オリンピック競技の1つとなっている競泳。筆者の世代のスター選手といえば北島康介さんやイアン・ソープなのだが、皆さんはどうだろうか。
そんな数々のスター選手を生み出してきた競泳はオリンピックでの歴史も長い。なんと第1回のアテネ大会から正式競技として採用されている。
が! 1つだけ今とは大きく異なる要素がある。それはなんと、初期のオリンピックの競泳は海で開催されていたのだ。今では専用のプールを使うことが当たり前だが、大自然のなかで火花を散らしていたのである。
今回は、オリンピック競泳が海で行われていたという雑学を紹介していくぞ!
【オリンピック雑学】五輪第3回大会まで競泳は海で行われていた
【雑学解説】オリンピック第3回大会まで海・川・池で競泳を行った
オリンピックでの競泳は、第1回のアテネ大会では野外の海で行われた。
だが、第2回のパリ大会では川。第3回のセントルイス大会では人工的に作られた湖が会場だったのだ。それぞれ詳しく見ていこう!
第1回アテネ大会の競泳
第1回アテネ大会での競泳はアテネから南西に位置する街ピレウスのゼーア湾という海で開催された。アテネオリンピックは4月に開催されたので、ギリシャも日本と同じく春の時期だ。
つまり、海水温はとても冷たくて、泳ぐには適していなかったらしい。また、自然の海なのだから波の強さや向きが変わることもある。おそらく平等とはほど遠い環境だっただろう。
そんななか必死に競泳選手たちはメダルを争った。過酷な環境で頑張った選手たちには敬意を表したい。
第2回パリ大会の競泳
第2回目のオリンピックとなるパリ大会では海ではなく川で開催された。それもパリの街中を横断するように流れるセーヌ川だ。
開催時期は8月の夏の時期だったため、アテネのときよりも水温は高かったと思われる。
だが、このセーヌ川。水質汚染の影響で現在は遊泳禁止となっているそうだ。パリといえば2024年の夏季オリンピック開催地として決定している。
そのときに再びセーヌ川での競泳開催を計画しているそうだが、水質が改善されるかは定かではない。
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第3回セントルイス大会の競泳
第3回目のオリンピック開催地となったのはアメリカのセントルイス。この大会での競泳は海でも川でもなく、なんと人工的に作られた湖で行われたらしい。海や川に比べたらマシなような気もするが、その水はキレイだったのだろうか…。
これらがオリンピック第3回大会までの競泳開催場所である。このあとの第4回大会から今と同じようにプールでの開催となった。
だが、当初は今のようにレーン分けされておらず、選手同士で進路がぶつかるなど、トラブルもあったようだ。
長い歴史を誇るオリンピック。やはり、いろいろな問題を乗り越えてここまでやってきたということだろう。
【追加雑学】実は現代のオリンピックでも海で泳ぐ競技がある
さて、オリンピック当初は海や川で競泳が開催されたことを紹介したが、実はプールでの種目とは別に独自の競泳種目として現代のオリンピックで復活している。
その名も「10kmマラソンスイミング」、一般的には「オープンウォータースイミング」とも呼ばれる。
10kmマラソンスイミングは、2008年の北京オリンピックから正式種目として採用されており、2020年の東京大会でも行われる。
競技の内容は名前の通り、海や川で10kmを泳ぎ、そのタイムを競うものだ。泳ぎ方に決まりはないが、波や風のある屋外の海を10kmも泳ぐとは過酷なスポーツである。
もし、悪天候で中止になったらどうなるのだろう…。選手たちの努力が無駄にならないように大会当日の晴天を祈るばかりだ。
雑学まとめ
今回はオリンピックでの競泳開催場所にまつわる雑学を紹介した。今では競泳に限らず、どんなスポーツでも入念に整備された場所で開催されるが、オリンピック開催当初は過酷な環境だったということである。
皆さんも実際にスポーツをしたり、観戦したりすることがあればその場所を管理・整備している人がいることを忘れないようにしよう!
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