三つ子の魂百まで。たしかに子供の頃に親からうるさくいわれたことは、大人になっても無意識に体に染みついているということがある。小さな子供に良い習慣を身に着けさせるために、親も言葉を巧みに選ぶ。
たとえば夜寝るときに、「おへそを出して寝るとお腹が痛くなるよ」といわれたことのある人は少なくないだろう。寝冷えして風邪を引かせないためであると思われるが、おへそを出すこととお腹が痛くなることは本当に関係があるのか。
今回はそんな子供を思う親の一言についての雑学だ。本当におへそを出して寝るとお腹が痛くなるのか、検証してみたいと思うぞ。
【人体雑学】おへそを出して寝るとお腹が痛くなる理由とは?
【雑学解説】おへそを出して寝ると内臓が冷える
そもそもおへそを出して寝るとはどういう状態なのか。最初からへそ出しスタイルで就寝に入る人はそうそういないだろう。よって、寝ているうちに掛けている布団や毛布がはだけてしまい、お腹の部分が出た状態ということである。
特に夏場の寝苦しい夜には、知らないうちに布団を蹴飛ばしていることも多いのではないだろうか。夏は冷たい物ばかり飲んだりして、ただでさえお腹が冷えやすい。また、エアコンによる冷えもある。
そのため、お腹の内臓が冷えて、様々な不調が出ることがあるのだ。これを「内臓型冷え性」という。特におへその周りには、臓器に直結する神経が集中している。そのためお腹が冷えると胃腸の働きが弱って、便秘や下痢になることが多い。
夏の夜、暑くて布団がいらないと感じるときでも、お腹だけにはタオルなどをかけて冷えないようにするのがいいだろう。
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【追加雑学①】内臓の冷えが引き起こす病気とは?
おへそを出して寝て内臓が冷えることによって、どんな病気になるのか。先ほども述べたようにまず消化管の働きが悪くなり、腹痛を伴う便秘や下痢になることが多いだろう。
胃腸の働きが悪くなると、肌荒れなどの影響も出てくる。また、内臓が冷えると、免疫機能も低下するため、風邪やウイルス性胃腸炎にかかりやすくなる。さらに、冷えによって新陳代謝も低下して太りやすくなる。
特に女性にとっては、お腹の冷えは良くない。子宮が冷えると生理痛が増したり、ホルモンのバランスが乱れて、生理不順も引き起こす。体の中心のお腹が冷えると、全身の血流も悪くなり、頭痛や肩こりも起こりやすくなる。
やっぱり親のいうことは聞いておくべきである。今や寝ているあいだにそっと布団を掛け直してくれる優しいお母さんは一緒に住んでいないという人。うっかりおへそを出して寝てしまったときにできる対処法を伝授しよう。
【追加雑学②】内臓の冷えを解消するマッサージ
内臓の冷えを解消するには、自分で手軽にできるお腹のマッサージが効果的だ。朝起きたときや夜寝る前、布団の上で簡単にできる。お腹のマッサージのポイントは、強く押しすぎず、じんわりとゆっくりと圧をかけることだ。また優しく押しなでるようにしてさする。
ローズやローズマリー、ブラックペッパーなどのアロマオイルを使うとより温め効果がアップし、滑りも良くなりマッサージしやすくなる。
以下にお腹のマッサージの動画をご紹介しよう。
こちらはもう少し簡単にできる方法だ。
マッサージ以外にも、腹巻きをして寝たり、内臓を温める効果のあるショウガなどを積極的にとることもおすすめだ。
雑学まとめ
今回は、おへそを出して寝るとお腹が痛くなる理由についての雑学をご紹介した。内臓の冷えは万病のもと。特に夏場は注意が必要だ。おへそを守って健やかに夏を乗り切ろう。
そして子供の頃の、親の言葉を大切にしよう。小言のようでうるさかったことも、子供のことを思ってのこと。ありがたいことなのである。
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