街のいたるところに静かに佇み、行き交う人々を見守る電信柱。車が突っ込みでもしなければ決して倒れることはなく、どっしりとかまえている。酔っ払いに抱きつかれても、散歩中の犬におしっこをかけられても、動じることはない。
そんな頼れる我らの電信柱だが、実はその中身は意外なものだった! 今回はそんな身近な存在の電信柱についての雑学をご紹介するぞ。
【生活雑学】電信柱の中身は空洞
【雑学解説】電信柱は中身が空洞だけど、強度が高い構造になっている
現代人の生活にとって、電気のない暮らしはもはや考えられない。電気だけでなく、インターネット回線も必要不可欠な世の中になってきている。
そんな街の電力供給を担う電信柱。言葉を発することもなく、日夜その役目を果たすべく立ち続けている。
いうまでもなく、そんな電信柱は丈夫でなくてはならない。ちょっとやそっとのことで倒れられて停電しては困るのだ。が、しかし! なんということだろう…。
実は電信柱の中身は空洞になっている。しかし、そんな中身のないヤツが風にも負けず嵐にも負けず立っていられるというのか。それが意外にも、この空洞な構造に強度の秘密があるらしい。
電信柱を作るとき、まず型にコンクリートを流し込んで、それを回転させる。そのようにして遠心力でコンクリートを筒状になるように固めるのだ。そのとき、かなりの高速で回転させることで、衝撃に強い電信柱を作ることができるという。
その強度は風速40~60mもの風にも耐えられるとされている。しかも中身が空洞なので軽量化も実現でき、運搬もしやすくなる。軽くて強い、それが電信柱だ。
ノリが軽くて中身がないように見えるチャラ男が、意外と硬派で頼れる男だったときのようなギャップが、電信柱の魅力なのだ。
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【追加雑学①】電信柱と電柱の違いは?
ところで、この記事では冒頭から電信柱という言葉を使っているが、人によっては電柱ともいうだろう。では電信柱と電柱は同じものなのか。厳密にいうと別物である。
電信柱とは、NTTなどの通信会社が建てたもので、電話回線やネット回線を繋ぐためのものだ。そして電柱は、電力会社が各家庭や会社に電気を供給するために建てたもので、正式には「電力柱」という。さらに、この二つが兼用された「共用柱」と呼ばれるものもある。
よく見ると電信柱にはどこが所有しているかを表わすプレートが付いている。複数プレートがある場合は、下にある方に所有権がある。これから街を歩くときには、それぞれの電信柱がどこのものか見てみよう。
そのときブツブツ独り言をつぶやいて、電信柱に話しかけている変な人に思われないように注意しよう!
【追加雑学②】電信柱が街から消える!?
日本では当たり前のように、街の景色の一部となっている電信柱だが、実は電信柱が街から消えるかもしれないという。そもそも、先進国の多くでは電信柱が存在しない。
なんと電線が地中に埋められているのだ。そのほうが電信柱によって美しい景色を損なうことがなく、災害などで倒壊することもない。
たしかに旅行に行ったとき、綺麗な景色を写真に収めようとすると、だらんと垂れた電線がどうにも邪魔でアングルに困ることがあるのではないか。
そのため2020年の東京オリンピックに向けて、日本でも電線の地中化を進めようという話が出ているのだ。しかし地中化にはかなりのコストがかかることもあり、実現可能かどうかが疑問視されているようだ。
また電信柱がある街並みの方が好きという声も少なくない。意外と電信柱ファンが多いのは驚きだ。今後の電信柱の行方に目が離せないぞ!
電信柱と電柱の雑学まとめ
今回は普段街でなにげなく見かける電信柱の、中身についての雑学をご紹介した。頑丈そうな電信柱の中身は意外にも空洞だった。でも強度はバッチリだ!
将来的には町から消えてしまうかもしれない電信柱。夕焼け空にスラっと伸びたシルエットはなんとも風情があるのではないだろうか。今のうちに記念撮影としておさめておこう。
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