栄養価が高いことで有名なブロッコリーだが、カリフラワーやロマネスコなど似通った野菜が多くてややこしいことこの上ない。
今回は、はたしてブロッコリーはどこから生まれて、カリフラワーとはどういった違いがあるのか…なども含めて紹介していくぞ!
ブロッコリーが先か、カリフラワーが先か非常に気になるところだ!
【食べ物雑学】ブロッコリーはどうやって生まれた?
【雑学解説】ブロッコリーの起源
ブロッコリーというと、栽培したことがある人は分かると思うが、冷涼な気候を好み、キャベツのような葉をつける植物だ。
それもそのはず、この2つ、起源をたどるとかなり近い野菜であることが分かる。
キャベツからの変異
ブロッコリーの生誕にはキャベツが深く関わっているのだが、知っての通りブロッコリーの葉は結球しない。
つまり、生誕秘話としては日本人がイメージするようなキャベツではなく、非結球の玉型にならないコラードと呼ばれるタイプのキャベツが関わっている可能性が高いということだ。
こういったタイプのキャベツは葉が結球しないため蕾の収穫がしやすく、アレッタのようなブロッコリーとコラードの中間の様な野菜も存在している!
ケールから始まった
アブラナ科野菜の多くはケールから始まったことが知られているが、ブロッコリーも同様で元をたどればケールにたどり着く。
近い仲間には前項にあげたキャベツ・コラードのほか、アレッタ・コールラビなどが存在する。また、野生のケールの時点で蕾を菜の花のように食していたともいわれている。凄い…万能すぎるぞケール!!
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原産地は地中海
ブロッコリーはキャベツから変異したとみられ、キャベツはケールの変種だ。つまりケールの原産地である地中海が起源であり、名前の意味もイタリア語で「枝」や「茎」などを意味している。
日本ではボイルしてマヨネーズをつける食べ方があるが、このマヨネーズもイタリア発祥の調味料である。
【追加雑学①】ブロッコリーとカリフラワーとの違い
ブロッコリーとカリフラワーの違いは、カリフラワーは蕾がぎゅっと塊になって花茎が短いのが特徴だが、ブロッコリーは花茎が長く蕾がそれほど塊になっていないのが特徴だ。
それからブロッコリーは側枝からも収穫が出来るが、カリフラワーは側枝からの収穫がないなど栽培面での違いも大きい。
古くはカリフラワーとケールの交配でブロッコリーが出来たなどの説があったが、現在はブロッコリーの変異で生まれたものがカリフラワーという説が有力なようだ。
日本に来たのはカリフラワーが先
日本には明治時代にカリフラワーが先に渡来した。
ただ独特の食感や食習慣の違い、日持ちの悪さなどから定着せず、観賞用に流れたが、観賞用としてもなかなか定着しなかった可哀想なヤツである。
その後ブロッコリーが渡来してマヨネーズの普及に伴い人気を高めていった。一方でカリフラワーは鎌倉野菜などとしてわずかに生き残っただけだったそうだ。
【追加雑学②】ブロッコリーの栄養素
ブロッコリーは栄養価が高い緑黄色野菜として知られるが、ビタミンやミネラルの他、カロテンの含有量も高いといわれている。
カリフラワーと比べて栄養がやや高いが、調理によってカリフラワーよりも栄養が流出しやすく、調理後はカリフラワーと同程度ともいわれている。
ブロッコリーの一種にスティックセニョールと呼ばれるものがあるが、これは短時間で調理が可能なため、栄養素の流出は少なく済むだろう。
ブロッコリーの雑学まとめ
ブロッコリーの起源については地中海のケールにあり、キャベツなどを経てブロッコリーにたどり着いたことがわかった。
ただ、そのキャベツは普通のキャベツとは異なる、結球しないキャベツである可能性が高く、ブロッコリーの前形として先にロマネスコがあった可能性もあるとされる。
キャベツからブロッコリーになるまでのあいだに何があったかは、まだはっきりとは解明されていないが、野菜の歴史も奥深く面白いものだということはわかってもらえただろう。