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禁止されるとやりたくなっちゃう"カリギュラ効果"とは?

雑学カンパニー編集部

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カリギュラ効果に関する雑学

あなたは今までに「○○はするな」と言われたことはないだろうか。例えば「絶対に○○は見るな」と言われたり、「絶対に○○を開けるな」と言われたり、といった経験だ。

そういう経験がある方は思い出してほしい。経験がない方は想像してみて欲しい。禁止された状況になった時、あなたの中でどういう気持ちが生まれたか。きっと、「逆に○○を見たい!」「○○を開けたい!」という気持ちが生まれたのではないだろうか。

人は、何かを禁止されるとかえってそれをやりたくなる。実はこの心理現象には立派な名前があるのだ。

今回の雑学テーマはこの心理現象について。その名も「カリギュラ効果」という。

【面白い雑学】やるなと言われるとやりたくなる現象を「カリギュラ効果」という

秀吉くん
うわ〜…これあるあるっすねえ!
信長さん
そういう「禁止されることによりやりたくなってしまう心理現象」のことを「カリギュラ効果」と呼ぶぞ。

【雑学解説】「カリギュラ効果」はどういう状況で起こる?

「カリギュラ効果」はどういう状況で起こるのかというトリビア

「カリギュラ効果」とは、「するな」や「ダメ」などのように、禁止されるとかえって興味が強くなり逆の行動をとりたくなってしまうという心理現象のことである。禁止されることでストレスが溜まっていき、それを克服するために強い欲求が沸き上がる、ということだ。

「やるなよっ!? 絶対にやるなよっ!?」と言って結局やってしまうフリも、「カリギュラ効果」を上手く使ったやりとりであるといえよう。

信長さん
光秀に「本能寺ダメだよ?」って言ってやりたい。
秀吉くん
殿…フリっすか…?

【追加雑学①】「カリギュラ効果」の名前の語源は?

「カリギュラ効果」とは、1980年のアメリカ・イタリアによって合作された映画「カリギュラ」が語源となっている。「カリギュラ」は、ローマ皇帝「カリグラ」の放蕩や残忍さが描かれた作品である。ちなみにカリグラは、ここで内容を語るのを憚られる程の狂王だったそうだ。

ではなぜそこから「カリギュラ効果」という言葉が生まれたのか? それは、映画の内容があまりにも過激すぎるものだったからだ。これまた詳しく語るのは止めておくが、とにかく「エロい」・「グロい」といった内容であり、アメリカの映画協会(MAPP)に通すと上映ができないレベルだった。

そんな内容だったため、地域によっては放映ができないという事態に陥る。すると何が起こったか……?

そう! 禁止されたことでかえって人々の間で爆発的に話題性を呼び、「観れないものほど観たい!」という心理が働いたのだ!

秀吉くん
たしかに!めちゃめちゃ気になるっすよ!

こうなってしまってはもう止められない。放映している数少ない映画館は、連日超満員。入場料に関しても、他の映画より高めに設定したらしいが、そんなことは関係ない! と言わんばかりに大盛況となったそうだ。

こうして、禁止されることでかえってやりたくなるという心理現象に、映画のタイトルから取って「カリギュラ効果」という名前が付けられたのだ。

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【追加雑学②】身近なところで効果的に使われている「カリギュラ効果」

身近なところで効果的に使われている「カリギュラ効果」についてのトリビア

さて、そんな「カリギュラ効果」だが、実は身近なところで有効に活用されていたりする。例えば、ホラー映画の広告で、「心臓の弱い人は絶対に観ないでください」といった広告がある。すると、「どんな内容なんだ……?」という具合に不思議と気になってしまい足を運んでしまう、というものである。

他にも、テレビのピー音もその一種である。ピー音を流すことで「一体何を言ったんだ……?」と強く視聴者の興味を引き付けることができる。また、「結果はCMの後で!」という内容も、「続きが気になる、だから見よう!」という興味が生まれているのだ。

3つとも、あえて内容を隠すという効果を用いて人々の関心を煽り、「カリギュラ効果」を発揮していると言えよう。

「カリギュラ効果」は日本の有名な物語にも使われている

日本人なら誰もが知るであろう「鶴の恩返し」「浦島太郎」にも、カリギュラ効果が描かれている。

前者では、絶対に開けないでください、と言われていたにも関わらず襖を開けてしまったお爺さん。後者では、同じく開けてはいけない玉手箱を開けてしまった浦島太郎だ。

「鶴の恩返し」では、突如訪れた女性の正体がどうしても気になる好奇心から。「浦島太郎」では、ずっと時の流れが進んでしまった未来で、藁にもすがる思いで。どちらとも「カリグラ」の一生のように後味の悪い結末になってしまった。

信長さん
フリじゃなかったパターンね…

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雑学まとめ

今回は「カリギュラ効果」についての雑学を紹介した。

名前を聞いたことはない、でも体験したことはある、といった効果だったのではないだろうか? 思った以上に身近に感じたのではないかと思う。

広告などにも有効的に使われていることから分かるように、使い方次第では上手い具合に他人の興味を引けるだろう。ぜひ、何か訴えたいことがある時に活用してみてはいかがだろうか?

信長さん
光秀、本能寺はダメ、ゼッタイ。
秀吉くん
殿…お疲れ様っす…

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