子どもにプレゼントして喜ぶものといえばおもちゃだろう。男の子向けなら戦隊ヒーローや仮面ライダー、女の子向けならおままごとキッチンやお人形。
おもちゃやゲームは子どもの夢といっても過言ではない。その子どもの夢を作っている会社の1つがバンダイである。
東京都台東区に本社を置くバンダイは、バンダイナムコグループの玩具・ゲームメーカーだ。さまざまなおもちゃがバンダイから発売されているため、幼少時にお世話になっている人も多いのではないだろうか。
今回の雑学では、そんなバンダイの社名の由来を調べてみた。
【生活雑学】バンダイの由来は?
【雑学解説】萬代不易とは「永遠に変わらないこと」をあらわす
バンダイは1950年に山科直治(やましななおはる)によって創業され、当初の社名は萬代屋(ばんだいや)だった。
「萬代」は古代中国の兵法書「六韜(りくとう)」の中にある「萬代不易」という言葉からきたものであり、永遠に変わらないことを表している。
そこには「いつの世でも人びとの心を満たす商品を作り、やむことのない企業の発展を願う」という創業者の思いが込められているのだ。
1961年に現在の社名「株式会社バンダイ」に変更されており、現在でも多くの商品を生み出し続けている。
【追加雑学①】バンダイはイグノーベル賞を受賞したことがある
イグノーベル賞とは、ノーベル賞のパロディとして1991年に創設された賞であり、「人々を笑わせ、そして考えてさせてくれる業績」に対して与えられる。
バンダイは1997年、たまごっちに関することで、企画・開発元のウィズと共にイグノーベル賞の経済学賞を受賞したのだ。
受賞の理由は「たまごっちにより数百万人分の労働時間を、仮想ペットの飼育に費やさせたから」という、皮肉たっぷりなものであった。
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【追加雑学②】「ガシャポン」はバンダイの登録商標
100円玉を入れてハンドルを回すと、プラスチックのカプセルが出てくるガシャポン。スーパーやショッピングモール・ファミリーレストランなど、さまざまな場所に設置されている。
筆者の場合、突然現れたガシャポンに子どもが食いついてしまい、立ち往生してしまった経験が数えきれないほどある。
子ども心を(もしかしたら大人心も)つかんで離さないガシャポン。さて、先ほどからしつこいほどに繰り返している「ガシャポン」という単語、実はバンダイの登録商標である。
ガシャポンを封じられて他社は一体どう呼んでいるのかと思うくらい、ガシャポンという言葉は浸透している。何気なくガシャポンと呼んでいたあの機械、バンダイ製でなかったらそれはガシャポンではなく、ただの「カプセルトイ」なのだ。
カプセルの工夫
2002年にカプセルトイのカプセルを幼児が誤飲した事件をうけ、現在ではカプセルにさまざまな工夫がされている。
その1つが、カプセルの穴の数である。当初は穴が1つであったが、現在では複数開けられている。これは万一誤飲した際にも、穴から空気が入るようにするためである。
また、誤飲の危険性を説明した紙をカプセル内に封入することをやめ、カプセルに直接表記するようになった。
そうすることによって、保護者から子どもへの注意喚起を促すことにつながっているといえるだろう。
雑学まとめ
今回はバンダイにまつわるいろいろな雑学をご紹介してきた。筆者が物心ついた頃にはすでに存在していたバンダイ。いつの間にか知っていたバンダイという社名に、こんなに小難しい由来があるときいて驚いた。
調べていくうちに、たまごっちブーム当時の盛り上がり方がすごかったことを思い出した。珍しいたまごっちに数万円、今なら信じられないお値段である。
イグノーベル賞はノーベル賞のパロディだが、世界規模の賞である。受賞理由が多少皮肉っぽくとも、甘んじて受け入れるほかないだろう。
ガシャポンのカプセル1つにも細やかな配慮をしているバンダイ。創業者が掲げた「萬代不易」を企業理念として、これからも夢いっぱいのおもちゃを作り続けていただきたいものである。
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