料理をしていて、時々思うことがある。肉って洗う必要あるの? 野菜や果物はよく洗っているのに、肉は洗うイメージがない。そのままだと菌とかがたくさんいそうな気がするけど、大丈夫? 実は、他の人はみんな洗っているのでは……。疑心暗鬼!
さて、皆さんは「肉を洗う派」だろうか。それとも「肉は洗わない派」だろうか。
今回の雑学では、肉を洗う必要があるかどうかについて紹介しよう。私はアライグマのように何でも洗いたいのだという人も、私は鉄の胃袋だから何も洗わないという人もぜひ知ってほしい。
【食べ物雑学】肉は洗わなくてもいい?洗ったほうがいい?
【雑学解説】肉を洗わなくてもいい理由
どうして肉は洗わなくてもいいのだろうか。それは、日本の肉加工技術は特に優秀で、牛や豚などを鮮度の高い状態で衛生的に加工処理しているからである。素晴らしきジャパン・クオリティだ。
また日本の肉は、洗わなくても十分に美味しいというのも理由の一つである。血抜き処理がしっかりとされていない肉は、独特の臭みが残るのだが、日本の肉にはその心配がない。
さらに、肉を洗ってしまうと、カットしてある断面からうまみ成分が流れ出てしまうというデメリットもある。こうなると、なおさら洗わない方がいいだろう。
【追加雑学①】肉を洗うことによるデメリット
先ほど挙げたうまみ成分が流れ出てしまうこと以外にも、肉を洗うことによるデメリットがあるので紹介しよう。
① 肉が水っぽくなる
肉の表面には無数のデコボコがあるため、水で洗うとそのデコボコに水が付いてしまい、水っぽくなってしまう。また、水が付着することで型崩れも起こりやすくなる。
うまみ成分が流れ出てしまうことと合わせて、味が落ちるのは避けたい。
② 洗うときにはねる水が不衛生
肉を洗うときに水が飛び散ってしまうと、肉に付いていた菌を水道の蛇口やシンクなどに付着させてしまうことになる。もし、その菌に触れてから野菜や果物を触ってしまうと、菌がそのまま口の中に入ってしまい、食中毒を起こす可能性がある。まさに、二次感染だ。
清潔にしようとした行為が逆効果になってしまうので、衛生面からも避けたい。
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【追加雑学②】赤い肉よりもピンク色の肉の方が美味しい
洗わない方が、肉は美味しいことが分かった。では、そもそも美味しい肉はどのようにして見つけられるだろうか。実は、肉の色で見分けることができるのだ。
牛肉は濃い赤色の肉よりも薄い赤色、つまりピンク色の肉の方が美味しいのである。見た目では、鮮やかな赤色の肉の方が美味しそうな印象を受けるが、実際はその逆なのだ。
その理由としては、濃い赤色の肉は年老いた牛の肉であることが多いが、ピンク色の肉は若い牛の肉であることが多いからである。
今度からスーパーで肉を選ぶときは、色の薄いピンク色の肉を選ばなければ。
【追加雑学③】脂肪の色でも見分けられる
私は今まであまり気にしていなかったのだが、肉の色以外に、脂肪の色でも美味しい肉を見分けることができるのだ。こちらも非常にわかりやすく、脂肪の色が黄色い肉よりも、白い色の方が美味しい肉なのである。
その理由は、年齢が上がるほど色素沈着が進んで、脂肪が黄色になっていくのだ。つまり、脂肪が白い肉ほど若くて美味しい肉となる。こちらは見た目の印象通りだ。
ちなみに、ドリップと呼ばれる肉汁のような赤い液体が出ていない肉を選ぶのも、美味しい肉を選ぶポイントになるので、覚えておきたい。
これから、食肉売り場での滞在時間が少し長くなりそうだ。
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雑学まとめ
今回は肉を洗うかどうかの雑学についてご紹介した。結論としては、日本の肉は洗わなくてよいだろう。日本の高い衛生環境に感謝である。日本に生まれてよかったと思う。肉を洗わずに、美味しくいただけるのだから。
衛生的に肉を食べたいという人は、洗うよりもしっかりと熱を加えることを意識した方がいいかもしれない。洗えない肉の内部にも、菌は存在しているからである。
ちなみに、私は昔から「肉を洗わない派」だ。「アライグマ」にはなれそうもない。