き明かすことは困難で、今なお明確な原因は発見されていない。
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【追加雑学】ジャメブを経験した人はみんな病気なのか
前述の理由が原因ならば、ジャメブが起きたら病気なのかというと、そういうわけではないようだ。デジャブ・ジャメブは幻覚ではないからだ。
しかし、それらをきっかけに幻覚を見たといった症状が現れた場合、たとえば統合失調症の症状の一つとして考えられるのではないかということである。
ジャメブ=精神疾患というわけではないのである。デジャブ・ジャメブは心身ともに健康な人にも起こる現象であり、実際に体験した人の数も少なくはない。これらを体験したあとも、特に何の問題もなく生活している人も多く存在する。
ただデジャブに比べジャメブは認知度が低いため、特に心配される要因となるのだろう。
雑学まとめ
今回はデジャブの逆である、ジャメブについての雑学をご紹介した。
デジャブという言葉は映画や小説などでよく使用され、前世の記憶が残っている説などのSF要素が組み合わされることが多いように思う。不思議な現象だということに変わりはないが、作品に取り入れられることが多いため、身近に存在するものとして認識されている。
それに比べジャメブは…。この言葉は、知っている人の方が少ない可能性もあるのではないかというほど聞く機会がない。
しかしジャメブの謎(脳の謎)を解き明かすのに、日々研究が繰り返されているようだ。もしジャメブを経験して苦しんでいる人がいるなら、いつかその謎が解き明かされ、ジャメブから解放される日が来ることを願っている。